事業内容
丸建リース株式会社は1968年創業、東京証券取引所スタンダード市場上場の建設機材専門企業。鋼矢板・H形鋼・路面覆工板等の建設用重量仮設鋼材の賃貸・販売・修理・加工を主力とする「重仮設事業」(売上高19,425百万円)を中核に、杭打抜・山留架設・地中連続壁・場所打ち杭工事等を担う「重仮設等工事事業」(同5,372百万円)、土木・上下水道施設・工場プラント工事を手がける「土木・上下水道施設工事等事業」(同1,672百万円)の3セグメントで構成。
主要顧客は大手ゼネコンを中心とした建設業者であり、都市部大規模再開発・公共インフラ整備を主な需要源とする。国内に加えタイ・中国にも拠点を有し、連結子会社8社・関連会社3社からなるグループを形成している。
ビジネスモデル
重仮設鋼材は繰り返し使用可能な耐久資産であり、賃貸稼働量に応じた賃貸収入が安定的な収益基盤を形成する。これに加え、杭打抜・山留架設等の工事施工を一体提供する「材工一式受注」により付加価値を高める。
鋼材の修理・加工は自社工場で内製化し、品質管理とコスト効率を両立。M&Aによるグループ拡充(竹本基礎工事㈱・㈲大地リース)で施工能力を強化し、賃貸と工事の相乗効果を追求する収益構造を持つ。
企業の強み
1968年創業以来、全国主要都市に支店・工場・ヤードを展開し、大手ゼネコンとの長期継続取引関係を構築。前連結会計年度には西松建設㈱が総販売実績の11.9%を占めるなど、特定大手との深い取引関係が安定受注を支えている。半世紀超の実績が参入障壁として機能している。
山留現場の作業効率改善・工期短縮を目的に高強度腹起「タフ7」・高剛性切梁「タフ4」・大型覆工板「タフデッキ」(NETIS登録済)を自社開発。2026年3月期も4件の新商品・新技術テーマに取り組み、特許出願中1件・NETIS申請中1件を有する。中期経営計画でラインナップ拡充を継続中。
2004年の興信工業㈱取得を皮切りに、2008年丸建基礎工事㈱設立、2025年2月竹本基礎工事㈱子会社化(重仮設等工事セグメント売上高33.3%増・セグメント利益150.6%増に寄与)、2026年4月㈲大地リース子会社化と、段階的なM&Aで施工領域を拡大してきた実績を持つ。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期19,103百万円→2026期26,470百万円と5期で38.6%拡大し、2026期は前期比16.1%増と加速した。一方、営業利益は2022期1,066百万円→2025期1,514百万円と増加基調だったが、2026期は1,427百万円(前期比5.8%減)に反落。
竹本基礎工事㈱の統合関連費用・資機材価格高止まり・労務費上昇が主因。経常利益は持分法投資利益の急増(120百万円→402百万円)により1,930百万円(同12.2%増)と過去最高。
市場環境として都市部大規模再開発案件の堅調推移が売上を支えた一方、資機材・運送コストの高止まりが利益率を圧迫した。2027年3月期は営業利益1,600百万円(前期比12.1%増)を予想し、統合コスト吸収後の利益率回復を見込む。
成長戦略
中期経営計画「共に築こう、未来のインフラ都市創出」に基づくM&A・海外・DX推進
竹本基礎工事㈱(2025年2月グループ化)の通期連結寄与により重仮設等工事セグメントが売上高33.3%増・セグメント利益150.6%増を達成。2026年4月には有限会社大地リース(とび・土工・舗装・解体工事業)を子会社化し、工事機械拡充と施工能力の更なる強化を図る。
中期経営計画に基づき保有鋼材の品揃え増強と保有量拡大を継続実施。建設機材残高は2025年3月期11,241百万円から2026年3月期13,075百万円へ拡大。棚卸資産増加1,766百万円が営業CFを圧迫するも、賃貸稼働量増加による売上高拡大に寄与している。
タイ・中国等の海外事業は一部回復の兆しが見られると経営者が言及。ウクライナ・中東情勢不安の長期化や中国景気減速等の外部要因が引き続き不確実性をもたらしているが、中期経営計画では海外展開の加速を重要施策として位置付けている。
持分法による投資利益が2025年3月期120百万円から2026年3月期402百万円へ急拡大し、経常利益の約20.8%を占めるに至った。関連会社ネットワークの収益貢献が高まっており、営業利益の変動を補完する収益源として機能している。
最終更新: 2026年7月19日

