事業内容
株式会社やまやは1970年創業の酒類・食料品専門小売チェーンを中核に、卸売・輸入・製造機能を持つやまや商流株式会社、大和蔵酒造株式会社を擁する酒販事業(2026年3月末356店)と、チムニー株式会社・株式会社つぼ八による居酒屋チェーン外食事業(同598店)の二事業を展開する。イオン株式会社との資本・業務提携を持ち、東証スタンダード市場に上場。
連結売上高159,119百万円のうち酒販事業が約82%を占め、グループ全体で酒類関連市場における調達から販売・飲食提供までの垂直統合型バリューチェーンを構築している。
ビジネスモデル
酒販事業では輸入・製造・卸売・小売を一貫して担う「ワールドリカーシステム」により、国内外の酒類・食料品を効率的に調達し店頭販売・通信販売・ドライブスルーで収益を得る。外食事業ではチムニー・つぼ八ブランドで直営店とFCロイヤリティの二重収益構造を持つ。
グループ内でやまや商流が外食子会社へ卸売を行うことで、調達コスト優位と内部取引利益を同時に実現している。
企業の強み
やまや商流株式会社が製造業者・卸売業者から一括仕入れし、グループ内の酒販・外食各社へ供給する垂直統合構造を持つ。自社輸入通関業務(1988年開始)・保税倉庫・東北・関東・広島の複数物流センターを自社運営し、調達から店舗供給までのコスト効率化を実現している。
酒販事業(売上高129,718百万円)と外食事業(29,400百万円)を並立させることで、家飲み需要と外食需要の消長を相互補完する事業構造を持つ。酒販事業の仕入機能が外食事業の食材調達にも活用され、グループ内シナジーが収益基盤を下支えしている。
2026年3月末時点で自己資本比率57.1%(前期52.7%から改善)、現金及び現金同等物12,463百万円を保有。総負債は前期比42,04百万円減少し25,407百万円となり、長期借入金も1,460百万円減少。無借金に近い財務構造が新規出店・改装投資の自己資金対応を可能にしている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期143,420百万円→2024期160,335百万円と拡大したが、2025期160,164百万円・2026期159,119百万円と横ばい〜微減に転じた。営業利益は2024期6,319百万円をピークに2025期5,425百万円・2026期3,572百万円と2期連続で大幅減少。
2026期の減益要因は、酒販事業における前年仮需の反動減・インバウンド高額洋酒販売の減少、外食事業における原材料費・人件費・光熱費の上昇(外部要因として)が重なったことによる。親会社株主帰属純利益も2,077百万円(前期比43.0%減)と落ち込んだ。
一方、自己資本比率は57.1%に改善し、営業CFは4,328百万円(前期比54.2%増)と棚卸資産の圧縮効果で改善した。
成長戦略
酒販の出店・改装拡大と外食の収益体質改善で2027期の増収増益を目指す
2026年3月期に6店新規出店(356店体制)。ダイソー併設店舗の拡大、インバウンド対応改装、省エネ設備・LED照明更新を推進。2027年3月期は売上高133,200百万円(前期比2.4%増)を計画。
増税・減税それぞれのカテゴリーに合わせた品揃え・サービスの最適化とトータルコスト低減を推進。市場変化を商機と捉え、競争力強化と経営効率向上に取り組む。
メニューミックス見直し・各種経費削減・人財教育強化による生産性向上を継続。つぼ八の居酒屋・焼肉複合業態や全席個室など新スタイル店舗の展開も推進。2027年3月期外食売上高30,000百万円(前期比2.0%増)を計画。
酒販・外食双方でインバウンド客向けの改装・品揃え強化を推進。2026年3月期はインバウンド高額洋酒販売が減少したが、引き続き需要獲得拡大を目指した改装を継続する方針。
最終更新: 2026年7月19日

