事業内容
株式会社富士ピー・エスは1954年創業のプレストレストコンクリート(PC)技術専業の建設会社。土木事業では高速道路・橋梁等の公共インフラ工事請負とPC土木製品製造を主力とし、中日本・西日本高速道路会社が主要顧客。
建築事業ではマンション・再開発向けPCa製品製造と工事請負を展開。子会社・駿河技建を通じたコンクリート構造物のメンテナンス事業も育成中。
全国6工場ネットワークと福岡本社を拠点に、官公庁・民間双方に対応する。2026年3月期の連結売上高は32,230百万円。
ビジネスモデル
主収益源は土木・建築工事の請負(完成工事高ベース)と、全国6工場で製造するPC製品の販売。工事請負では公入札・特命受注を組み合わせ、ECI方式や設計変更・スライド条項協議で採算性を確保。
工場製品(プレキャストPC床版・FR板等)は現場省人化ニーズに対応し付加価値を高める。研究開発費は売上高の0.3%以上を方針とし、技術優位を維持する。
企業の強み
1954年創業以来、プレストレストコンクリート技術に特化し、九州小竹・関東・三重・東北・いわき等の全国6工場を保有。2026年3月期の土木事業売上高23,053百万円のうち中日本・西日本高速道路会社2社だけで売上高の28.7%を占め、高速道路リニューアル市場での技術的信頼を示す。
「工事工場利益改善プロジェクト」による原価管理と適正価格転嫁の推進により、2026年3月期の売上総利益率は15.9%と前期比3.1ポイント改善。売上高が前期比4.6%減少する中でも売上総利益は816百万円増加し、営業利益は1,588百万円(前期比79.4%増)を達成した。
2026年3月期末の次期繰越工事高は29,232百万円(うち官公庁分29,105百万円)と高水準を維持。土木工事の特命受注比率は当期50.8%と前期34.3%から大幅上昇し、ECI方式活用等による大型長期工事の確保が安定経営を支えている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2025年3月期の33,771百万円から2026年3月期は32,230百万円へ4.6%減少。建築事業売上高が前期過去最高額の反動減(9,084百万円、前期比15.6%減)が主因。
一方、工事採算性改善により売上総利益率は12.8%から15.9%へ大幅上昇し、営業利益は885百万円から1,588百万円へ79.4%増。5期推移では2023年3月期の営業利益221百万円を底に回復基調が継続。
外部環境として原材料・労務コストの高止まりが続く中、スライド条項・設計変更協議の積極活用と価格転嫁推進が利益率改善を牽引。2027年3月期は売上高33,128百万円・営業利益1,660百万円を予想。
受注高は2026年3月期に31,201百万円(前期比18.1%増)と積み上がっており、次期売上の裏付けとなっている。
成長戦略
VISION2030最終目標(売上高350億円・営業利益率5%)を2027年3月期に完遂
徹底した原価管理と適正価格転嫁を継続し、高水準の収益性を安定維持できる経営体制を確立。2026年3月期に営業利益率4.9%を達成し、中期目標5%まで0.1ポイントに迫った。2027年3月期も営業利益1,660百万円(利益率5.0%)を予想。
PC技術の相互補完・共同技術開発を深化させ、自社単独では困難であった新事業分野展開と受注競争力強化を早期実現。2027年3月期を「実装フェーズ」と位置付け、具体的な収益への転換を目指す。
担い手不足が深刻化する中、人材戦略を量の確保から個々の質の向上へ抜本転換。実践的教育研修による現場運営高度化、健康経営・リ・ブランディング活動によるエンゲージメント向上、i-con戦略ラボ活動加速による現場負担軽減を推進。
全国6工場のうち老朽化・敷地狭小性による課題が顕在化している工場について、統廃合を視野に入れた最適配置と生産体制の再構築を検討。九州小竹工場リニューアルは着実に進捗。工場製品需要拡大に対応した次世代生産基盤の確立を目指す。
駿河技建㈱を核としたコンクリート構造物の診断・補修・補強事業を拡大。インフラ老朽化対策需要の長期的拡大を取り込み、新設工事依存からの収益多様化を推進。M&Aによる事業規模拡大も継続検討。
東証の要請を受け、収益性改善と市場との対話深化を実行。配当性向40%目標のもと、2026年3月期は1株当たり22円(配当性向39.1%)、2027年3月期予想は25円(同43.7%)と増配基調を維持。DOEも安定配当指標として活用。
最終更新: 2026年7月19日

