事業内容
株式会社ハチバンは1967年創業、石川県金沢市に本社を置く東証スタンダード上場の外食・食品グループ。主力の外食事業では「8番らーめん」フランチャイズチェーン本部として国内125店舗(らーめん114店・和食11店)を運営するほか、海外事業としてタイ175店舗・ベトナム3店舗の計178店舗を展開する。
外販事業では「8番らーめん」ブランドを活用した食品卸・ネット通販も手掛ける。2026年3月期の営業収益は8,644百万円、総店舗数は303店舗に達し、国内FCチェーン運営と東南アジア展開を両輪とする複合外食企業である。
ビジネスモデル
国内ではFC加盟店から売上高の4%のロイヤリティおよび1%の広告分担金を徴収するほか、自社工場で製造した食材・調味料を加盟店へ供給することで製造・卸売収益も得る二重収益構造を持つ。海外ではエリアライセンス契約先企業へのブランド・ノウハウ供与と、タイ子会社によるスープ・エキス製造販売を組み合わせ、ロイヤリティ以外の製造収益も確保している。
企業の強み
1967年創業、2017年に創業50周年を迎えた「8番らーめん」は北陸を中心に長年にわたり地域に根付いたブランドを形成。国内FCチェーンとして125店舗、海外178店舗の計303店舗ネットワークを構築しており、加盟店が独立して事業を継続できる仕組みを長期にわたり維持している。
国内ではロイヤリティ(売上高4%)・広告分担金(1%)に加え、本社工場(石川県川北町)・セントラルキッチンでの自社製造食材供給により収益を多層化。海外ではタイ子会社DOUBLE FLOWERING CAMELLIA CO.,LTD.が液体調味料・スープエキスを製造販売し、2026年3月期も売上・利益ともに堅調に推移している。
本社工場において2020年2月に食品安全マネジメントシステムの国際規格「ISO22000:2018」認証を取得。2023年2月には8番らーめん泉ヶ丘店でも同認証を取得しており、製造から店舗運営に至る食品安全管理体制を国際規格に基づき整備している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期5,401百万円→2026期7,730百万円と5期連続増収を達成(2026期前期比+4.8%)。一方、営業利益は2022期△343百万円から黒字転換後、2025期264百万円まで改善してきたが、2026期は4百万円(前期比△98.2%)と急落した。
外部要因として原材料価格の高止まりと賃上げ圧力が直撃し、販売費及び一般管理費合計が前期3,479百万円から3,878百万円へ399百万円増加。経常利益207百万円・純利益60百万円は受取配当金・為替差益等の営業外収益に依存する構造となっており、「増収・本業赤字寸前」という質的悪化が鮮明となった。
2027期予想は営業収益9,857百万円・営業利益66百万円と緩やかな回復を見込む。
成長戦略
国内FCブラッシュアップ・和食多様化・海外展開加速の三軸で持続成長を目指す
既存出店エリア外に8番らーめんブランドを構築するリモデル業態として「金澤醤油豚骨8番らーめん」を展開中。ブランド認知の地理的拡大と新規顧客層の獲得を目指す。2026年3月期も継続展開中。
「越のルビー」活用の野菜トマトらーめん、「白い8番祭」シリーズ、豚バラなんこつ煮らーめん等、2026年3月期通期で17種類の期間限定商品を販売。福袋販売も実施し客数増加と新規顧客獲得に貢献。
タイで175店舗・ベトナムで3店舗を運営し、前期末比8店舗純増(海外)を達成。液体調味料の製造・販売は売上・利益ともに堅調。ハラル商品製造・販売にも取り組み新市場開拓を進める。カンボジアはタイとの国境紛争を注視。
食の安全・安心、QSC向上を支える人財への投資を経営方針として明示。給料及び手当の増加(前期1,315百万円→当期1,501百万円)は採用難・賃上げ対応を反映しており、人財確保・定着が中長期的な競争力の基盤となる。
最終更新: 2026年7月19日

