事業内容
世紀東急工業は1950年創業、東急グループの一員として舗装・土木を主とする建設事業と、アスファルト合材等の舗装資材製造販売事業を中核に展開する。子会社12社・関連会社2社を含むグループ体制で、高速道路各社・国土交通省・地方自治体等の官公庁から民間顧客まで幅広く対応する。
東日本・中日本・西日本高速道路会社のリニューアルプロジェクトや国土強靭化対策関連工事を主要受注源とし、全国に支店・事業所網を展開。舗装資材製造販売事業では内部需要(建設事業向け)と外部販売を組み合わせた垂直統合型の事業構造を持つ。
2022年には東京証券取引所プライム市場へ移行している。
ビジネスモデル
建設事業(完成工事高74,658百万円)では官公庁・民間から工事を受注し、完成工事高として売上を計上する請負モデルを採用。舗装資材製造販売事業(製品売上高33,373百万円)では自社製造のアスファルト合材等を外部顧客へ販売するとともに、建設事業へのセグメント間内部供給(12,906百万円)により安定的な内部需要を確保する。
この垂直統合構造が資材調達コストの管理と収益安定化に寄与している。
企業の強み
東日本・中日本・西日本・阪神高速道路各社から継続的に大型舗装補修・特定更新等工事を受注しており、当期完成工事にも複数の高速道路会社案件が並ぶ。アスファルト舗装の特命受注比率は68.6%(当事業年度)に達し、競争入札に依存しない安定受注構造を形成している。
次期繰越工事高は41,012百万円と高水準を維持する。
舗装資材製造販売事業が建設事業へ12,906百万円の内部供給を行う垂直統合モデルにより、資材調達の安定性とコスト管理力を確保している。2026年3月期において舗装資材製造販売事業の営業利益は前期比101.5%増の2,999百万円を達成し、価格転嫁推進と内部需要活用の効果が顕在化した。
技術研究所を中心に年間472百万円の研究開発費を投じ、低炭素合材・農業廃プラ活用高強度合材「αストロング」・アスファルトフィニッシャ遠隔操作システム(約140km離隔での実証完了)・長寿命化混合物など複数の独自技術を開発。国土交通省の新技術導入促進計画にも参画し、技術提案力を競争優位として蓄積している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023年3月期92,414百万円→2025年3月期99,358百万円と拡大後、2026年3月期は95,259百万円(前期比4.1%減)と反落した。これは建設事業において大型工事が集中した前期との比較で完成工事高が74,658百万円(同7.1%減)となった反動減が主因。
一方、利益面では営業利益が2023年3月期2,669百万円を底に2026年3月期6,417百万円まで連続改善し、当期純利益も4,666百万円と過去5期で最高水準を更新した。外部要因として、資材・エネルギー価格の高止まりが続く中、舗装資材事業での価格転嫁推進と建設事業の工事採算改善が利益率向上を牽引した。
営業キャッシュ・フローは前期の971百万円の流出から11,417百万円の流入へと大幅改善し、財務体質も強化された。
成長戦略
中期経営計画(2024-2026年度)に基づく本業競争力強化・人材投資・サステナブル経営の三位一体推進
官公庁発注工事への対応体制強化と民間顧客拡充を並行推進。ICT技術活用による生産性向上・業務効率化を継続実施。
2026年3月期の受注高は75,765百万円と概ね前年並みを確保し、繰越工事高は41,012百万円に積み上がった。2027年3月期売上高予想102,700百万円の達成に向けた基盤が整いつつある。
製造コスト上昇分の販売価格への反映推進と低環境負荷商品(常温合材・低炭素アスファルト混合物)の販売強化を実施。アスファルト合材工場の設備更新投資も継続。2026年3月期のセグメント利益は2,999百万円(前期比101.5%増)と大幅改善を達成し、収益性回復が確認された。
長期ビジョン「2030年のあるべき姿」に基づき、人材の確保・育成・エンゲージメント向上を通じた人的資本拡充と環境負荷低減を推進。気候変動・人口減少等の社会課題を踏まえたサステナブル経営を中期経営計画の主要施策として位置付け、全社横断で取り組みを継続中。
最終更新: 2026年7月19日

