事業内容
株式会社フォーバルテレコムは1995年設立の東証スタンダード上場企業(証券コード:9445)。「fitコール」ブランドを軸に、中小法人および個人向けに通信サービスを提供してきた。
現在は「IP&Mobileソリューション・ビジネス」(VoIP・FMC・光回線等)、「ユーティリティ・ビジネス」(電力・都市ガス小売)、「コンサルティング・ビジネス」(経営支援・保険・DX・セキュリティ)の3セグメントを展開。連結子会社は株式会社保険ステーションおよびタクトシステム株式会社の2社。
主要顧客は中小法人であり、ワンストップ・ワンビリングモデルで複数サービスを一括提供する。2026年3月期の連結売上高は23,973百万円。
ビジネスモデル
通信設備の大部分を自社保有せず、電気通信事業者等から卸仕入れして再販する軽資産型モデルを採用。自社構築の顧客データベースおよび課金・請求システム(ビリングプロバイダー機能)を事業プラットフォームとし、通信・電力・ガス・保険・DXコンサル等の複数サービスを顧客に一括請求する。
顧客獲得は販売代理店・卸先に委託し、獲得時に手数料を前払いする構造。継続課金型の収益モデルにより、契約件数の積み上げが利益拡大に直結する。
企業の強み
1997年より「ワンビリングサービス」を開始し、自社構築の顧客データベースと課金・請求システムを保有。通信・電力・ガス・保険等の異種サービスを単一請求書で提供できる基盤は、顧客の利便性向上と解約抑制に寄与し、新サービス追加時の顧客獲得コストを低減する競争優位として機能している。
2026年3月期末時点で借入金ゼロ、現金及び現金同等物1,176百万円を保有。自己資本3,941百万円に対しROEは27.1%(前期23.5%から改善)。純資産は前期末比620百万円増加しており、配当支払い後も自己資本が着実に積み上がる財務構造を維持している。
2021年8月に経済産業省「DX認定制度」の認定を取得。2023年4月に社長直轄の「デジタルソリューション室」を設置し、2026年4月に「デジタルソリューション推進部」として部門化。
セキュアな通信網とクラウドシステムを活用したリモートワーク定常化およびRPA・AI活用による業務自動化を推進し、利益貢献を図っている。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期は連結子会社2社(株式会社トライ・エックス等)の連結除外により売上高が23,973百万円(前期比6.7%減)と減収となったが、ユーティリティ事業の契約件数拡大と販管費削減(前期比592百万円減)により営業利益1,239百万円(前期比8.4%増)、経常利益1,261百万円(前期比9.3%増・過去最高)、親会社株主帰属純利益985百万円(前期比34.5%増)を達成した。過去5期の営業利益推移は2023年3月期の574百万円を底に回復基調が続いており、2026年3月期は5期中最高水準。
外部要因として電力調達価格の低下が売価引き下げを招きユーティリティ売上を抑制したが、件数増加で利益を補った。2027年3月期会社予想は売上高26,400百万円(前期比10.1%増)・営業利益1,380百万円(前期比11.4%増)と増収増益を見込む。
成長戦略
ユーティリティ契約件数拡大継続とIP&Mobile・コンサルの底上げによる3セグメント均衡成長
電力・都市ガスの法人向け契約件数を継続的に積み上げ、売上横ばいでも利益成長を実現するストック型モデルを深耕する。2026年3月期はセグメント利益が前期比17.2%増と高成長を達成しており、2027年3月期も主要利益ドライバーとして位置づけられている。
連結子会社除外の影響で2026年3月期は売上9,378百万円(前期比11.0%減)・セグメント利益1,078百万円(前期比9.6%減)と落ち込んだ。法人向けFMC「どこでもホン」・光回線「iSmartひかり」の拡販と個人向けISPサービスの利用件数回復により底上げを図る方針を会社は明示している。
2026年3月期よりタクトシステム㈱を統合した「コンサルティング・ビジネス」は売上3,743百万円(前期比1.1%増)・セグメント利益277百万円(前期比81.8%増)と大幅増益を達成。保険サービスとクラウドサービスが伸長しており、DXコンサルティングの販売計画遅れを補った。
2027年3月期に向けた「底上げ」を会社方針として明記。
連結配当性向50%程度を目安に増配を継続。2026年3月期は年間23円(前期比3円増・配当性向39.1%)、2027年3月期予想は年間25円(前期比2円増・配当性向46.5%)と増配方針を維持。配当金総額は385百万円と前期比50百万円増加した。
最終更新: 2026年7月19日

