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日本電計株式会社

9908東証スタンダード卸売業

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日本電計株式会社9908

事業内容

日本電計株式会社は1950年創業の電子計測器専門商社で、電子計測器・電源機器・環境試験機器等の販売・修理・校正サービスを提供する。国内では当社および4社の連結子会社が事業を展開し、海外では中国・東南アジア・欧米等11カ国に現地法人を持つ。

主要顧客は自動車・電子・電機業界で、EV・ADAS・AI・データセンター・GX・防衛関連分野の研究開発・設備投資需要を主な収益源とする。2026年3月期の連結売上高は133,148百万円で、海外売上比率は25.0%に達している。

パーパス「計測技術で社会に貢献」、ビジョン「テクニカル商社への転身」を掲げ、単なる製品販売からシステム提案型ビジネスへの転換を推進している。

ビジネスモデル

電子計測器等を複数メーカーから仕入れ、顧客の課題に応じた最適な製品・システムを提案・販売することで粗利を得る。修理・校正サービスも収益源として機能し、2026年3月期の売上総利益率は13.87%を確保。

国内外の現地法人が独立した経営単位として各地域の戦略を立案・実行し、グローバルな販売網を通じて収益を積み上げる構造となっている。

企業の強み

国内では当社および4子会社、海外では中国4社・東南アジア等11カ国の現地法人計19連結子会社を擁する。1990年代から段階的に海外拠点を構築し、2026年3月期の海外売上高は33,254百万円(連結売上高比25.0%)に達する。この広域ネットワークが顧客の多様な地域ニーズへの対応力を支えている。

2026年3月期の受注高は144,698百万円(前年同期比16.7%増)、受注残高は44,885百万円(前年同期比34.6%増)に達した。受注残高の積み上がりは次期以降の売上計上を裏付けるものであり、短期的な業績の視認性を高める自社固有の競争優位として機能している。

2026年3月期のROEは11.7%と前期10.4%から改善し、中期経営計画目標の10%以上を上回った。年間配当は97円(前期比10円増配)で、期末配当は期初予想47円から54円へ7円増配した。利益剰余金の積み上げと積極的な株主還元を両立している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の売上高は133,148百万円(前期比9.8%増)、営業利益は4,972百万円(同4.9%増)と増収増益を達成したが、営業利益率は3.7%と前期3.9%からむしろ低下。販売費及び一般管理費が13,497百万円(前期比10.7%増)と売上増加率を上回るペースで増加しており、賃上げ・人員増強等の人的資本投資が利益率の改善を抑制している。

外部要因として自動車・AI・防衛関連の設備投資拡大が追い風となる中でも、商社モデルの構造的な利益率の低さは引き続き課題である。

2026年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは3,621百万円の支出(前期251百万円の収入から大幅悪化)。売上債権の増加額4,327百万円が棚卸資産の減少826百万円を大きく上回ったことが主因。

短期借入金が2,733百万円増加し財務活動CFで補填する構図となっており、売上拡大に伴う運転資本の膨張と資金繰りの動向は引き続き注視が必要。現金及び現金同等物の期末残高は7,849百万円と前期9,900百万円から減少した。

受注残高44,885百万円(前期比34.6%増)は次期売上への貢献が期待される一方、2027年3月期の連結業績予想は売上高136,000百万円(前期比2.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,500百万円(同4.1%減)と減益見通し。成長戦略・経営基盤強化に係る戦略的投資(人的資本投資・システム関連投資等)の継続が利益を圧迫する見込みであり、投資フェーズにおける収益性の一時的な低下として評価するか、構造的な利益率の低さとして評価するかが投資判断の分岐点となる。

成長戦略

INNOVATION2030 Ver.2.0最終年度に向けシステム提案強化・成長市場拡大・グローバル展開を推進

電子計測器を主体とするコアビジネスにおいて、自動車・AI・防衛等の成長分野を的確に捕捉した受注拡大を推進。2026年3月期の受注高は144,699百万円(前期比16.7%増)、受注残高は44,885百万円(前期比34.6%増)と積み上がり、次期売上への貢献が期待される。

単なる計測器販売から顧客へのシステム提案・構築へと付加価値を高める「テクニカル商社への転身」を推進。AI・データセンター・GX・防衛関連等の成長分野への事業領域拡大を図り、売上総利益率の向上を目指す。2026年3月期の売上総利益率は13.9%(前期14.0%)と横ばいで推移。

中国・東南アジア・欧米等19カ国の現地販売子会社網を活用し、グローバルなサプライチェーン変革を捕捉した事業拡大を推進。2026年3月期の海外売上高比率は25.0%(前期21.3%)に拡大。中国は前期比34.0%増と大幅成長を実現した一方、米国・インドは苦戦しており地域間の収益格差が課題。

社員を最大の資産と位置づけ、賃上げ・人員増強・スキル向上施策等の人的資本投資を積極的に実施。システム関連投資も継続し、中長期的な企業価値向上を目指す。

2026年3月期の販売費及び一般管理費は13,497百万円(前期比10.7%増)と増加しており、投資フェーズにある。2027年3月期も同様の投資継続により純利益は減益予想。

最終更新: 2026年7月19日