事業内容
ケイヒン株式会社は1947年創業の総合物流企業で、連結子会社14社・関連会社1社を擁するグループを形成する。国内物流事業では倉庫保管・流通加工・陸上運送・宅配・海上コンテナ輸送を、国際物流事業では国際運送取扱・航空運送取扱・通関・港湾作業・船舶代理店業を展開する。
シンガポール・香港・台湾・フィリピン・米国に現地法人を持ち、グローバルな代理店ネットワークを活用した国際物流も手掛ける。主要顧客は製造業・自動車メーカー・医療医薬・食品・アパレル等の荷主企業で、国内外の物流ニーズに幅広く対応する。
ビジネスモデル
国内物流事業では倉庫保管・流通加工・陸上運送を一体提供し、保管料・荷役料・運送料を継続的に受領する。国際物流事業では通関・港湾作業・航空・海上運送取扱を組み合わせた複合一貫輸送を提供し、取扱量に連動した手数料・作業料を収益源とする。
グループ各社が実作業・実運送を分担することで、親会社が営業窓口となりグループ全体で付加価値を積み上げる垂直統合型の収益構造を持つ。
企業の強み
連結子会社14社が倉庫・陸運・港湾・航空・通関・システム開発を分担し、親会社が一元的に営業する体制を構築。2026年3月期の国内物流事業売上高28,946百万円・国際物流事業売上高22,391百万円を両輪で稼ぎ、単一機能の物流会社では提供困難な一貫サービスを実現している。
国内物流事業では医療医薬・食品・アパレル分野の取扱拡大を推進し、倉庫業売上高は前期比8.3%増の9,490百万円を達成。月平均保管残高156千トン・入庫高1,289千トンの取扱規模を維持しており、高付加価値貨物の安定受託基盤を有する。
シンガポール・香港・台湾・フィリピン・米国に現地法人を保有し、グローバル代理店との連携で国際運送取扱高1,671千トン・輸出車両128千台(前期比12.8%増)を実現。港湾作業は荷役料金改定も寄与し売上高前期比10.8%増の2,041百万円を達成した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期54,108百万円→2023期59,821百万円(ピーク)→2024期46,520百万円(急落)→2025期50,452百万円→2026期50,309百万円と、2023期ピーク後の回復途上にある。外部要因として2023期は海上運賃高騰が追い風となったが、2024期は運賃正常化で急落。
2026期は海上運賃の再下落が国際物流の減収(前期比2.3%減)要因となったが、国内物流の取扱増加と作業費削減により営業利益は3,427百万円(前期比18.2%増)と5期中最高を記録。自己資本当期純利益率も7.5%から7.9%へ改善した。
2027期は売上高51,000百万円・営業利益3,500百万円を予想。
成長戦略
高機能物流への転換・国際物流拡大・グループ基盤強化の三本柱で持続成長を目指す
医療医薬・食品・アパレル分野の取扱拡大を目的に物流施設の拡充・高度化を推進。2026年3月期に賃貸等不動産取得11,826百万円を実施し施設基盤を大幅強化。AI・ロボティクス導入による省人化と業務効率化も並行推進。神奈川県厚木地区への新規拠点開設を予定。
グローバル代理店との連携強化と国際物流DX(国際物流一元管理システム)導入によるサービス強化を推進。アジア地域での新拠点進出・戦略的事業提携も視野に入れる。2026年3月期は航空貨物減少・海上運賃下落で減収減益となり、外部環境の逆風が課題として残る。
海外トレーニー制度や実践型育成への重点投資により次世代人財を早期輩出する組織を目指す。DX活用による働き方改革・コスト管理の効率化も推進。資本コストを意識した経営を徹底し、健全な財務バランスを維持しながら戦略投資を機動的に実行する体制を整備。
横浜市の山下ふ頭再開発事業に伴う山下埠頭流通センターの移転が2026年4月30日に完了。2027年3月期に移転補償金等1,884百万円を特別利益、解体費用385百万円を特別損失に計上予定。移転後の跡地活用・新拠点への機能移管が次のステップとなる。
最終更新: 2026年7月19日

