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株式会社エムティーアイ

9438東証プライム情報通信業

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株式会社エムティーアイ9438

事業内容

株式会社エムティーアイは1996年設立、東証プライム上場のデジタルサービス企業。連結子会社20社・関連会社6社を含むグループで、①スマートフォン向け月額課金コンテンツ(動画・音楽・セキュリティアプリ等)を提供するコンテンツ事業、②調剤薬局向けクラウド薬歴・女性向けヘルスケアアプリ『ルナルナ』・自治体向け母子手帳アプリ『母子モ』等を展開するヘルスケア事業、③学校法人向けクラウド校務支援システム『BLEND』を提供する学校DX事業、④AI事業・法人向けDX支援を行うその他事業の4セグメントを運営する。

主要顧客はNTTドコモ(売上比33.6%)・KDDI(同12.7%)等の通信キャリア、調剤薬局、自治体、学校法人など多岐にわたる。

ビジネスモデル

収益の中核はコンテンツ事業(売上高17,314百万円、営業利益率24.7%)が担うBtoC月額課金サービス。この安定キャッシュフローを活用し、ヘルスケア事業(クラウド薬歴・母子モ等)および学校DX事業(BLEND)への先行投資を実施。

両成長事業はいずれも医療機関・自治体・学校法人との長期継続契約を前提としたストック型ビジネスであり、導入数拡大に伴い収益が積み上がる構造を持つ。

企業の強み

コンテンツ事業は2025年9月期に売上高17,314百万円・営業利益4,270百万円・営業利益率24.7%を達成。有料会員数324万人(前年同期末比17万人増)を維持しており、セキュリティ関連アプリ『AdGuard』の会員拡大やキャリアショップ経由の入会好調が下支えしている。

この高収益事業が成長投資の原資となっている。

調剤薬局向けクラウド薬歴の導入店舗数は2025年9月末時点で3,811店舗(前年同期末比1,283店舗増)と大幅拡大。株式会社メディパルホールディングスとの協業が導入加速に寄与しており、ヘルスケア事業の売上高は前期比21.8%増の6,676百万円を達成した。

学校DX事業(モチベーションワークス)は2025年9月期に売上高1,890百万円(前期比53.3%増)・営業利益550百万円(前期は66百万円の損失)と黒字転換し、営業利益率29.1%を達成。クラウド型校務支援システム『BLEND』の導入学校数は累計1,067校(前年同期比292校増)に達した。

エンヴァリスの着眼点

ヘルスケア事業は2026年9月期中間期に売上高3,927百万円(前年同期比24.5%増)と高成長を示す一方、薬局DX・子育てDX向けシステム開発費増加や『ルナルナみらいサポート』の費用負担等により営業損失253百万円(前年同期は86百万円の利益)に転落した。クラウド薬歴の導入拡大は続いているが、投資回収フェーズへの移行時期と損益分岐点の見極めが投資判断上の重要課題である。

2026年9月期通期の親会社株主に帰属する当期純利益予想は2,560百万円〜2,840百万円(前期比24.8%〜16.6%減)と大幅減益計画。前期に計上した還付消費税等の特別利益(806百万円)の剥落が主因であり、経常利益ベースでは12.3%〜25.5%増益予想と事業実態は改善傾向にある。

ただし、中間期の営業活動によるキャッシュ・フローが309百万円の流出(前年同期は1,974百万円の流入)となっており、法人税等の支払いタイミングを含めた資金繰りの動向に注意が必要である。

2026年9月期中間期の経常利益は2,063百万円(前年同期比19.9%増)と大幅増益となったが、その主因は持分法による投資利益が前年同期の92百万円から403百万円へと310百万円増加したことである。営業利益の増加幅は39百万円(2.4%増)にとどまっており、本業の収益改善ペースは緩やかである。

持分法投資利益の内容・継続性の精査が、経常利益の実力値を評価する上で重要な論点となる。

成長戦略

コンテンツ収益を原資にヘルスケア・学校DXのストック型事業を育成し、複数の安定収益柱を確立する

政府による都道府県域での校務DX推進を追い風に、フルクラウド型一括サービスの競争優位性を活かして導入学校数を拡大。2026年4月時点で累計1,367校(2025年4月比300校増)。

私立の中学・高校中心から小学校・専門学校・公立学校へ受注活動を拡大し、月額利用料収入のストック積み上げと初期開発売上の両面で収益成長を図る。

クラウド薬歴の導入店舗数は2026年3月末4,458店舗(2025年9月末比647増)と拡大継続。協業先との連携強化を通じてさらなる導入拡大を図るとともに、薬局DX複数商材を組み合わせた調剤薬局クラウド化支援を積極展開し、顧客単価向上と長期的な取引関係の構築による収益向上を目指す。

政府による母子保健情報デジタル化推進を外部要因として、母子手帳アプリ『母子モ』の自治体導入先拡大と複数の高機能子育てDXサービスの拡販を展開。『ルナルナみらいサポート』は新潟県・宮城県と連携協定を締結し、県単位での無償提供を通じて将来的な事業化を目指す。

現状はシステム開発費増加等により営業損失段階にあり、投資回収フェーズへの移行が課題。

ビデオマーケット売却後もセキュリティ関連アプリ『AdGuard』等の有料会員数拡大が続き、コンテンツ事業全体の有料会員数は318万人でほぼ横ばいを維持。コストコントロールを通じた販管費削減により中間期営業利益は2,240百万円(前年同期比13.2%増)と大幅増益を達成し、グループ全体の収益基盤としての役割を果たしている。

最終更新: 2026年7月17日