事業内容
大丸エナウィン株式会社は1951年創業、LPガス・住宅設備機器の販売を主力とするリビング事業(売上高の約69%)を中核に、ミネラルウォーター宅配のアクア事業、在宅医療機器レンタル・医療産業ガス販売の医療・産業ガス事業の3セグメントを展開する。連結子会社9社・関連会社2社を含む計13社体制で、近畿圏を中心に関東・東海・九州にも営業拠点を持つ。
家庭用・業務用・工業用ユーザーへのLPガス小売・卸売から、在宅酸素療法・CPAP療法機器のレンタルまで、生活インフラ全般を支える事業構造を有する。東京証券取引所スタンダード市場上場。
ビジネスモデル
リビング事業では石油精製会社等から仕入れたLPガスを仕入価格連動型の販売単価で小売・卸売し、顧客への供給設備・配管設備を自社保有することで継続的な取引関係を構築する。医療・産業ガス事業では医師処方に基づく在宅医療機器レンタルが安定的なストック収益を生む。
アクア事業は自社工場製造のミネラルウォーターを宅配販売し、他事業とのクロスセルで顧客接点を強化する。M&Aによる顧客基盤拡大と設備投資による供給能力増強が成長の両輪となっている。
企業の強み
2003年以降、丸信ガス・湖東ガス・㈱フモト商会・角丸エナジー・㈱太陽プロパン・㈱クサネン等のM&Aを継続的に実施し、LPガス顧客件数を積み上げてきた実績を持つ。直近でも㈱クサネンの完全子会社化(2023年5月)を行うなど、営業権譲受・M&Aによる拡大施策を継続している。
医療・産業ガス事業の在宅医療部門では、2026年3月期に売上高4,754百万円(前期比802百万円増、+20.3%)を達成。酸素濃縮器・CPAP装置の新規開拓によりレンタル台数が前期を大幅に上回り、医師処方に基づく継続的なレンタル契約がストック型の安定収益を形成している。
2026年3月期末の自己資本比率は68.9%(前期67.4%)、純資産合計15,952百万円。負債合計は7,215百万円と低水準に抑制されており、M&A・設備投資資金の機動的な調達余力を確保している。営業活動によるキャッシュ・フローは2,725百万円と前期比34.9%増加し、資金創出力も高い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期26,508百万円→2025期33,419百万円と拡大してきたが、2026期は32,697百万円と前期比2.2%減に転じた。外部要因としてLPガス仕入価格に連動する販売単価の下落がリビング事業売上を1,564百万円押し下げたことが主因。
一方、営業利益は1,300百万円(前期比+2.7%)、親会社株主帰属当期純利益は960百万円(前期比+8.0%)と5期連続で改善した。特別利益(固定資産売却益89百万円)の増加も純利益を押し上げた。
営業キャッシュ・フローは2,725百万円と前期比35%増加し、キャッシュ創出力が向上している。次期(2027年3月期)は売上高33,500百万円(+2.5%)、営業利益1,400百万円(+7.7%)、純利益900百万円(△6.3%)を予想しており、純利益は特別利益の剥落等により減益を見込む。
成長戦略
M&A・営業権譲受による顧客基盤拡大と医療・産業ガス事業の近畿圏シェア拡大を両輪とした多角的成長
LPガス消費者軒数増加のため、営業権の譲受や新規LPガス顧客の開拓を積極的に実施。2026年3月期においてもリビング事業のセグメント利益は775百万円と前期比5.2%増を確保しており、顧客基盤拡大の効果が利益改善に寄与している。
在宅医療機器レンタル・医療産業ガス販売においてM&A等による事業規模拡大を図り、リビング事業に続く収益の柱として利益の安定を目指す。2026年3月期に売上高8,963百万円(前期比+10.1%)を達成し、設備投資も1,832百万円と積極的に実施。次期もM&A継続を方針として明示。
ミネラルウォーター宅配事業においてM&A等による事業規模拡大を図る方針。2026年3月期はエフィールウォーター・スーパーバナジウム富士の販売本数増加により売上高1,253百万円(前期比+2.0%)を達成したが、販管費増加によりセグメント利益は51百万円(前期比△17.3%)と減益となった。
在宅医療機器(酸素濃縮器・CPAP装置)への積極的設備投資と保安設備充実のための投資を継続。2026年3月期の有形固定資産取得支出は2,391百万円と前期(1,354百万円)から大幅に増加。建物及び構築物純額が前期比738百万円増、工具器具備品純額が同509百万円増となった。
最終更新: 2026年7月19日

