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NSW株式会社

9739東証プライム情報通信業

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NSW株式会社9739

事業内容

NSW株式会社は1966年創業の独立系ITサービス企業で、東京証券取引所プライム市場に上場。エンタープライズソリューション(製造・小売・金融・公共向けITシステム開発)、サービスソリューション(IoT・クラウド・データマネジメント)、エンベデッドソリューション(オートモーティブ・産業機器向け組込み開発)、デバイスソリューション(LSI・ボード設計)の4セグメントを展開する。

国内主要都市に事業拠点を持ち、中国・マレーシアにも子会社を有する。2026年3月期の連結売上高は52,431百万円。

ビジネスモデル

顧客企業のITシステム開発・運用・保守を受託するSIerモデルを基本とし、上流コンサルティングから設計・開発・テスト・運用管理まで一貫して提供する。自社データセンター(山梨・高松)によるハウジング・ホスティングサービスも展開し、ストック型収益も確保。

2026年3月期末の受注残高は19,810百万円(前年同期比2.7%増)と次期売上の可視性が高い。資金調達は自己資金を基本とし、無借金経営に近い財務構造を維持している。

企業の強み

エンタープライズ・サービス・エンベデッド・デバイスの4セグメントが売上高でそれぞれ16,349百万円・15,218百万円・11,250百万円・9,612百万円と分散しており、特定領域の不振を他セグメントで補完できる構造。2026年3月期はデバイスソリューションが増益となり、エンタープライズ・サービスの不採算案件影響を一定程度緩和した。

デバイスソリューションの営業利益率は約15.1%(営業利益1,447百万円)、エンベデッドソリューションは14.3%(営業利益1,609百万円)と高水準。両セグメント合計の営業利益は3,056百万円で、連結営業利益5,290百万円の約57.8%を占め、収益の質を支えている。

2026年3月期末の自己資本比率は76.9%(前期比1.8ポイント増)、現金及び現金同等物は19,550百万円。無借金に近い財務構造のもと、M&Aや戦略的投資を自己資金で実行できる体制を維持。配当金支払額1,266百万円を継続しながらも純資産は37,891百万円と増加している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高が前期比4.8%増の52,431百万円と堅調な一方、営業利益は前期比13.5%減の5,290百万円、営業利益率は12.2%から10.1%へ2.1ポイント低下した。主因は期初計画に織り込み済みの人的投資に加え、エンタープライズとサービスの両セグメントで第3四半期に不採算案件が発生したこと。

広告宣伝費も前期129百万円から898百万円へ急増しており、販管費全体が4,394百万円から5,472百万円へ膨らんだ。不採算案件の再発防止策と費用コントロールの実効性が今後の焦点となる。

2027年3月期の会社予想は売上高54,000百万円(前期比3.0%増)、営業利益5,400百万円(同2.1%増)、経常利益5,450百万円(同1.5%減)、当期純利益3,750百万円(同1.1%増)。営業利益は回復方向だが、経常利益が微減予想となっている点は、前期に計上した受取保険金134百万円等の一時的営業外収益の剥落を反映したものとみられる。

DX需要の継続拡大という外部要因は追い風だが、AI人材獲得競争の激化・米国通商政策の不透明感等が下振れリスクとして残存する。

主要顧客の日本電気グループへの売上依存(5,765百万円、売上高比約11%)は前期(5,572百万円)から増加しており、特定顧客集中リスクは継続している。一方、配当は2026年3月期に年間125円(前期85円から大幅増配)、配当性向50.2%、純資産配当率5.1%と株主還元を大幅に強化した。

2027年3月期も年間125円(予想配当性向49.7%)を維持する方針だが、利益成長が鈍化した場合の配当持続可能性と、現金19,550百万円の活用方針(M&A・自社株買い等)が投資家の関心事項となろう。

成長戦略

基盤事業拡大と中長期成長領域創出を両輪に、DX需要を全セグメントで取り込む

小売・金融・公共向けシステム開発とIoT・データマネジメントサービスの受注拡大を推進。2026年3月期は両セグメント合計受注高31,594百万円(前期比2.6%増)と積み上がりは継続しているが、不採算案件の発生により利益率が低下。案件管理の高度化が課題。

半導体設計・組込み開発の需要拡大を背景に、高位設計からテストまでの一貫対応能力を活かした高付加価値案件の獲得を推進。デバイスソリューションは2026年3月期に営業利益前期比13.3%増を達成し、計画値を上回る結果となった。

AI人材獲得競争の激化を見据えた人的投資の継続と、広告宣伝費の大幅増額(2026年3月期898百万円)によるブランド認知向上を推進。短期的には費用増として利益を圧迫するが、中長期的な受注基盤拡大と人材確保を目的とした戦略的投資と位置づけられる。

2026年3月期に年間配当を85円から125円へ大幅増配(配当性向50.2%)。2027年3月期も125円を維持予想。潤沢な現金(19,550百万円)を背景に、投資有価証券取得(1,000百万円)等の戦略投資も継続。資本効率向上に向けた取り組みが株主から注目される。

最終更新: 2026年7月19日