事業内容
株式会社髙松コンストラクショングループは1917年創業の総合建設グループの持株会社。髙松建設・青木あすなろ建設・みらい建設工業を中核に、建築事業・土木事業・不動産事業の3セグメントを展開する。
建築事業では一般建築から社寺建築(㈱金剛組)・リフォームまで幅広く手掛け、土木事業では港湾・海洋・法面保護・地盤改良等の専門工種を担う。不動産事業ではタカマツハウスによる木造戸建住宅販売から米国不動産投資まで多角化。
2026年3月期の売上高は357,675百万円と過去最高を更新し、東証プライム市場に上場している。
ビジネスモデル
建設事業(建築・土木)では受注型の完成工事高を主収益源とし、受注残の積み上がりが将来売上の先行指標となる。不動産事業では販売用不動産の売買・賃貸・仲介を通じてストック型収益を補完する。
グループ内では建設施工力と不動産開発・販売機能を連携させ、バリューチェーン全体での付加価値創出を図る。資金調達は工事代金回収・金融機関借入・社債発行を組み合わせ、コミットメントライン契約で流動性を確保している。
企業の強み
2026年3月期の受注高は436,098百万円(前期比11.4%増)、売上高357,675百万円(同3.2%増)、営業利益17,897百万円(同56.2%増)、当期純利益11,426百万円(同77.1%増)と、受注・売上・利益のいずれも過去最高を記録。建築事業のセグメント利益は前期比229.9%増の12,465百万円と大幅改善し、工事採算の回復が顕著に表れた。
売上高の構成は建築事業172,838百万円(約48%)、土木事業100,736百万円(約28%)、不動産事業84,100百万円(約24%)と3セグメントが分散。港湾・法面・地盤改良等の専門土木工種や社寺建築(㈱金剛組)など競合が模倣困難なニッチ領域を保有し、単一事業への依存リスクを低減している。
「環境・防災技術、リニューアル、脱炭素、省力化・合理化、情報化施工」をテーマに髙松コンストラクショングループ技術研究所を中心に研究開発を推進。2026年3月期の研究開発費は598百万円。
木造中層建物・新型免震構造・カーボンプールコンクリート・AIトンネル余掘り低減技術など複数の独自技術を実用化段階まで開発している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期263,907百万円から2026年3月期357,675百万円へ5期で35%増と拡大基調が継続。営業利益は建設資材・労務費高騰の影響で2024〜2025年3月期に低迷(11,651百万円→11,460百万円)したが、2026年3月期は17,897百万円と過去最高を更新した。
建築事業の採算改善が主因であり、外部要因として公共・民間建設投資の堅調な需要環境も追い風となった。一方、不動産在庫拡大に伴い営業CFはマイナス転落、短期借入金が急増しており、財務面での変化は注視が必要。
成長戦略
中期経営計画(2026〜2028年3月期)で新領域開拓・ポートフォリオ最適化・グループ連携強化を推進
バリューチェーンの川上・川下領域への展開を目的に「髙松都市開発」を設立。不動産事業の受注高は92,784百万円(前期比11.7%増)と拡大しており、建設請負と不動産開発の一体提案による収益多様化を加速させる。
「都市コミュニティー創生・再生」「サーキュラーエコノミー追求」「デジタルインフラ整備」を軸に、既存の建設請負の枠を超えた新領域を開拓する。グループパーパス「つながりで響きあい、オンリーワンの価値を生み出す」のもと、社会課題に対し自ら構想・投資・デザインする事業主体への進化を目指す。
グループ全体最適の視点から人財・組織の再編成と戦略的な資金配分を実施し、資本効率の高い事業ポートフォリオへの転換を図る。中期経営計画では配当性向40%程度・累進配当を基本方針とし、2027年3月期配当は144円(配当性向40.1%)を予定。
2026年3月期は130円(配当性向39.6%)と大幅増配を実施した。
グループ内の経営リソース共有を徹底し、人財・研究開発・情報システムへの投資を加速させることで技術力と生産性の抜本的な向上を実現する。DX・AI活用による生産性向上施策の推進も含む。
最終更新: 2026年7月19日

