事業内容
K&Oエナジーグループは、2014年に関東天然瓦斯開発㈱と大多喜ガス㈱の共同株式移転により設立された持株会社。南関東ガス田の水溶性天然ガスを開発・採取し、都市ガス・LPガス・圧縮天然ガスとして千葉県内の家庭・産業用顧客に供給するガス事業をコアに、天然ガス生産に付随するかん水を原料とした希少資源ヨウ素の製造・販売事業を展開する。
連結子会社10社・関連会社5社で構成され、建設・電力・地熱掘削・米国石油ガス開発等の補完事業も手掛ける。顧客アカウント数は約21万件(2027年目標)規模の地域密着型エネルギー事業者である。
ビジネスモデル
ガス事業では関東天然瓦斯開発㈱が天然ガスを採取・大多喜ガス㈱に卸し、大多喜ガス㈱が需要家へ供給する垂直統合モデルを採用。ヨウ素事業ではガス生産の副産物であるかん水をK&Oヨウ素㈱が製造・輸出販売し、2025期に営業利益率58.1%を実現。
同一の地下資源から二つの収益源を生み出す構造が高収益性の源泉となっている。
企業の強み
2025期のヨウ素事業は売上高15,092百万円に対し営業利益8,768百万円、営業利益率58.1%を達成。ヨウ素資源は主にチリと日本に偏在しており、希少性と輸出建値上昇が高マージンを支える。生産高も前期比6.5%増と増産基調にある。
2025期末の自己資本比率は82.4%(前期80.6%)、有利子負債比率は極めて低くキャッシュ・フロー対有利子負債比率0.1年。純資産合計108,888百万円、現金及び現金同等物29,857百万円を保有し、設備投資を自己資金で賄える財務余力を有する。
関東天然瓦斯開発㈱による天然ガス開発・採取から大多喜ガス㈱による都市ガス供給まで、グループ内で完結する垂直統合体制を構築。「千産千消」戦略のもと千葉県産ガスを千葉県内に供給し、エネルギー安全保障と地域密着の両立を実現している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期の106,200百万円をピークに緩やかな減少傾向にあり、2026年12月期通期予想は87,000百万円(前期91,354百万円比4.8%減)。一方、営業利益は2021期3,937百万円から2025期10,594百万円へ約2.7倍に拡大したが、2026年12月期通期予想は9,200百万円と前期比13.2%減を見込む。
第1四半期単体では、外部要因として円安進行・ヨウ素輸出建値上昇が追い風となりヨウ素事業が牽引し営業利益は増益。ガス事業は輸入エネルギー価格低下によるガス販売価格低下で売上減も、仕入れコスト減少で利益は前年同期並みを維持した。
純利益の大幅減は前年同期の特別利益(移転補償金1,399百万円)の剥落によるもので、経常利益ベースでは増益基調が継続している。
成長戦略
コア事業の増産・顧客拡大とヨウ素増産を軸に、再エネ・CCS等の未来事業へ投資を拡大
中計2027において国産天然ガスの生産量増強(2027年目標:1.8億㎥/年)とお客さまアカウント数拡大(2027年目標:21万件)を推進。2026年12月期第1四半期のガス事業売上高は輸入エネルギー価格低下の影響で前年同期比7.4%減の18,848百万円となったが、仕入れコスト減少により営業利益は前年同期並みの2,100百万円を維持。
中計2027に基づくヨウ素増産投資を継続。2026年12月期第1四半期はヨウ素販売価格上昇(円安・輸出建値上昇)と販売量増加が重なり、売上高11.4%増の3,889百万円、営業利益7.4%増の2,286百万円と好調。
医療・電子産業分野での世界的需要拡大やペロブスカイト太陽電池向け新規需要も中長期の成長ドライバーとして期待される。
中計2027において再エネ事業(地熱・洋上風力等)へ30億円以上の投資を計画。脱炭素社会への対応と新規収益源の創出を目指す。
現時点では投資フェーズであり、その他セグメントの建設・電力事業が関連工事・調査需要を取り込む形で貢献。2026年12月期第1四半期のその他セグメント売上高は前年同期比13.2%増の2,715百万円、営業利益は237.5%増の243百万円と大幅改善。
2026年7月1日を効力発生日として普通株式1株につき2株の割合で株式分割を実施予定。投資単位引き下げにより個人投資家を含む投資家層の拡大と株式流動性の向上を図る。分割後発行済株式総数は56,672,122株となる見込み。配当は分割前ベースで年間60円予想(前期54円から増配)。
最終更新: 2026年7月17日

