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伏木海陸運送株式会社

9361東証スタンダード倉庫・港湾運送業

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伏木海陸運送株式会社9361

事業内容

伏木海陸運送株式会社は1944年設立の富山県基盤の総合物流企業。当社および12社の連結子会社・5社の持分法適用関連会社で構成されるFKKグループを形成する。

主力の港運事業では伏木港・富山新港において本船積卸、コンテナターミナル運営、通関業、内航海運、倉庫保管、貨物自動車輸送など海陸一貫の総合港湾物流サービスを提供。これに加え、不動産賃貸・駐車場・住宅事業(不動産事業)、ニット製品製造(繊維製品製造事業)、旅行業・防災・船舶修繕等(その他事業)を展開する多角化グループ。

東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

売上高13,453百万円のうち約69%を港運事業が占め、ウッドチップ・石炭・コンテナ等の輸移入貨物取扱量に連動した従量型収益が基本。不動産事業(売上高1,112百万円、利益率29.1%)は賃貸・駐車場収入による安定キャッシュを創出。

繊維製品製造事業(売上高2,142百万円)は自動車内装材・衣料向けニット製造で補完。設備投資は主に港運向け車両・荷役機械に集中し、減価償却費816百万円を上回る営業CFを確保する構造。

企業の強み

伏木港・富山新港は環日本海経済圏の中心に立地し、対岸諸国(中国・ロシア・韓国等)との貿易拠点として機能。2025年6月期に港運事業売上高9,232百万円、セグメント利益1,312百万円(利益率14.2%)を達成し、輸移入貨物取扱量の増加が業績を牽引した。

2025年6月期末の自己資本比率は49.6%(前期比1.6ポイント改善)、債務償還年数は2.5年(前期5.2年から大幅改善)、インタレスト・カバレッジ・レシオは37.5倍と財務健全性が高い。純資産12,883百万円、現金及び預金3,011百万円を保有し、長期借入金の返済も順調に進捗。

不動産事業は売上高減収下でもセグメント利益323百万円(利益率29.1%)を確保し安定収益源として機能。繊維製品製造事業は前期のセグメント損失40百万円から2025年6月期に利益23百万円へ黒字転換。港運事業の変動リスクを複数セグメントで補完する構造が確立されている。

エンヴァリスの着眼点

2026年6月期第3四半期累計(9ヶ月)の売上高10,651百万円は通期予想14,100百万円の75.5%、営業利益1,015百万円は通期予想1,200百万円の84.6%に達しており、進捗率は高い。主力の港運事業が輸出入貨物取扱量の増加により前年同期比5.5%増収・15.0%増益と好調で、全社業績を牽引している。

外部要因として環日本海貿易の回復が追い風となっている点は留意が必要。

2026年6月期第3四半期累計の親会社株主帰属純利益は777百万円(前年同期比34.4%増)と大幅増益だが、特別利益に固定資産売却益558百万円が計上される一方、固定資産圧縮損175百万円・固定資産売却損132百万円も発生している。経常利益ベースの増益率13.1%と純利益ベースの34.4%の乖離は主にこの特別損益の影響であり、実力ベースの収益力評価には経常利益水準を重視すべきである。

不動産事業は住宅事業受注増加で前年同期比8.6%増収となったが、原価上昇によりセグメント利益は前年同期比21.0%減の187百万円にとどまった。繊維製品製造事業は自動車内装材・衣料向け受注が堅調で261.6%増益(36百万円)と大幅改善したが、利益率は依然として低水準(2.1%)であり、収益持続性の確認が引き続き必要である。

建設コスト上昇という外部要因が不動産事業の利益率を圧迫している点にも注意が必要。

成長戦略

伏木富山港の取扱拡充とモーダルシフト対応を軸に、人材育成とESG経営で持続成長

伏木富山港の取扱貨物種別・航路の継続的拡充により、輸出入貨物の取込みを強化する。2026年6月期第3四半期累計で港運事業売上高7,205百万円(前年同期比5.5%増)と着実に進捗しており、環日本海経済圏の貿易拡大を取り込む戦略が機能している。

海上輸送へのモーダルシフト需要を取り込み、新規貨物の獲得を図る。港湾物流の海陸一貫サービスを活かした総合提案力により、陸上輸送から海上輸送への転換需要を積極的に受け入れる体制を整備している。

自動車内装材・衣料向けニット製品の受注拡大により、繊維製品製造事業の黒字体質を定着させる。2026年6月期第3四半期累計でセグメント利益36百万円(前年同期比261.6%増)と大幅改善しており、黒字転換の定着が確認されつつある。利益率の更なる改善が次の課題。

港湾物流・製造各事業における人材確保・育成を継続するとともに、機械装置及び運搬具の取得等の設備投資(2026年3月末時点で機械装置及び運搬具純額1,536百万円、前期末比284百万円増)により生産性向上と事業基盤の強化を図る。

最終更新: 2026年7月17日