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株式会社セゾンテクノロジー

9640東証スタンダード情報通信業

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事業内容

株式会社セゾンテクノロジー(旧セゾン情報システムズ)は、1970年創業の情報サービス企業。国内データ連携ソフトウェアのデファクトスタンダード「HULFT」「DataSpider Servista」を核とするHULFT事業、クラウド型iPaaS「HULFT Square」を成長エンジンとするデータプラットフォーム事業、金融・流通小売業向けシステム受託事業の3セグメントで構成される。

主要顧客はクレディセゾン(売上高の31.1%)をはじめとする金融・流通小売業の大手企業・自治体。2024年4月に現商号へ変更し、システム受託型から自社製品サービス提供型へのビジネス構造変革を推進中。

ビジネスモデル

HULFT事業ではライセンス販売とサポートサービス契約(更新型ストック収益)により安定的なキャッシュフローを創出。データプラットフォーム事業ではHULFT Squareのサブスクリプション型クラウドサービスを展開し、エンタープライズ企業への導入拡大を図る。

システム受託事業は金融・流通小売業向けの情報処理・開発・運用サービスを提供し、既存顧客基盤を維持しながら営業リソースをデータ連携ビジネスへ再配分するコスト効率化を進める。

企業の強み

「HULFT」「DataSpider Servista」は国内データ連携ソフトウェアのデファクトスタンダードとして長年の実績を持つ。サポートサービス売上は2026年3月期に前期比5.8%増と堅調に積み上がっており、既存顧客の継続更新による安定的なストック収益基盤を形成している。

2026年3月期末の有利子負債残高はリース債務4百万円のみで実質無借金。現金及び現金同等物は12,765百万円を保有し、自己資本比率は66.2%。運転資金・投資資金を自己資金で賄える財務基盤を有しており、成長投資の機動性が高い。

クレディセゾンとは2008年締結の「グループ経営に関する取り決め書」に基づく長期的な関係を維持し、2026年3月期の同社向け売上高は6,826百万円(総売上の31.1%)。半世紀にわたる金融・流通業界向けシステム運用実績が顧客継続率を支えている。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期のデータプラットフォーム事業の営業損失は3,346百万円(前期2,605百万円の損失から拡大)。一部プロジェクトの高負荷発生により受注損失引当金繰入額439百万円を売上原価に計上したことが追加的な下押し要因となった。

HULFT Squareの売上急拡大は評価できるが、投資フェーズが長期化しており、損失縮小・黒字転換の時間軸が依然として不透明であることが株式評価上の課題となっている。

システム受託事業の売上高は9,156百万円(前期比20.8%減)と大幅に縮小し、大型案件の終息後の回復見通しは不透明。一方、主要顧客クレディセゾンへの売上は6,826百万円と全体の約31%を占め、特定顧客依存の構造は変わっていない。

2027年3月期の通期業績予想でも売上高21,100百万円(前期比3.7%減)と減収継続が見込まれており、受託事業の縮小を自社製品サービスの成長で補いきれていない現状が課題である。

2026年3月期の年間配当は90円(前期と同額)を維持したが、配当性向は134.2%と純利益を大幅に上回る水準に達した。DOE10%を目安とする配当方針のもと、自己資本比率66.2%・手元現金12,765百万円という財務基盤を背景に株主還元を維持しているが、ROEは7.7%(中長期目標20%)にとどまり、資本効率の改善が急務である。

外部環境として、AI・クラウド投資の拡大局面においてデータ連携基盤需要は追い風であるが、それが業績・株価に反映されるまでの時間軸が投資家の懸念材料となっている。

成長戦略

4つのシフトでシステム受託型から自社製品サービス提供型への事業構造変革を推進

日本発iPaaS「HULFT Square」の導入拡大を最重要施策と位置付け、エンタープライズ企業を中心に展開。2026年3月期に前期比113.8%増を達成し、日本航空・横浜銀行等8件の導入事例を公表。

データ連携ビジネス売上比率58.2%(前期比5.6ポイント増)と事業シフトの進捗が数値に表れている。

2026年2月にJava21基盤刷新の「DataSpider Servista 5」を提供開始。HULFT Squareとの連携強化により、レガシーシステムとモダン環境間のデータ連携・AI活用を推進。オンプレミスからクラウドへの移行需要を自社製品で一貫して取り込む体制を整備。

米国子会社がOpnova社(エージェント型AI)・Vectara社(RAG)と戦略的パートナーシップを締結。自社のデータ連携技術と先進AI技術を組み合わせ、金融・製造業等の顧客における業務自動化・対話型AIを支援。

AI時代における「AIと基幹業務をつなぐ唯一無二の企業」としてのポジション確立を目指す。

翌連結会計年度より機能別組織から事業別・機能別のハイブリッド体制に変更し、データプラットフォーム事業の一部をシステム受託事業に組替え。事業採算性と製品サービス開発・運用機能の両立を図り、データプラットフォーム事業の損失縮小を目指す。

組替後の2026年3月期ベースではデータプラットフォーム事業の営業損失は2,731百万円(組替前3,347百万円)となる。

最終更新: 2026年7月19日