分譲マンション事業への依存
当社グループは首都圏・近畿圏・東海圏の分譲マンション建設事業への依存度が高く、新規供給量・販売状況・金利・住宅税制等の変動により受注高が大きく変動するリスクがある。中東情勢に起因する建築資材の供給制限・高騰が引渡し遅延や価格上昇を招き、顧客の買い控えを通じてマンション市況を低迷させる可能性がある。対応として建設関連・不動産関連・管理運営の各事業領域・エリア拡大により収益基盤の多様化を推進している。
建設コスト上昇・調達難
建設資材・労務費の急激な高騰および調達難、協力業者確保難による生産能力低下が工事原価を押し上げ、業績に悪影響を及ぼすリスクがある。中東情勢の影響による資材調達遅延は引渡工期の遅延にも直結する。当社は本社機能部門による集中購買体制と将来着工時期を踏まえた全体調達によりコスト競争力の強化に努めている。
法的規制・コンプライアンス
建築基準法・建設業法・宅地建物取引業法・独占禁止法等の多岐にわたる法令の改廃・新設や、建築確認・検査の厳格化により事業計画の大幅変更や着工遅延が生じるリスクがある。特に連結子会社の長谷工リフォームが2025年3月に大規模修繕工事受注に関する独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会の立入検査を受けており、調査結果次第では業績・財政状態への悪影響が懸念される。当社は役職員への法令遵守啓蒙を適宜実施し、公正取引委員会の調査に全面協力している。
不動産開発リスク
賃貸マンション・戸建住宅等多様なアセットタイプの不動産開発において、法令改正・経済情勢の激変・自然災害等の予期し得ない事象により事業スケジュールの遅延やコスト増加が生じるリスクがある。中東情勢に起因する建築資材高騰は事業収支を悪化させ、資材供給制限はスケジュール遅延を招く恐れがある。事前のリスク把握・分析と対策立案により影響の最小化を図っている。
保有不動産の価値変動
棚卸不動産(分譲住宅中心)および固定資産(賃貸マンション中心)は時価変動リスクと流動性リスクを抱えており、事業計画の進捗遅延や賃貸条件悪化により予定回収額・キャッシュフローが得られない場合がある。その結果、評価損失・減損損失・売却損失が発生し業績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。投資分野毎の投資上限を定めた投資計画に基づき取得を行うことでリスクを管理している。
資金調達・金利変動リスク
借入・社債発行による資金調達において、金利上昇や格付引下げによる調達コスト増加が業績・財務内容に影響を与えるリスクがある。協調融資タームローンおよびコミットメントライン契約には財務制限条項(自己資本維持・経常利益確保)が付加されており、抵触した場合は期限の利益を喪失し残元本の早期返済義務が生じる可能性がある。一部借入については金利固定化を実施してリスクを軽減している。
事業エリア集中・自然災害
経営資源の多くが首都圏・近畿圏・東海圏に集中しており、これらの地域で地震・暴風雨・洪水・感染症等が発生した場合、工期遅延・消費者購買意欲減退・保有資産毀損等が同時多発的に生じるリスクがある。地方主要都市への事業エリア拡大に取り組んでいるが、現時点では地域集中リスクが残存する。災害時BCP体制の高度化や災害に強いマンション開発にも注力している。
気候変動リスク
脱炭素移行リスクとして炭素税導入・規制強化による建設・開発コスト上昇が見込まれ、物理的リスクとして夏季気温上昇による現場生産性低下や気象災害頻発による工事遅延・保有物件被災コストが発生する可能性がある。2021年12月に「長谷工グループ気候変動対応方針 ~HASEКО ZERO-EMISSION~」を制定し、再生可能エネルギー導入・環境配慮型資材活用・低炭素施工技術開発等に取り組んでいる。機械化・IT活用による現場効率化や気候影響を受けにくい施工方法の研究も推進している。
個人情報漏洩・情報セキュリティ
住宅購入顧客・管理受託マンション居住者等の多数の個人情報およびクラウド管理する営業・購買データについて、クラウド・サーバーのトラブルや犯罪行為による情報漏洩リスクが存在する。情報漏洩が発生した場合、社会的信用・企業イメージの毀損に加え、業績・財政状態への悪影響が生じる可能性がある。個人情報保護法に基づく規程整備・マイナンバー関連規程の設置・部門別セキュリティポリシーの整備により情報管理の徹底を図っている。
企業買収・M&Aリスク
事業拡大・収益基盤強化を目的とした企業買収において、対象事業の経営戦略への統合失敗や経営資源の非効率活用、急激な市況変化が生じた場合、当初想定効果が得られずのれんの減損等が発生するリスクがある。実施にあたっては第三者専門家による対象企業・事業環境の客観的調査を行い意思決定の精度向上を図っているが、統合リスクを完全に排除することはできない。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

