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株式会社クオンツ総研ホールディングス

9552東証プライムサービス業

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株式会社クオンツ総研ホールディングス9552

事業内容

株式会社クオンツ総研ホールディングスは、2018年設立・2022年上場のM&A仲介特化型ホールディングスである。中核子会社の株式会社M&A総合研究所がAIマッチングアルゴリズムとDXを組み合わせたハイブリッドM&A仲介サービスを提供し、グループ売上収益の約91%を占める。

主要顧客は後継者不在に悩む国内中小企業の譲渡希望オーナーおよび買手候補企業。2023年にホールディングス体制へ移行後、コンサルティング事業(株式会社クオンツ・コンサルティング)、オペレーティング・リース事業(株式会社総研リース)、海外M&A仲介(M&A Research Institute Singapore Pte. Ltd.)へと事業領域を拡張している。

2025年9月期の連結売上収益は16,603百万円。

ビジネスモデル

M&A仲介事業では、譲渡希望企業・買手候補企業双方とアドバイザリー契約を締結し、成約時に仲介手数料を収受する完全成功報酬制を採用。着手金・中間報酬(譲渡側)を徴収しない料金体系が案件獲得の競合優位性となっている。

2025年9月期の1件あたり平均成約手数料は64.7百万円、成約件数は234件。コンサルティング事業は先行投資フェーズで売上収益1,452百万円を計上するも損失段階にある。

企業の強み

生成AI・NLP・機械学習を融合した独自アルゴリズムを自社開発し、12,000回超の改修を重ねた基幹業務システムと連携。2025年9月期の全成約案件の平均成約期間は7.2ヶ月を実現しており、業務効率化が採用競争力にも波及している。

譲渡希望企業からは着手金・中間報酬を一切収受しない完全成功報酬制を採用。競合他社が着手金・中間報酬を収受するケースが一般的な中、参入障壁の低さが案件獲得数の拡大に寄与しており、インバウンド集客でも国内M&A仲介事業者の中で高水準のオーガニック検索数を維持している。

2025年9月期に78名を増員し、期末時点でM&Aアドバイザー390名体制を構築。AIによる買手候補企業の自動抽出がM&A未経験者でも即戦力化を可能にし、採用力の強化と組織拡大の両立を実現している。

エンヴァリスの着眼点

2026年9月期中間期は売上収益10,296百万円(前年同期比34.4%増)、営業利益3,023百万円(同26.6%増)と、2025年9月期通期の低迷(営業利益4,778百万円)から明確に回復。通期予想(売上収益22,292百万円、営業利益5,778百万円)に対する中間期進捗率は売上収益46.2%、営業利益52.3%と概ね順調。

外部要因として中小企業の後継者不在問題が構造的に継続しており、M&A需要の堅調さが業績回帰を後押ししている。

コンサルティング事業のセグメント損失は中間期で248百万円(前年同期120百万円の損失)と拡大。売上収益は前年同期比194.2%増の1,658百万円と急拡大しているが、コンサルタント199名体制構築に伴う給与・賞与(939百万円)が重く先行投資フェーズが継続している。

損失拡大が構造的問題か一時的な先行投資かの判断には、コンサルタント一人当たり売上収益の推移と黒字化時期の明示が必要であり、今後の開示内容が注目される。

航空機1機(5,195百万円)の取得に伴い有形固定資産が急増し、総資産は前期末比8,429百万円増の16,553百万円、借入金も6,124百万円増加。自己資本比率は62.8%から40.9%へ低下した。

一方、後発事象として上限4,300,000株・3,800百万円の自己株式取得を決議しており、株主還元と資本効率向上への意欲を示す。レバレッジ上昇と大規模還元の並走は財務規律の観点から継続的なモニタリングが必要。

成長戦略

M&A仲介の深化・コンサルティング黒字化・リース事業確立・海外展開の4軸で成長

AIマッチングアルゴリズムの継続的高度化と業務DX推進により成約効率を向上。2026年9月期中間期の成約件数は110件と堅調推移。M&Aアドバイザーの継続採用拡大により案件処理能力の底上げを図る。

コンサルタント数を中間期末199名まで拡大し、旺盛なクライアント需要を取り込み売上収益を前年同期比194.2%増に拡大。先行投資フェーズが継続しセグメント損失は248百万円だが、規模拡大による損益改善を目指す。

2025年1月設立の株式会社総研リースが航空機1機(取得価額5,195百万円)を取得しリース事業を開始。中間期売上収益115百万円を計上。JOLCOも活用しながら新たな収益の柱として育成する。銀行借入による資産取得でレバレッジを活用。

シンガポール現地法人を拠点とした海外案件の獲得体制を継続強化。国内中小企業の海外展開ニーズや、クロスボーダーM&Aの需要を取り込み、国内仲介事業の補完的成長軸として位置づける。

2026年5月15日の取締役会で上限4,300,000株・取得価額総額3,800百万円の自己株式取得を決議(取得期間2026年5月18日〜2027年5月17日)。発行済株式総数(自己株式除く)の最大7.95%に相当し、EPS向上と株主還元強化を図る。

最終更新: 2026年7月17日