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ファーストコーポレーション株式会社

1430東証スタンダード建設業

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ファーストコーポレーション株式会社1430

事業内容

ファーストコーポレーション株式会社は、2011年設立の分譲マンション建設専業の建設会社。主要事業エリアは東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)および九州・周辺エリア。

建設事業(施工)と不動産事業(土地仲介・売買)の2セグメントを中核とし、マンション・デベロッパーを主要顧客とする。RC工法を標準採用し、施工品質の均一化と効率化を図るとともに、独自の「造注方式」により建設・不動産の両事業が相乗効果を発揮する垂直連携型のビジネスモデルを構築している。

2015年に東証マザーズ上場、2016年に東証一部へ市場変更、2022年にプライム市場移行後、2023年にスタンダード市場へ移行。2025年5月期の連結売上高は43,194百万円。

ビジネスモデル

収益の柱は建設事業(売上高22,641百万円)と不動産事業(売上高20,275百万円)の二本立て。「造注方式」では自社が土地情報を収集・確保し、デベロッパーへ事業企画を提案することで建設工事を特命受注。

土地の仲介・売買・地位譲渡等で不動産収益も同時に獲得する。入札方式と異なりデベロッパーと対等な条件交渉が可能なため、高い利益率の確保が見込まれる。

共同事業スキームも活用し、好立地案件での利益上積みを図る。

企業の強み

「造注方式」は自社が土地情報を収集・企画提案し建設工事を特命受注するモデルで、入札方式比で高い利益率を確保できる。2025年5月期の不動産事業セグメント利益は2,187百万円(前期比113.1%増)と急拡大し、造注方式の収益貢献が顕在化している。

2025年5月期末の建設事業受注残高は35,760百万円(前期比103.8%増)。当期受注高26,630百万円と合わせ、次期以降の完成工事高の積み上げが見込まれる安定的な収益基盤を有する。東京圏シェア約3%と伸張余地も大きい。

躯体部分(杭・配筋・生コンクリート)について法令検査に加え安全品質管理室によるダブルチェックを実施。施主が第三者機関検査を行わない場合は自社で検査を導入するほか、特定内装工事も対象に追加するなど、業界標準を超える品質管理を制度化している。

エンヴァリスの着眼点

2026年5月期は売上高36,417百万円(前期比15.7%減)と減収となったが、営業利益2,896百万円(同12.3%増)、親会社株主帰属当期純利益1,882百万円(同12.8%増)と増益を確保。売上総利益率は前期4,198百万円から4,692百万円へ改善し、売上高営業利益率は6.0%から8.0%へ大幅上昇。

不動産事業の売上高が前期比56.5%減と大きく落ち込む中でも建設事業の利益率改善(セグメント利益前期比74.4%増)が全体を支えており、収益構造の質的向上が確認できる。

2026年5月期の営業活動によるキャッシュ・フローは△9,906百万円(前期は2,095百万円の収入)と大幅なマイナスに転落。棚卸資産(仕掛販売用不動産)の増加8,748百万円が主因。

財務活動で7,158百万円を調達したものの現金残高は5,400百万円から2,625百万円へ51.4%減少。有利子負債(短期借入金・長期借入金合計)は前期末5,714百万円から当期末14,437百万円へ急増し、自己資本比率も39.2%から34.5%へ低下。

不動産投資の回収サイクルと金利上昇リスクの管理が今後の焦点となる。

2027年5月期の業績予想は売上高44,000百万円(前期比20.8%増)、営業利益3,500百万円(同20.9%増)、当期純利益2,070百万円(同10.0%増)。不動産売上高23,150百万円(前期8,817百万円比約2.6倍)の計上が前提であり、仕掛販売用不動産17,066百万円の販売進捗が計画達成の最大の変数。

外部要因として、市場環境として東京圏の2026年マンション供給件数は4.7%増の23,000戸程度と回復が予想されており引き合いは活況だが、住宅ローン金利の動向や建設資材価格の高止まりが収益性に影響しうる点は引き続き留意が必要。

成長戦略

造注比率向上・共同事業拡大・人的資本投資で2031年5月期売上高1,000億円を目指す

2026年1月公表の中期経営計画で、フェーズ1として2028年5月期に売上高500億円を目標設定。重点施策は資本収益性の向上・事業推進・成長投資であり、人的資本投資(採用・人材育成・新4Kへの対応)に注力。2027年5月期の販管費は人件費増加等により11.3%増の2,000百万円を計画。

共同事業協定の新規案件が当期に進捗し、中長期的な不動産確保を推進。仕掛販売用不動産は17,066百万円(前期末比約2.3倍)に拡大し、2027年5月期の不動産売上高23,150百万円計上に向けた仕込みが順調。事業用地販売は当初予定を大きく上回る利益率を実現した。

2027年5月期の受注高350億円を見込み、受注環境は順調に推移。適正な価格転嫁への取組が奏功し、完成工事総利益率は次期12%への上昇を計画。東京圏における市場シェア約3%からの伸張余地を活かし、造注方式による特命受注の拡大を継続する。

第三者機関による施工監査の対象を特定の内装下地にも拡大し、品質保証の範囲を強化。安全パトロール・段階別品質巡回・独自施工マニュアルの徹底により、デベロッパーからの信頼を維持し造注方式による特命受注獲得の基盤を強固にする。

最終更新: 2026年7月17日