事業内容
東亜道路工業は1930年創業、舗装工事を中核とする建設事業(グループ売上高の約61%)とアスファルト乳剤・合材等の製造販売・環境事業(同約39%)の二本柱で構成される。建設事業では舗装・土木・造園・スポーツ施設・地盤改良・河川改修・特殊浚渫等の多様な工事を全国展開し、国土交通省・高速道路会社・地方自治体等の官公庁から民間デベロッパーまで幅広い顧客層を持つ。
製造販売・環境事業では改質アスファルト・アスファルト合材・リサイクル骨材等の製造販売に加え、建設廃棄物中間処理・汚染土壌浄化等の環境事業も手掛ける。子会社24社・関連会社2社を含むグループ26社体制で事業を展開している。
ビジネスモデル
建設事業では受注工事(舗装・土木)を完成工事高として計上する請負型収益モデルを採用し、特命発注62%・競争入札38%の受注構成で安定的な案件獲得を図る。製造販売事業では自社製造のアスファルト乳剤・合材・砕石等を外部顧客に販売するとともに、グループ内建設事業にも供給する垂直統合構造を持つ。
両事業の連携により、資材調達の安定化とコスト管理の高度化を実現しながら、公共投資を主要需要源とした安定的な収益基盤を構築している。
企業の強み
建設事業と製造販売事業を一体運営する垂直統合モデルにより、アスファルト合材・乳剤等の安定調達と内部供給が可能。2026年3月期において製造販売・環境事業等のセグメント利益は3,835百万円(前期比10.7%増)を計上し、建設事業の利益4,413百万円と合わせて収益の二重構造を形成している。
2026年3月期末の建設事業次期繰越高は36,864百万円(前期比31.4%増)に達し、受注高も83,105百万円(前期比17.9%増)と大幅に拡大した。手持工事には東日本・西日本・中日本高速道路各社や国土交通省等の大型案件が含まれており、翌期以降の売上計上が相当程度見込まれる状態にある。
研究開発費274百万円を投じ、路面太陽光発電技術「Wattway」の実証実験採択、移動式たわみ測定装置(MWD Plus)の開発・運用、植物由来バインダ(Bioバインダー)の共同研究など、舗装分野の先進技術を複数保有。ICT舗装・DX推進部設置による施工効率化も進展しており、技術力を競争優位の基盤としている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は112,118百万円(2022期)→118,721百万円(2023期)→118,060百万円(2024期)→126,575百万円(2025期)→121,327百万円(2026期)と推移し、2026期は前期比4.1%の減収となった。一方、営業利益は5,788百万円と5期中最高水準を記録し、売上原価の圧縮(売上総利益率11.4%→12.0%)が寄与した。
外部要因として原油価格の変動に伴うアスファルト材料コストの影響が続く中、受注競争の激化と資材・労務費の高止まりが収益環境を制約している。純利益は減損損失681百万円の計上により3,426百万円と前期(4,127百万円)を下回った。
成長戦略
中期計画「TOA ROAD Sustainable Plan 2026」でCSR経営転換と持続可能成長基盤を構築
不確実性の高い事業環境を踏まえ、従来の公共舗装工事に加えPPP事業・海外事業・スポーツファシリティ事業等の成長が見込まれる分野への注力を図り、事業領域の拡大を通じた持続可能な成長基盤の確立を目指す。
2024年度から本格適用された時間外労働上限規制への対応が運用面で定着しつつあり、DX導入による業務効率化・省人化を推進。労働時間の適正管理・人材確保・教育育成・従業員エンゲージメント向上に取り組む。
当社が手掛ける路面太陽光発電技術と共同研究として推進する走行中給電技術が2025年度に実証事業へ採択された。舗装の長寿命化技術・予防保全型維持工法の開発とともに、デジタル技術を活用した道路資産マネジメントシステムの開発も推進し、「未来の舗装」の新たな可能性を追求する。
積極的な設備投資により生産・供給体制の安定化を図るとともに、他業種向け新素材の展開による販路拡大に取り組む。地球環境に配慮した製造装置への更新やサプライチェーンを含む工場設備のDX化を推進し、省力化・品質・安全性の向上に努める。
原材料価格・エネルギーコスト上昇への対応として販売価格への適切かつ迅速な転嫁が重要課題。
最終更新: 2026年7月19日

