分譲マンション市場の需要変動
当社グループは分譲マンション建設事業を主力とし、デベロッパーの開発動向に強く依存している。景気動向・金利・地価・少子化・人口減少等の影響で消費者の住宅購入意欲が減退した場合、請負工事受注高および不動産取引高が減少するリスクがある。対応策として市場動向の継続的なモニタリングを行っているが、外部環境の変化に対する構造的な脆弱性は残存する。
東京圏集中による地域リスク
主要事業エリアを東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)に集中しており、大手・中小ゼネコンとの競合が激しい。有望事業用地の不足、地価高騰、建築費上昇によるマンション供給価格の高騰、人材・協力会社の調達難、他社の新規参入による競争激化が重なった場合、受注件数の減少につながる可能性がある。2018年4月に九州支店を開設し地域分散を図っているが、依然として東京圏への依存度は高い。
建設コスト変動リスク
工事期間が長期にわたるため、建築資材価格および労務費の変動リスクにさらされる。請負契約締結前に精度の高い見積算定を行い、最新の価格動向に基づく契約締結で利益確保に努めているが、契約締結後に想定を超えた資材価格高騰や労務費上昇が発生した場合、利益の減少を招く。近年の資材価格・労務費の上昇トレンドを踏まえると、継続的な管理が求められる。
在庫・造注方式に係るリスク
「造注方式」において当社グループが事業用地を取得しデベロッパーに売却・建物建設後に引き渡す形態(③④)では、引渡し完了までの間、土地・建物が当社在庫となる。売却予定先の不慮の事態による売買不成立や、不動産市況の悪化による評価減が必要となった場合、財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼす可能性がある。現在の財政状況を鑑みデベロッパー選定前に事業用地を先行取得する場合もあり、在庫リスクが高まっている。
デベロッパー事業の収益リスク
当社グループはデベロッパーと共同事業協定書を締結し、販売事業主として一部案件に参画しており、事業比率に係る部分は販売完了まで在庫となる。パートナー企業の業績悪化、不動産価格の下落、売れ残り在庫による事業収支の落ち込みや追加費用発生が生じた場合、予定収益を下回るリスクがある。好立地・人気物件を中心に対象を絞りリスク低減を図っているが、市況悪化時には在庫評価減の可能性も残る。
資金調達リスク
建設業の特性上、目的物引渡し時まで多額の資金を立替える状態が続き、一時的な資金不足が生じる場合がある。事業用地の仕入代金は金融機関からの借入を想定しており、金融環境の変化による与信枠縮小や調達金利の上昇が資金調達活動に影響を及ぼす可能性がある。金融機関との良好な関係維持に努めているが、外部環境の変化には対応の限界がある。
法的規制・許認可に係るリスク
建設業法・建築基準法・宅地建物取引業法等の法的規制を受けており、特定建設業許可・宅地建物取引業者免許・一級建築士事務所登録等の許認可を保有している。更新漏れや取り消し・失効、行政処分等が発生した場合、事業展開に著しい影響が生じる。また、これら法律の改廃や新たな規制・適用基準の変更も財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。
取引先の信用リスク
建設業では個々の工事請負金額が大きく、代金の支払いは目的物の引渡し時または引渡し後に行われることが多い。工事代金受領前に発注者・共同施工会社等が信用不安に陥った場合や協力会社が経営難に陥った場合、資金回収不能や施工遅延等が発生するリスクがある。厳格な与信調査を実施しているが、取引先の財務状況の急変には対応が困難な場合もある。
人材・協力会社の確保リスク
事業拡大および中期経営計画値の達成に向け、施工現場数の増加に対応するための優秀な人材と協力会社の拡大・確保が不可欠となっている。競合他社との人材獲得競争の激化等により、施工現場数に応じた人員と協力会社の確保ができない事態が生じた場合、事業展開および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。積極的な人材採用を進めているが、建設業界全体の人手不足が構造的な課題となっている。
代表取締役への依存リスク
創業者である代表取締役社長・中村利秋氏が、経営方針・事業戦略の決定から営業を中心とする事業推進まで重要な役割を担っている。同氏の業務遂行に支障をきたす事象が生じた場合、事業展開および経営成績に影響を及ぼす可能性がある。人材招聘による事業推進体制の整備や権限委譲を進めているが、現時点では特定人物への依存が残存している。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年4月21日

