事業内容
株式会社ハンモックは1994年設立、2024年4月に東京証券取引所グロース市場に上場したITソリューション企業。「ネットワークソリューション」(IT資産管理・セキュリティ対策)、「セールスDXソリューション」(名刺管理・SFA/CRM・MA・新規顧客開拓)、「AIデータエントリーソリューション」(AI-OCRによるデータ入力業務効率化)の3領域で自社開発製品を展開する。
顧客層は民間企業から官公庁まで、中小企業から大手企業まで幅広く、業種横断的に導入されている。売上高の8割超をリカーリング収益が占め、安定的な収益基盤を有する。
ビジネスモデル
オンプレミス型とクラウド型の両形態で製品を提供し、クラウド型はサブスクリプション、オンプレミス型は保守契約による月額課金でリカーリング収益を獲得する。製品はほぼ全て自社開発であり、顧客ニーズを直接反映した機能追加・新製品開発サイクルを高速で回す。
カスタマーサクセスによる導入・運用支援で継続率を高め、既存顧客へのアップセルと新規顧客獲得の両輪で成長を図る構造。
企業の強み
2026年3月期のネットワークソリューションのクラウドチャーンレートは月次平均0.35%、セールスDXソリューション(OEM除く)は0.77%と業界水準を大幅に下回る低水準を維持。カスタマーサクセスによるオンボーディング・運用支援が継続率を支え、売上高の8割超がリカーリング収益で構成される安定した収益基盤を実現している。
提供製品のほぼ全てを自社開発しており、他社製品との連携制約なく顧客ニーズを直接製品に反映できる。2024年10月のDX OCRリリース、ChatGPT送信ログ取得機能追加、SentinelOne連携MDRサービス開始など、市場ニーズへの迅速な対応実績を有する。
独自特許(WOCR:特許第5464474号、オンライン名刺交換:特許第6856960号)も保有する。
2026年3月期末時点で有利子負債はゼロ、現金及び現金同等物は4,740百万円(前期比1,574百万円増)。売上金の前受受取を基本とするビジネスモデルにより、営業キャッシュフローは1,619百万円を確保。
無借金経営かつ潤沢な手許資金により、事業投資・製品開発への機動的な資金配分が可能な財務体質を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は売上高4,889百万円(前期比+3.9%)、営業利益834百万円(+5.5%)、当期純利益685百万円(+10.9%)と3指標すべてで増収増益を達成。売上成長率は前期(+9.9%)から鈍化したが、ネットワークソリューション(+9.5%)が牽引し、AIデータエントリー(△17.6%)の落ち込みをカバーした。
営業キャッシュフローは1,619百万円と前期(923百万円)から大幅改善。外部環境としてDX投資拡大・セキュリティ需要の高まりが追い風として機能した。
2027年3月期は売上高5,287百万円(+8.1%)・営業利益883百万円(+5.9%)と増収増益を見込む一方、当期純利益は585百万円(△14.6%)と前期の特別利益(投資有価証券売却益等178百万円)の剥落により大幅減益を予想している。
成長戦略
クラウドARR拡大・AI機能投入・新製品展開の3軸で持続的成長を加速
AssetView Cloud+の機能強化(ChatGPT送信ログ取得、外部システム連携、イベント監視ログアラート)とSentinelOne連携MDRサービスの提供開始により、クラウドへの移行とアップセルを促進。2027年3月期計画売上3,400百万円(前期比+8.3%)を目指す。
OEM提供売上の減少が一巡し、既存顧客の更新・アップセルおよびAI機能(企業データベース拡充・グループ企業構造把握機能等)による新規獲得強化で成長軌道への回帰を図る。OEM除くARRは1,181百万円(前期比+10.3%)と順調に拡大中。
オンプレミス製品からクラウドAI-OCRサービス「DX OCR」への移行を推進し、収益基盤を再構築する。クラウド型BPOサービス「WOZE」の従量課金処理量回復も課題。2027年3月期計画売上437百万円(前期比+10.7%)と反転成長を見込む。
最終更新: 2026年7月19日

