事業内容
安田倉庫グループは当社と子会社26社で構成され、物流事業と不動産事業を主軸に展開する。物流事業では倉庫保管・荷役から陸運・国際貨物取扱まで一貫サービスを提供し、国内は北海道から九州まで保管面積547,549㎡の拠点網を持つ。
海外は中国・ベトナム・インドネシア・シンガポール・インドのアジア5カ国に現地法人を展開する。不動産事業では東京・横浜を中心にオフィスビル・複合用途ビルを保有・賃貸し、安定的なキャッシュフローを創出する。
1919年創業の歴史を持ち、東京証券取引所プライム市場に上場している。
ビジネスモデル
物流事業では保管料・作業料・陸運料・国際貨物取扱料を複合的に収受し、自社施設の高稼働化と新規顧客獲得で収益を拡大する。不動産事業では東京・横浜の優良立地ビルを長期賃貸し、安定的な賃料収入を得る。両事業の組み合わせにより、景気変動に対する耐性を持つ収益構造を形成している。
企業の強み
国内保管面積547,549㎡(所有面積438,875㎡)を北海道から九州まで保有し、アジア5カ国(中国・ベトナム・インドネシア・シンガポール・インド)に現地法人を展開する。2026年3月期の国際貨物取扱量は前期比10.3%増の1,007,864トンに達し、グローバルネットワークが実績として機能している。
2026年3月期において物流事業営業収益74,186百万円(セグメント利益5,342百万円)、不動産事業営業収益6,480百万円(セグメント利益2,026百万円)を計上。不動産事業の利益率は約31%と高く、景気変動の影響を受けやすい物流事業の収益変動を補完する二重構造を形成している。
安田メディカルロジスティクス株式会社・安田ロジファーマ株式会社による医薬品物流、芙蓉エアカーゴ株式会社による国際航空貨物取扱など、専門性の高い物流領域に複数の専業子会社を保有する。2026年3月期の入庫トン数は前期比18.6%増の923,751トンと大幅に拡大した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期53,040百万円から2026年3月期80,028百万円へ5期連続増収。2026年3月期は前期比6.5%増で、物流事業(前期比6.9%増の74,186百万円)・不動産事業(前期比4.0%増の6,480百万円)ともに堅調。
営業利益は前期比22.0%増の4,289百万円と本業も改善。親会社株主帰属当期純利益は固定資産・投資有価証券の売却益計4,131百万円の特別利益計上により前期比140.1%増の6,728百万円と急拡大した。
外部環境として都市部オフィス賃料上昇・国際貨物輸送の安定的荷動きが追い風となった一方、エネルギー価格変動・人件費高騰が営業原価を押し上げた(作業費前期比9.4%増)。2027年3月期は費用増加により本業利益は減益予想。
成長戦略
中計「YASDA GROUP CHALLENGE 2027」でネットワーク拡充・DX・不動産価値向上を推進
国内外の物流拠点を継続的に新設・高稼働化し、保管料・作業料・陸運料の増収を図る。2026年3月期は前期新設施設の高稼働化が奏功し物流事業セグメント利益が前期比16.9%増の5,342百万円に拡大。2027年3月期も施設拡充投資を継続予定(有形固定資産取得支出7,512百万円)。
最先端テクノロジー・デジタル技術を活用したDXにより業務効率化と新規取引獲得を推進。中期経営計画の基本方針として位置づけられており、ソフトウエア投資(期末残高874百万円)を継続。具体的な定量効果は開示されていないが、取引拡大の一因として機能している。
2026年4月10日付で帝人物流株式会社の株式20%(1,300百万円)を取得し持分法適用関連会社化。西日本を中心とした倉庫・運送拠点と合成繊維・化学品物流ノウハウを獲得し、新領域参入とネットワーク拡充を図る。将来的には全株式取得による子会社化を予定。
横浜駅西口複合用途ビルの本格稼働継続と保有不動産の再開発・維持管理を通じた価値向上施策を推進。2026年3月期の不動産賃貸料は4,689百万円(前期比4.0%増)、賃貸等不動産の期末時価は64,677百万円に達する。都市部賃料上昇トレンド(外部要因)も追い風。
最終更新: 2026年7月19日

