事業内容
株式会社ハッチ・ワークは、月極駐車場のオンライン管理支援サービス「アットパーキングクラウド」を核とする月極イノベーション事業と、貸会議室・シェアオフィス・レンタルオフィスを運営するビルディングイノベーション事業の2本柱で構成される。主要顧客は不動産管理会社(月極駐車場管理委託先)および法人・個人の駐車場利用者・会議室利用者。
2000年創業、2018年に現商号へ変更し月極駐車場DX事業に軸足を移した。2024年3月に東京証券取引所グロース市場へ上場。
パーパスは「社会に可能性の卵を。」、ミッションは「CREATE FUTURE BASE」。
ビジネスモデル
月極イノベーション事業では、管理会社向けシステム利用料(月額15,000円または無料)で導入障壁を低く設計し、主収益は駐車場利用者からの初回保証料・月額保証料(利用料の5%)・決済手数料・再請求手数料等のストック性収益で構成される。登録台数の積み上がりとともに収益が拡大する構造。
ビルディングイノベーション事業では直営・委託の2方式で貸会議室等を運営し、利用料収入を得る。
企業の強み
APクラウド登録台数は2024年12月末374,032台から2025年12月末473,535台へ1年間で約26.6%増加。APクラウドサービスARRは1,471,219千円に達し、駐車場利用者からの保証料・決済手数料等のストック収益が積み上がる構造により、売上の安定性と成長の持続性が高い。
駐車場数拡大→集客増→評価向上→新規導入促進という好循環が継続。掲載駐車場数は65,000箇所超(2025年12月末)に達し、不動産業界最大団体ハトマーク支援機構との業務提携を背景に認知度・物件掲載エリアの全国拡大が進む。規模拡大とともに競合の追随が困難になる構造を形成している。
売上高は2023期2,056百万円から2025期2,759百万円へ2年間で34.2%増加。営業利益は同期間21百万円から242百万円へ約11.5倍に拡大し、営業利益率は1.0%から8.8%へ大幅改善。当期純利益も78百万円から247百万円へ増加し、利益体質への転換が数値で確認できる。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2023期2,056百万円→2024期2,368百万円→2025期2,759百万円と成長を継続し、2026年12月期第1四半期も744百万円(前年同四半期比15.6%増)と増収基調を維持している。一方、営業利益は2025期242百万円から2026年12月期通期予想204百万円(前期比15.6%減)へ減少見込みであり、第1四半期実績は13百万円(前年同四半期比82.4%減)と大幅減益。
販売費及び一般管理費が前年同四半期の307百万円から432百万円へ急増したことが主因で、南青山・新橋への新規貸会議室出店やオフィス移転に伴う先行投資が利益を圧迫している。月極イノベーション事業のセグメント利益は154百万円(前年同四半期比15.2%増)と主力事業の収益力は拡大しており、先行投資フェーズ終了後の利益回復が注目点。
外部環境として物価上昇・エネルギーコスト高止まりが費用面に影響する可能性がある。
成長戦略
APクラウド登録台数拡大と貸会議室省人化新モデル展開でDX深化と持続成長を目指す
積極的な営業活動により契約社数・APクラウド登録台数を継続拡大。2026年12月期第1四半期末の登録台数は487,114台(前年同四半期比23.7%増)、ARRは1,765,333千円と拡大中。ストック収益の積み上がりが利益レバレッジを生む構造。
不動産業界最大団体との業務提携を背景に「アットパーキング」の認知度向上と物件掲載エリアの全国拡大を推進。管理会社の集客力向上につなげ、新規導入促進のスパイラルを強化する。
空き埋まりのリアルタイム情報を活用し、地方自治体と連携した「災害ステーション」を拡大。営業人員強化・管理システム登録推進・管理会社との関係強化を通じ、社会インフラとしての認知度向上と新規顧客獲得を両立する。
2026年4月1日に南青山・新橋へ新規貸会議室を出店。先行投資フェーズを経て第2四半期以降の売上貢献が本格化する見込み。省人化を進めた新モデルの展開により収益力向上とノウハウ蓄積を図る。
2026年5月発行の有償ストック・オプションの行使条件(2028〜2030年にのれん償却費控除前営業利益10億円超過・株式時価総額約100億円超過)が示す通り、M&Aを含む成長投資を通じた企業価値向上を中長期戦略として明示。2030年までに営業利益10億円達成を中長期目標として掲げている。
最終更新: 2026年7月17日

