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株式会社ナカボーテック

1787東証スタンダード建設業

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株式会社ナカボーテック1787

事業内容

株式会社ナカボーテックは1951年創業の防食工事専門企業。港湾施設・地中埋設管・陸上プラント・鉄筋コンクリート構造物を対象に、電気防食・被覆防食・塗装の3技術を組み合わせた総合防食システムを提供する。

主要顧客は官公庁(港湾・水道・道路管理者等)および民間企業(エネルギー・化学・電力等)。自社工場でアルミニウム合金陽極(ALAP)等の防食材料を製造し、調査・設計・施工・維持管理・更新という一貫サービスを展開。

2026年3月期の売上高は14,903百万円で、港湾事業が58.8%を占める。東証スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

収益の大半は防食工事の請負(完成工事高)から得られ、自社製造の防食材料・装置の製品販売が補完する。工事受注の約71.6%が特命受注であり、高い専門性と実績に基づく顧客との継続的関係が安定受注を支える。

調査から維持管理・更新まで一貫して担うことで、既存顧客からの反復需要を確保。有利子負債ゼロで内部資金のみで事業運営・株主還元を賄う財務構造を持つ。

企業の強み

2026年3月期の工事受注における特命受注比率は71.6%(前期71.8%)と高水準を維持。防食工事は調査・設計・施工・維持管理の専門知識と実績が不可欠であり、1951年の創業以来蓄積した技術・施工データが競合の参入を困難にしている。

完成工事高に占める単一顧客10%超はなく、顧客分散も図られている。

2026年3月期末時点で有利子負債はゼロ、現金及び現金同等物残高は4,840百万円(売上高の約3.9ヶ月分)。運転資金・設備投資・株主還元を全て内部資金で賄い、配当性向は69.4%と高水準の株主還元を継続。純資産合計は9,365百万円で自己資本比率は約77%と財務健全性が高い。

港湾・地中・陸上・RC構造物の各環境に対し、電気防食(流電陽極・外部電源)・被覆防食・塗装・電解鉄イオン供給・防汚の5技術を組み合わせた最適ソリューションを提供できる。自社開発工法(NAKAROD方式、RTP工法等)や自社製造陽極(ALAP・MAGNAP・ZAP等)を保有し、技術的差別化を実現している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の営業利益は1,311百万円(前期比10.0%減)、営業利益率は8.8%(前期9.9%)に低下。賃金相場上昇に伴う労務費増加が主因であり、販管費合計は2,616百万円と前期2,327百万円から289百万円増加した。

売上総利益は3,928百万円と前期3,785百万円から増加しており、工事採算自体は改善しているが、固定費増加を吸収しきれていない。今後の焦点は、労務費上昇分を受注単価に転嫁できるか否かであり、2027年3月期予想の営業利益1,307百万円(前期比0.4%減)は引き続き厳しい水準を示唆している。

2026年3月期の当期純利益は1,186百万円(前期比13.3%増)と増益を達成したが、特別利益として投資有価証券売却益209百万円を計上した影響が大きい。これを除いた実力ベースの利益水準は経常利益1,384百万円(前期比7.8%減)が示す通り減益基調にある。

2027年3月期の当期純利益予想は923百万円(前期比22.2%減)と大幅減益を見込んでおり、一時利益剥落後の収益力の実態を投資家は正確に把握する必要がある。

2026年3月期はRC事業を含む「その他」セグメントが売上高1,976百万円(前期比30.1%増)・セグメント利益348百万円(前期比65.5%増)と高成長を示した一方、主力の港湾セグメントは売上高8,769百万円(前期比5.4%減)と減収。受注残高は前期末比292百万円減の3,364百万円と縮小しており、2027年3月期の売上高予想15,200百万円(前期比2.0%増)達成には新規受注の積み上げが不可欠。

外部要因として中東情勢による原材料・エネルギー価格の動向も引き続き注視が必要。

成長戦略

既存防食事業の堅実成長を基盤に、洋上風力・橋梁RCの新規事業で次期収益柱を育成

官公庁による港湾インフラ老朽化対策・更新投資の継続を背景に、主力の港湾セグメントの受注基盤を維持・拡大。2026年3月期は港湾セグメント売上高8,769百万円と前期比減収となったが、会社は中期的に港湾分野の成長を期待すると明示。2027年3月期予想でも港湾事業を中心に堅調推移を見込む。

橋梁RC分野への重点投資と大型案件の継続的な出件により、2026年3月期のその他セグメント売上高は1,976百万円(前期比30.1%増)と高成長を達成。公共インフラ老朽化対応需要の拡大を取り込み、全社売上高の底上げに貢献。

前期好調水準には及ばなかったものの大型案件が継続して出件されており、成長基調は維持。

「23中計」で注力領域として位置付けた洋上風力発電向け防食工事への参入準備を継続。防食技術の専門性を活かした新市場開拓を目指すが、現時点では具体的な売上貢献は開示されておらず、収益化時期は不透明。中期経営計画期間後の収益柱育成を目指す段階にある。

最終更新: 2026年7月19日