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TANAKEN株式会社

1450東証スタンダード建設業

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TANAKEN株式会社1450

事業内容

TANAKEN株式会社(旧・田中建設工業株式会社)は1982年創業の解体工事専業会社。建築構造物の解体工事を中心に、土木工事・山留工事・基礎解体・杭抜き工事のほか、アスベスト・PCB・ダイオキシン等の有害汚染物質除去、土壌改良まで解体関連工事をワンストップで提供する。

施工は協力会社が担い、当社は施工管理・安全管理・近隣対応・行政対応等を一括して受託する元請モデルを採用。主要顧客はデベロッパー(売上高の42.4%)、再開発等(同24.4%)、エンドユーザー(同23.6%)と多様で、三井不動産等の大手不動産会社との取引実績を有する。

東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

当社は自社施工を行わず、現況調査・工法提案・設計・施工計画・外注手配・施工管理・安全管理・原価管理・行政対応を一括受託する元請施工管理会社。「相談を起点とした営業の好循環」を標榜し、顧客の相談段階から提案を行うことでリピート受注を獲得する。

設備投資を最小化しつつ、協力会社(TANAKEN安全協力会)を指導・監督することで施工力を確保し、大型案件ほど高い収益貢献が期待できる構造を持つ。

企業の強み

2026年3月期の受注高は18,591,770百万円(前期比39.0%増)と過去最高を更新。次期繰越工事高(受注残)は11,931百万円(前期比46.2%増)に達しており、2027年3月期売上高16,000百万円(前期比+8.0%)の見通しを裏付ける潤沢な受注残高を確保している。

施工管理に特化した元請モデルにより、2026年3月期の営業利益率は14.7%を確保。純資産は9,325百万円(前期比+1,102百万円)と増加を続け、14,000百万円の金融機関信用枠を保有するなど財務基盤は堅固。配当性向30%以上を目標とした株主還元方針も明示している。

ISO9001・ISO14001・ISO45001の3規格を取得し、国土交通大臣許可(特定建設業)を保有。1982年の創業以来40年超の施工管理ノウハウを蓄積し、2025年4月の「TANAKEN」への社名変更を機にブランド価値向上を推進。難易度の高い大型案件の受注増加がその競争力を裏付けている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高+20.6%の大幅増収を達成した一方、営業利益は前期比△6.1%の減益となった。売上原価率が73.0%(前期73.1%とほぼ同水準)であるのに対し、販売費及び一般管理費が981百万円から1,009百万円へ増加(役員退職慰労引当金繰入額が12,733千円から36,584千円へ急増)したことが主因。

外部要因として建築資材価格上昇・技能労働者需給逼迫によるコスト圧力が継続しており、次期も営業利益率14.7%→13.1%(予想)へのさらなる低下が見込まれる点は注視が必要。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは△578百万円と前期の+2,141百万円から大幅に悪化した。主因は完成工事未収入金の増加(+1,694百万円)と法人税等支払額の増加(△866百万円)。

売上債権の増加は売上拡大に伴う一時的な運転資本増加と解釈できるが、未成工事受入金の減少(△522百万円)は前受金の取得が困難になっている可能性も示唆する。次期のCF回復動向が財務健全性評価の重要指標となる。

2027年3月期予想は売上高16,000百万円(+8.0%)・営業利益2,100百万円(△3.9%)・当期純利益1,400百万円(△6.8%)と2期連続の減益見通し。採用活動・研修制度拡充・現場支援体制確立・協力会社アライアンス拡充への先行投資が利益を圧迫する計画であり、これらの投資が施工キャパシティ拡大と利益率改善に結実するかどうかが中期的な投資評価の核心となる。

配当は1株当たり55円を維持(予想配当性向34.2%)しており、株主還元の継続性は確保されている。

成長戦略

「Vision NEXT 10」Secondary Phaseで人財・施工力強化と売上160億円達成を目指す

Primary Phase(2023〜2025年度)での基盤構築を踏まえ、Secondary Phaseでは「成長戦略の3ヵ年計画」として更なる基盤強化と施工力強化を推進。2027年3月期はその初年度として採用活動・研修制度拡充・現場支援体制確立・協力会社アライアンス拡充を実施し、TANAKENブランドの価値向上を図る。

採用活動の強化と研修制度の拡充により、施工管理技術者の確保・育成を加速。社名変更・本社移転による就労環境改善をベースに、競争力の源泉である人財の拡充に注力。2026年3月期は販管費内の給与手当が238,636千円(前期230,304千円)へ増加しており、人件費投資が進行中。

元請施工管理モデルの根幹を支える協力会社ネットワークの強化・拡充により、大型・難易度の高い案件への対応力を高める。2026年3月期は仕入債務(工事未払金)が1,530百万円から1,945百万円へ増加しており、協力会社との取引規模が拡大していることが確認できる。

市街地再開発・マンション建替え・物流倉庫・データセンター等の需要拡大を背景に、難易度の高い大型案件の受注を積極的に推進。TANAKENブランドの認知向上と実績蓄積により、デベロッパー等の大口顧客からの受注基盤を強化する。2026年3月期末手持工事高は11,931百万円に達している。

最終更新: 2026年7月19日