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トラスコ中山株式会社

9830東証プライム卸売業

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トラスコ中山株式会社9830

事業内容

トラスコ中山は「がんばれ!!日本のモノづくり」を企業メッセージに掲げ、製造業・建設業・ホームセンター・ネット通販企業等を主要顧客とする間接資材(PRO TOOL)専門の卸売企業。ファクトリールート・eビジネスルート・ホームセンタールート・海外ルートの4販売チャネルを持ち、約62万アイテムの在庫と全国28か所の物流センター・29か所の在庫保有支店を活用した即納体制を構築。

約8.8万アイテムのプライベートブランド「TRUSCO」も展開し、タイ・インドネシアに海外子会社を持つ。2025年12月期の連結売上高は320,043百万円。

ビジネスモデル

3,729社の仕入先から商品を調達し、623,582アイテムの在庫を全国物流拠点に分散保有。得意先(販売店・ネット通販企業等)のシステムと連携した受注自動化(システム受注率88.6%)、ユーザー直送サービス(直送売上高47,588百万円)、MROストッカー(1,608台)等の付加価値サービスにより商流を集約し、売上総利益率20.9%を維持しながら規模拡大を図る。

企業の強み

2025年12月期末時点で在庫アイテム数623,582アイテム、在庫金額68,178百万円を保有。全国28か所の物流センターと29か所の在庫保有支店を展開し、在庫出荷率92.8%を達成。

2030年までに在庫100万アイテム保有を能力目標に掲げ、商品管理システム「Sterra2.0」を稼働させ基盤を整備済み。

I-Pack®(高速自動梱包出荷ライン)を5拠点に導入し、ユーザー直送個口数は前期比35.6%増の8,487,923個口に拡大。AI見積「即答名人」やシステム受注率88.6%、オレンジコマース接続企業数2,880社など、デジタルと物流を組み合わせた独自サービスが競合との差別化を実現。

プライベートブランド「TRUSCO」の売上高は51,945百万円(売上構成比16.2%)。関連会社がキャスター・工具箱・作業台等を製造し当社が仕入れる垂直統合型の商品開発体制を持つ。2026年12月期はPB売上高55,050百万円(前期比+6.0%)を計画しており、収益性向上に寄与。

エンヴァリスの着眼点

2026年12月期第1四半期はeビジネスルートが前年同四半期比18.7%増と高成長を維持し、全社売上高は9.8%増の86,961百万円を達成。一方、運賃・荷造費の増加(前年同四半期比15.5%増)、2025年7月実施の基本給改定・住宅補助手当増額に伴う人件費増、新基幹システム「パラダイス4」稼働による支払手数料・減価償却費増加が重なり、販売費及び一般管理費は前年同四半期比9.2%増の11,759百万円に膨らんだ。

この結果、売上総利益率は21.0%から20.4%へ低下し、営業利益の増加率は2.7%にとどまった。

2026年12月期通期業績予想は売上高341,000百万円(前期比6.5%増)、営業利益21,720百万円(前期比4.8%減)、当期純利益14,540百万円(前期比8.4%減)と増収減益を見込む。第1四半期末の総資産は335,453百万円(前期末比8.8%増)に膨らみ、短期借入金が10,000百万円から20,000百万円へ、長期借入金が55,000百万円から70,000百万円へ増加。

自己資本比率は60.4%から56.2%へ低下しており、在庫積み増しと設備投資(建設仮勘定28,140百万円、ソフトウエア6,232百万円)を借入で賄う積極投資局面にある。外部要因として中東情勢の緊迫化による輸入原材料不足懸念が製造業景況感の下押しリスクとなっている点も留意が必要。

2026年12月期第1四半期においてホームセンタールートは売上高7,130百万円(前年同四半期比8.3%増)と増収を確保したものの、費用増加により経常損失15百万円(前年同四半期は経常利益64百万円)に転落した。一方、eビジネスルートは経常利益2,015百万円(前年同四半期比11.5%増)と高収益を維持。

ファクトリールートは経常利益3,961百万円(前年同四半期比1.0%増)と微増にとどまり、セグメント間の収益格差が拡大している。海外ルートも経常利益71百万円(前年同四半期比7.6%減)と小幅減益であり、eビジネスルートへの依存度が高まる構造変化に注目する必要がある。

成長戦略

商品・物流・デジタル・人材への積極投資でMROプラットフォーマーを目指す

全国28物流センター・30在庫保有支店を軸に在庫アイテム数を拡充し、BCP対応強化品の積み増しや自治体との災害復興協定締結拡大(現在39自治体)を推進。2030年在庫100万アイテムを目標に掲げ、欠品・欠量防止のための在庫最適化を継続実施。

2026年1月に新基幹システム「パラダイス4」が稼働開始。AI見積システム「即答名人」やECサイト「トラスコ オレンジブック.ComクロS」との連携強化により、受発注・在庫管理・物流の一体的デジタル化を推進。

稼働初年度は支払手数料・減価償却費増加が利益を圧迫するが、中長期的な業務効率化と顧客利便性向上を目指す。

3,762社の仕入先との協業による約427万アイテムの商品データベースと得意先システム連携を深化させ、ネット通販企業向けの商流集約を強化。I-Pack®(高速自動梱包出荷ライン)導入拠点を5か所から拡大し、「ニアワセ+ユーチョク」サービスの利用促進でネット通販企業からの受注拡大を図る。

2026年12月期第1四半期は前年同四半期比18.7%増と高成長を継続。

ユーザー工場内に設置する置き工具「MROストッカー」の新規導入加速と既存導入先との接点強化、全国56拠点での商品引取りサービス「ユークル」の利用促進により、ユーザーの調達業務を内包化し継続的な売上創出と顧客ロイヤルティ向上を図る。

2025年7月より基本給改定および住宅補助手当の増額を実施し、人材確保・定着と組織力強化を図る。短期的には人件費増加(給料及び賞与:前年同四半期比16.5%増)が利益を圧迫するが、中長期的な事業成長の基盤整備と位置づけている。

最終更新: 2026年7月17日