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株式会社大林組

1802東証プライム建設業

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株式会社大林組1802

事業内容

株式会社大林組は1892年創業の大手総合建設会社であり、当社及び子会社130社・関連会社26社で構成される。主力の建設事業は国内建築・海外建築・国内土木・海外土木の4セグメントで構成され、連結売上高の約93%を占める。

国内では大型再開発・インフラ整備を手掛け、海外では北米・東南アジア・オセアニア・英国等に現地法人を展開する。不動産事業では開発物件の売却・賃貸を行い、その他にPFI・再生可能エネルギー・ICT・金融事業も営む。

東京・大阪の二本社体制のもと、プライム市場上場企業として幅広いステークホルダーに建設サービスを提供している。

ビジネスモデル

建設事業では発注者から工事を受注し、施工・完成引渡しにより完成工事高を計上する請負モデルが中核。採算性の良い案件への選別受注と追加・変更工事の獲得により利益率を管理する。

不動産事業では自社開発物件の売却によるキャピタルゲインと賃貸による安定収益を組み合わせる。PFI・再生可能エネルギー事業では特別目的会社への投融資を通じて事業主体として収益を獲得する。

企業の強み

2026年3月31日時点の単体繰越工事高は2,910,232百万円(建築1,985,978百万円・土木924,254百万円)に達し、大阪IR建設工事・MUFG本館計画・成田空港C滑走路造成等の大型案件が積み上がっている。この手持ち工事残高は次期以降の売上・利益の安定的な進捗を裏付ける。

2026年3月期の単体建築受注における特命比率は63.7%と競争受注を大きく上回る。長年の施工実績と顧客との信頼関係を背景に、競合他社が短期間で模倣困難な特命受注基盤を維持しており、採算管理の徹底と利益率改善に直結している。

「作業の機械化」「機械操作の省人化」「建設プロセスのデジタル化」の3要素を融合した独自の建設生産システムを構築中。リアルハプティクス応用による無人化、ORCISM®によるクレーン遠隔・自動運転、GEN-VIR®による作業シミュレーション等、複数の自社開発技術を現場適用している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は194,678百万円(前期142,469百万円、+36.6%)と大幅増益を達成し、売上高営業利益率は7.5%へ改善。国内建築の採算改善と海外土木の手持ち工事進捗が主因。

一方、2027年3月期の連結業績予想は営業利益180,000百万円(前期比7.5%減)と減益見通しであり、不動産事業の開発物件売却益の剥落や海外建築の採算動向が利益率持続性の鍵となる。

2026年3月期に自己株式取得58,061百万円(前期12,217百万円)を実施し、発行済株式数は721,509千株から691,811千株へ減少。年間配当は88円(前期81円)に増配し、DOE5.1%・配当性向35.3%を達成。

自己資本比率は40.0%(前期38.1%)に上昇し、ROEは14.4%(前期12.6%)に改善。政策保有株式の純資産比率は21.9%と目標の20%以内に向けた縮減が進捗しており、資本効率改善への取り組みは具体的な数値で確認できる段階にある。

外部要因として、建設物価の高騰と為替変動が企業の設備投資意欲を減退させるリスクが継続。海外建築事業の営業利益率は2026年3月期で2.4%(11,999百万円/507,992百万円)と低水準にとどまり、北米・東南アジアでの採算改善が課題。

また、米国の通商政策をめぐる動向が北米事業(MWH社・海外建築)の受注環境に影響する可能性がある。在外子会社の換算方法を期中平均相場に変更したことで為替変動の期間損益影響は緩和されたが、実態の採算変動リスクは残存する。

成長戦略

建設基盤強化・海外事業拡大・開発事業多様化・コンセッション新領域育成の4軸で持続成長

施工キャパシティに見合った計画的受注活動と採算性の良い案件への入れ替えを継続。2026年3月期の国内建築営業利益は104,088百万円(前期62,784百万円)と大幅改善し、追加・変更工事獲得による完成工事総利益の拡大が実証された。

人材・DX・技術への投資と生産力拡充投資を強化し持続可能な利益創出を目指す。

MWH社連結化(2023年12月)を起点に北米水処理・インフラ分野での事業基盤を確立。海外土木事業の2026年3月期営業利益は14,769百万円(前期8,006百万円)と前期比84.5%増を達成。

海外建築事業では大型工事受注が増加し手持ち工事残高が拡大。東南アジアでのローカル事業基盤強化とローカル人材の経営幹部層への登用も推進中。

東京・大阪都心部の大型オフィスを中心とした開発物件の売却・賃貸を軸に収益を拡大。2026年3月期の不動産事業売上高は106,798百万円(前期72,712百万円、+46.9%増)、営業利益は19,978百万円(前期16,071百万円、+24.3%増)。

物流施設・ZEBなど成長分野への投資多様化とロンドン・バンコックでの海外賃貸オフィス開発によるグローバル収益源の育成も進行中。

中期経営計画2022の基本戦略「持続的成長のための事業ポートフォリオの拡充」に基づき、PPP・コンセッション事業への取り組みを推進。後発事象として2026年5月13日にインドネシア・ジャカルタの高速道路コンセッション事業(JTDJP社)への出資(第二回取得後持分比率48.8%、関連会社化予定)を決議し、現地法人OCI社(2026年7月設立予定)を通じた投資を実行予定。

大林グループ中期経営計画2022において2027年3月末までに政策保有株式残高を連結純資産の20%以内とする目標を設定。2026年3月期末の保有比率は21.9%(前期22.6%)に低下し、売却合意済額を差し引いた実質比率は17.5%と目標達成が視野に入る。

売却資金は成長投資または株主還元に充当。2026年3月期は自己株式取得58,061百万円を実施し、DOE5.1%・年間配当88円を達成。

最終更新: 2026年7月19日