事業内容
佐田建設は1920年創業、群馬県前橋市に本社を置く東証スタンダード上場の総合建設会社である。当社グループは当社および連結子会社4社で構成され、土木工事(造成・トンネル・道路・橋梁等)と建築工事(工場・倉庫・教育施設・庁舎等)を主力とする建設事業に特化している。
主要顧客は官公庁(国・地方自治体・独立行政法人)および民間企業(製造業・流通業等)で、群馬県を中心に関東・東北エリアで事業を展開する。2026年3月期の連結売上高は36,769百万円。
ビジネスモデル
土木・建築工事を受注し、施工・完成引渡しにより完成工事高を計上する受注生産型モデル。収益認識は工事進捗度に基づく。
受注残(繰越工事高)が将来売上の先行指標となり、2026年3月期末の連結繰越工事高は34,409百万円(前期比15.2%増)に積み上がっている。外部協力会社との連携と材料調達効率化により工事原価を管理し、売上総利益率の改善を図る構造。
企業の強み
2026年3月期末の連結繰越工事高は34,409百万円(前期比15.2%増)に達し、建築関連だけで24,880百万円(前期比34.8%増)を確保。個別ベースでも次期繰越工事高30,114百万円と当期完成工事高30,498百万円に匹敵する水準であり、翌期以降の売上基盤が高い確度で担保されている。
2026年3月期の個別完成工事高は官公庁15,783百万円・民間14,714百万円と官民がほぼ均衡。安中市新庁舎・都市再生機構・関東地方整備局等の大型官庁案件と、太陽誘電・日本酸素等の民間大型案件を並行受注しており、景気サイクルに対する耐性を持つ受注ポートフォリオを構築している。
土木関連の売上総利益率は前期11.9%から当期12.9%へ、建築関連は8.3%から9.8%へそれぞれ改善。大型工事における採算管理の徹底、外部協力会社との連携強化、材料調達・事務作業の効率化による外注費削減が奏功し、売上高増加と相まって連結売上総利益は前期比31.3%増の3,912百万円を達成した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期26,083百万円を底に、2025年3月期32,264百万円(+23.7%)、2026年3月期36,769百万円(+14.0%)と2期連続増収。営業利益は2024年3月期200百万円から2026年3月期1,772百万円へ急回復し、過去5期で最高水準。
回復要因は①前期繰越工事の増加による完成工事高の押し上げ、②大型工事の採算改善、③物価上昇分の価格転嫁交渉の進展。外部要因として安定的な公共投資と民間設備投資の回復が追い風となった。
一方、2027年3月期は売上高37,600百万円(+2.3%)・営業利益1,500百万円(△15.3%)と増収減益を予想しており、利益率の高原維持が課題となる。
成長戦略
中期経営計画(2025-2028)でROE10%・PBR1.0倍達成を目指し、利益追求・資本政策・ガバナンス強化を推進。
大型工事の採算改善と物価上昇分の価格転嫁交渉を継続推進。2026年3月期に売上総利益率10.6%・営業利益率4.8%を達成。2027年3月期は減益予想だが、受注選別による利益率維持が方針。
2026年3月期に4,246百万円の自己株式取得を実施し、発行済株式数を15,521千株から13,386千株へ削減。1株当たり純資産942.33円・1株当たり当期純利益71.57円へ改善。配当は60円/株を維持(配当性向83.8%)。
建築関連で民間大型工事を積極受注し、2026年3月期末繰越工事高24,880百万円(前期比+34.8%)を確保。一方、土木受注が前期比△27.8%と落ち込んでおり、2027年3月期受注高目標40,000百万円達成に向け土木の回復が課題。
2026年6月26日付で取締役会を刷新。建築本部長・土木本部長を新任取締役に登用し、事業執行と経営監督の連携を強化。監査等委員の社外取締役3名体制を維持し、独立性を確保。
最終更新: 2026年7月19日

