株式会社ハリマビステム logo

株式会社ハリマビステム

9780東証スタンダードサービス業

株式会社ハリマビステム logo
株式会社ハリマビステム9780

事業内容

株式会社ハリマビステムは1963年創業、横浜市に本社を置く東証スタンダード上場の建築物総合サービス企業。清掃業務(売上構成比36.4%)、設備保守管理業務(10.1%)、警備業務(7.8%)、工営業務(22.9%)、その他(22.8%)の5サービスを公共施設・オフィスビル・医療施設・商業施設・マンション等に提供する。

当社本体に加え子会社8社・関係会社9社で構成されるグループ体制を持ち、首都圏・関西・東海エリアを中心に事業を展開。PFI事業・指定管理者業務等のPPP分野にも積極参入している。

ビジネスモデル

顧客施設に対して清掃・設備・警備・工営の複合サービスを一括受託し、長期継続契約による安定的な売上を確保するストック型ビジネスモデル。契約更改活動による単価改善と臨時作業・営繕工事の受注拡大でフロー収益を上乗せする。

グループ子会社との連携でサービス領域を拡充し、M&Aによる事業エリア・機能の拡大も収益成長の柱としている。

企業の強み

2000年以降、共和防災設備・協栄ビル管理・㈱関東消防機材・㈱TECサービス・㈱アイワサービス(関西・病院清掃)・㈱武蔵野通信(首都圏・電気工事)等を順次完全子会社化。2026年3月期には両社の完全子会社化によりのれん449百万円・顧客関連資産625百万円を計上し、グループシナジーを業績に反映させた。

清掃・設備・警備・工営の4サービスを一括提供することで顧客の切り替えコストが高く、長期継続契約が収益基盤を安定させている。2026年3月期の売上高は30,944百万円と5期連続増収を達成し、前期比10.4%増と加速。

契約更改活動による収益力向上施策も奏功し、営業利益は前期比33.5%増の1,516百万円を記録した。

2026年3月期末の純資産は9,966百万円、自己資本比率は57.8%。転換社債型新株予約権付社債の発行(収入993百万円)によりM&A資金を調達しつつ、営業キャッシュフロー1,176百万円を確保。財務の健全性を維持しながら積極的な成長投資を実行できる財務体力を有している。

エンヴァリスの着眼点

2027年3月期の会社予想は売上高32,000百万円(+3.4%)に対し、営業利益1,300百万円(▲14.3%)、当期純利益1,000百万円(▲15.5%)と大幅減益を見込む。人財投資費用の先行が主因とされるが、投資効果の発現時期と規模は不透明であり、減益幅の深さを投資家がどう評価するかが株価の鍵となる。

外部環境として人手不足・最低賃金引上げ等の構造的コスト上昇圧力が続く中、価格転嫁の進捗を四半期ごとに確認する必要がある。

2026年3月期末ののれん残高は518百万円(前期比449百万円増)、顧客関連資産は660百万円(同626百万円増)と無形固定資産が急増した。のれん償却額も62百万円(前期12百万円)へ拡大しており、今後のM&A追加取得次第では償却負担がさらに増加する。

転換社債(1,004百万円)の潜在的な希薄化リスクも存在し、潜在株式調整後EPS(112円84銭)は基本EPS(129円06銭)を13%下回る。財務レバレッジの変化と資本効率の動向を継続的に監視すべきである。

2026年3月期の売上高営業利益率は4.9%(前期4.1%)と改善が加速した。ビルメンテナンス業界では市場環境として省エネ・快適環境維持への顧客関心の高まりが追い風となっているが、同時に原材料・エネルギー価格高騰と慢性的な人手不足による人件費上昇が逆風として継続している。

会社側は継続的なベースアップを実施しており、契約更改時の価格転嫁が人件費上昇を上回るペースで進むかどうかが、中期的な利益率水準を左右する最重要変数である。

成長戦略

長期ビジョン2026-2035のもとM&A・エリア拡大・DX推進で「進化し続けるビルメンテナンス」を追求

2026年5月14日付で「中期経営計画2026-2028」を策定。長期ビジョン2026-2035における最初の3ヶ年計画として位置づけ、変化する環境に対応しながら顧客から信頼される組織体制を整備し、新たなステージへのジャンプアップを目指す。

長期ビジョン2026-2035の「挑戦領域」到達に向けた施策として「事業エリア拡大」を掲げ、アイワサービス(関西・病院清掃)および武蔵野通信(首都圏・電気工事)を2026年3月期中に完全子会社化。グループ間シナジーの向上と新規エリア・業種への展開を推進する。

「高度化・多様化する顧客ニーズにマッチしたサービス品質の向上」を優先課題とし、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進により業務効率の更なる向上を実現。SDGsへの取り組み強化と合わせ、幅広い分野で品質の高いサービスを提供できる体制を構築する。

継続的なベースアップの実施による人材確保・定着と、慢性的な人手不足解消に向けた取り組みを推進。2027年3月期は人財投資費用が先行することで一時的な減益を見込むが、中長期的な収益力向上と組織体制強化を目的とした戦略的投資と位置づけている。

最終更新: 2026年7月19日