事業内容
株式会社ディーエムエスは1961年創業のダイレクトメール(DM)専業企業を起源とし、現在はDM事業(売上構成比約82%)を中核に、物流・セールスプロモーション・イベント・賃貸の5セグメントを展開する。DM企画・制作・情報処理・封入封緘・発送・アフターフォローをワンストップで提供するメーリングセンターと、EC通販向け出荷代行を担う物流センターを自社内に保有。
主要顧客はジャパネットメディアエージェンシー(売上比12.8%)をはじめとする通販・小売・金融・自治体等の幅広い法人顧客であり、東京・大阪・埼玉に拠点を構える。2026年3月期売上高は30,308百万円。
ビジネスモデル
顧客企業から受託したDM発送・物流・販促業務を自社メーリングセンター・物流センターで一括処理し、作業完了後に郵便・宅配事業者経由で納品する受託加工型モデル。設備・人員を自社保有することで品質管理と原価コントロールを両立し、既存顧客への深耕営業と新規受注拡大で売上を積み上げる。
高収益のSP事業(利益率27.2%)が全体収益を補完する構造。
企業の強み
1961年創業以来、業界初の全自動封入封緘機・ラッピング機・フィルムラッピング機を順次導入してきた技術蓄積を持つ。自社メーリングセンター・物流センターを保有し、DM企画から発送・消費者対応まで一貫処理できる体制は競合が短期間で模倣困難な固有資産である。
1999年のプライバシーマーク取得を皮切りに、ISMS(2005年)、ISO9001(2015年)、ISMSクラウドセキュリティ(2020年)、PCI DSS準拠(2018年)と多重認証を保有。個人情報・クレジットカード情報を扱うDM・物流業務において顧客の信頼獲得に直結する参入障壁を形成している。
2026年3月期末の有利子負債(借入金・リース債務含む)は302百万円に対し、現金及び現金同等物残高は6,927百万円と約23倍の水準。財務的な安定性が高く、設備投資や株主還元(2026年3月期配当1,731百万円・自己株式取得466百万円)を自己資金で賄える財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2024年3月期の26,904百万円を底に回復基調が鮮明となり、2026年3月期は30,308百万円(前期比10.0%増)と過去5期で最高水準を更新。営業利益は1,499百万円(同25.9%増)、当期純利益は1,097百万円(同30.5%増)と利益面でも大幅改善。
DM事業の既存顧客深耕・新規受注に加え、イベント事業(前期比36.9%増)・賃貸事業(同43.7%増)が牽引した。外部環境として企業・自治体のプロモーション活動の回復が追い風となった。
営業CFは1,878百万円と前期669百万円から大幅改善。2027年3月期会社予想は売上高30,700百万円・営業利益1,530百万円と小幅成長にとどまる見通し。
成長戦略
「主力事業の深化」と「第2・第3の柱づくり」で総合情報ソリューション企業へ変貌
既存顧客の取引窓口拡大と新規受注促進により、2026年3月期DM事業売上高は24,829百万円(前期比9.0%増)・セグメント利益1,840百万円(同13.6%増)を達成。デジタルとリアルの融合による新市場開拓も継続推進中。
物流事業は通販出荷堅調で売上高3,056百万円(前期比8.3%増)、イベント事業は販促・スポーツイベント注力で売上高1,678百万円(同36.9%増)・セグメント利益105.0%増と急成長。SP事業も業務効率改善で利益率27.2%を実現。
デジタルとリアルを融合した「総合情報ソリューション企業」への変貌を長期目標として掲げ、システム設備投資(2026年3月期調整額275百万円)を継続実施。次期中期経営計画の策定と合わせて具体的な施策が開示される見込み。
2027年3月期を最終年度とする現中期計画の目標を前倒し達成したことを受け、次期中期経営計画を現在検討中。中長期的な成長戦略の方向性と新たな数値目標の開示が投資家の注目点となっている。
DOE8%を目安とする配当方針のもと、2026年3月期年間配当234円・自己株取得466百万円を実施し総還元性向158%を達成。2027年3月期も年間配当232円を予定しており、継続的な資本効率改善を推進。
最終更新: 2026年7月19日

