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株式会社佐藤渡辺

1807東証スタンダード建設業

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株式会社佐藤渡辺1807

事業内容

株式会社佐藤渡辺は1938年創業の道路建設専業グループで、東京証券取引所スタンダード市場に上場。連結子会社5社・持分法適用関連会社1社を含むグループで、舗装工事・土木工事の請負(工事部門)とアスファルト合材等の製造・販売(製品等販売部門)を一体的に展開する。

主要顧客は国土交通省・東日本高速道路・西日本高速道路・東京港埠頭等の官公庁・高速道路会社であり、当連結会計年度の完成工事高に占める官公庁比率は60.8%。舗装工事が完成工事高の81.1%を占め、全国の高速道路・港湾・一般道の舗装補修・新設工事を主力とする。

ビジネスモデル

工事部門(売上高比84.9%)では特命受注が79%を占め、高速道路会社・官公庁との継続的な取引関係を基盤に安定受注を確保する。製品等販売部門(同15.1%)では自社・グループ工場でアスファルト合材を製造し、外部販売と自社工事への内部供給を組み合わせることで原材料コストを管理。

両部門の垂直統合により採算性を高める構造を持つ。

企業の強み

東日本高速道路・西日本高速道路・東京港埠頭・国土交通省等の主要発注者から複数年にわたり請負金3億円以上の大型工事を継続受注。当連結会計年度の受注工事高に占める特命受注比率は79%に達し、競争入札に依存しない安定的な受注基盤を有する。

2026年3月期は国土交通省関東地方整備局から120日間の営業停止処分を受け、完成工事高が前年同期比19.9%減の28,631百万円に落ち込んだ。しかし完成工事総利益は採算性改善により前年実績並みを確保し、製品等販売部門の製品売上総利益も前年同期比40.7%増を達成。

売上減少下でも利益を守る原価管理力を示した。

2026年3月期末の自己資本比率は69.8%(前期60.2%から9.6ポイント改善)、純資産合計は22,920百万円。投資は主に自己資金で賄い、固定比率64.9%と健全。

短期借入金2,800百万円の返済を完了し、現金及び現金同等物は6,394百万円に増加。財務健全性が高く、外部環境悪化への耐性を持つ。

エンヴァリスの着眼点

2025年3月25日付の国土交通省関東地方整局による建設業法第28条第3項に基づく営業停止処分(120日間)が工事部門の受注高・売上高を直撃し、連結売上高は33,704百万円と前期比16.6%減となった。一方、経常利益は1,369百万円と前期比3.1%増を確保しており、採算性改善と製品部門の健闘が下支えした。

2027年3月期は売上高38,000百万円(前期比12.7%増)を予想しており、処分影響からの回復が実現するかが評価の焦点となる。

当社は2026年5月11日に「中期経営計画の見直しに関するお知らせ」を公表し、直近の業績動向や地政学リスクの緊迫化等を踏まえ2027年3月期計画を修正した。外部要因として、トランプ政権の関税政策・中東情勢による原油価格高騰・アスファルト合材の全国的な需要減少が引き続き逆風となる。

計画修正の詳細が限定的であり、中計目標の達成確度を見極めるには追加情報が必要な状況にある。

2026年3月期の配当金は年間80円(配当性向56.5%、純資産配当率2.3%)を維持し、2027年3月期も同水準を予想している。1株当たり純資産3,654.41円に対し配当利回りは株価水準次第だが、PBR1倍割れが継続する中での資本効率改善が投資家の関心事項となっている。

自己資本比率の大幅改善(60.2%→69.8%)は財務健全性を示す一方、過剰資本の活用策が問われる局面にある。

成長戦略

中期経営計画見直しのもと収益力向上・資本戦略強化・ESG推進の3本柱を継続

工事部門では採算性の改善を徹底し、完成工事総利益を前年実績水準で確保。製品等販売部門では適切な価格転嫁と製造原価の見直しにより製品売上総利益が前年同期を上回る成果を上げた。2027年3月期は売上高38,000百万円・営業利益1,100百万円を目標とする。

2026年3月期に短期借入金2,800百万円を全額返済し実質無借金を達成。自己資本比率は69.8%に改善した。一方でPBR1倍割れが継続しており、過剰資本の活用と資本効率改善が引き続き課題となっている。

「佐藤渡辺グループ中期経営計画(2024〜2026年度)」のテーマとして「変革と学習文化の醸成および持続可能性への取り組み」を掲げ、100年企業としての伝統継承と変化対応力の両立を目指す。直近の業績動向と地政学リスクの変化を踏まえ、2026年5月11日に中期経営計画の見直しを公表した。

最終更新: 2026年7月19日