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株式会社富士ピー・エス

1848東証スタンダード建設業

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株式会社富士ピー・エス1848

事業内容

株式会社富士ピー・エスは1954年創業のプレストレストコンクリート(PC)技術専業の建設会社。土木事業では高速道路・橋梁等の公共インフラ工事請負とPC土木製品製造を主力とし、中日本・西日本高速道路会社が主要顧客。

建築事業ではマンション・再開発向けPCa製品製造と工事請負を展開。子会社・駿河技建を通じたコンクリート構造物のメンテナンス事業も育成中。

全国6工場ネットワークと福岡本社を拠点に、官公庁・民間双方に対応する。2026年3月期の連結売上高は32,230百万円。

ビジネスモデル

主収益源は土木・建築工事の請負(完成工事高ベース)と、全国6工場で製造するPC製品の販売。工事請負では公入札・特命受注を組み合わせ、ECI方式や設計変更・スライド条項協議で採算性を確保。

工場製品(プレキャストPC床版・FR板等)は現場省人化ニーズに対応し付加価値を高める。研究開発費は売上高の0.3%以上を方針とし、技術優位を維持する。

企業の強み

1954年創業以来、プレストレストコンクリート技術に特化し、九州小竹・関東・三重・東北・いわき等の全国6工場を保有。2026年3月期の土木事業売上高23,053百万円のうち中日本・西日本高速道路会社2社だけで売上高の28.7%を占め、高速道路リニューアル市場での技術的信頼を示す。

「工事工場利益改善プロジェクト」による原価管理と適正価格転嫁の推進により、2026年3月期の売上総利益率は15.9%と前期比3.1ポイント改善。売上高が前期比4.6%減少する中でも売上総利益は816百万円増加し、営業利益は1,588百万円(前期比79.4%増)を達成した。

2026年3月期末の次期繰越工事高は29,232百万円(うち官公庁分29,105百万円)と高水準を維持。土木工事の特命受注比率は当期50.8%と前期34.3%から大幅上昇し、ECI方式活用等による大型長期工事の確保が安定経営を支えている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高32,230百万円(前期比4.6%減)ながら営業利益1,588百万円(同79.4%増)、売上高営業利益率4.9%(前期2.6%)と採算性が顕著に改善した。前期の特別利益(有形固定資産売却益2,297百万円)剥落により当期純利益は993百万円(同54.6%減)と大幅減少したが、これは一過性要因の剥落であり、経常利益ベースでは1,476百万円(同73.4%増)と実力値の改善が確認できる。

中期目標(営業利益率5%)まで残り0.1ポイントに迫っており、収益構造の転換は本物と評価できる。

前期に2,334百万円の使用となっていた営業活動によるキャッシュ・フローが2026年3月期は418百万円の獲得に転換したことは財務体質改善の兆しとして評価できる。一方、現金及び現金同等物の期末残高は3,083百万円から1,950百万円へ1,133百万円減少し、短期借入金は9,957百万円と総資産35,613百万円の約28%を占める。

有利子負債依存度の高さとキャッシュ創出力の回復ペースのバランスが引き続き財務上の注視点。自己資本比率は36.9%(前期32.6%)へ改善しており、方向性は良好。

VISION2030の中間目標(売上高350億円・営業利益率5%)の達成時期を2027年3月期へ1年延長したことは、人的リソースの慢性的不足が成長の制約要因となっていることを示す。2027年3月期業績予想は売上高33,128百万円(前期比2.8%増)・営業利益1,660百万円(同4.5%増)と緩やかな成長を見込むが、受注高予想33,873百万円(2026年3月期実績31,201百万円比8.6%増)の達成には建築事業の受注拡大(予想8,366百万円)が鍵となる。

外部環境として米国通商政策の影響による景気下振れリスクも業績の下押し要因として意識される。

成長戦略

VISION2030最終目標(売上高350億円・営業利益率5%)を2027年3月期に完遂

徹底した原価管理と適正価格転嫁を継続し、高水準の収益性を安定維持できる経営体制を確立。2026年3月期に営業利益率4.9%を達成し、中期目標5%まで0.1ポイントに迫った。2027年3月期も営業利益1,660百万円(利益率5.0%)を予想。

PC技術の相互補完・共同技術開発を深化させ、自社単独では困難であった新事業分野展開と受注競争力強化を早期実現。2027年3月期を「実装フェーズ」と位置付け、具体的な収益への転換を目指す。

担い手不足が深刻化する中、人材戦略を量の確保から個々の質の向上へ抜本転換。実践的教育研修による現場運営高度化、健康経営・リ・ブランディング活動によるエンゲージメント向上、i-con戦略ラボ活動加速による現場負担軽減を推進。

全国6工場のうち老朽化・敷地狭小性による課題が顕在化している工場について、統廃合を視野に入れた最適配置と生産体制の再構築を検討。九州小竹工場リニューアルは着実に進捗。工場製品需要拡大に対応した次世代生産基盤の確立を目指す。

駿河技建㈱を核としたコンクリート構造物の診断・補修・補強事業を拡大。インフラ老朽化対策需要の長期的拡大を取り込み、新設工事依存からの収益多様化を推進。M&Aによる事業規模拡大も継続検討。

東証の要請を受け、収益性改善と市場との対話深化を実行。配当性向40%目標のもと、2026年3月期は1株当たり22円(配当性向39.1%)、2027年3月期予想は25円(同43.7%)と増配基調を維持。DOEも安定配当指標として活用。

最終更新: 2026年7月19日