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株式会社和心

9271東証グロース小売業

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株式会社和心9271

事業内容

株式会社和心は「日本のカルチャーを世界へ」を経営理念に掲げ、かんざし・傘・箸・着物など日本文化雑貨のオリジナルブランドを企画・製造・販売するSPA型小売事業(インバウンドMD事業)を主軸とする。京都・東京・福岡など全国主要観光地に35店舗(2025年12月末)を展開し、訪日外客を主要顧客層とする。

加えてアニメ・ゲームキャラクターグッズのOEM受託製造、および子会社マイグレ株式会社による静岡県中心の貸別荘・不動産賃貸事業(その他事業)も運営する。2018年に東京証券取引所グロース市場に上場。

ビジネスモデル

企画・デザインから製造・販売まで自社一貫管理のSPA形態により高い粗利率を実現する。京都等の観光地でドミナント出店を行い、かんざし・傘・箸など商材別ブランドを複数展開することで1店舗を入口に他店舗・他ブランドへ顧客を誘導し購買機会を拡大する。

ECサイトも内製運営しオムニチャネルで収益を積み上げる。2025年12月期の売上総利益率は約70.3%(売上高2,784百万円、売上原価827百万円)。

企業の強み

2025年12月期の売上総利益率は約70.3%、インバウンドMD事業のセグメント利益率は30.4%(セグメント利益786百万円)。店舗関連費用の削減に取り組み、販売費及び一般管理費は1,390百万円に抑制。営業利益568百万円(前年同期比36.2%増)を達成した。

2025年1月〜12月の訪日外客数は約4,268万人と年間過去最高を更新(出典:JNTO)。これを背景に来店客数は前年同期比28.1%増加し、売上高は前年同期比32.8%増の2,784百万円を達成。インバウンド需要と直結した事業構造が業績拡大に直結している。

2025年12月末時点で35店舗(前年末比8店舗増)を展開。かんざし屋wargo13店舗、北斎グラフィック13店舗、箸や万作5店舗など複数ブランドを主要観光地に集積展開。複数ブランドへの顧客誘導により購買機会を最大化するドミナント戦略を実行している。

エンヴァリスの着眼点

2026年1Q累計の親会社株主帰属純利益は134百万円と、通期予想670百万円に対して約20%の進捗率を示す。一方、通期純利益予想は前期実績706百万円に対して5.1%減益見通しであり、前期に計上した特別利益等の剥落が影響しているとみられる。

営業利益・経常利益は前期比大幅増益予想(各+41.0%、+45.0%)であり、経常段階以下の利益構造の変化を投資家は精査する必要がある。

売上の約92%を占めるインバウンドMD事業は、訪日外客数の動向に業績が直結する。外部要因として、2026年1〜3月の訪日外客数は約1,068万人と高水準を維持しているが、日中外交関係の変化に伴う中国からの訪日客数の変動、米国関税政策を起点とした世界経済の不確実性の高まりが収益を下押しするリスクとして短信に明示されている。

単一市場依存の構造的脆弱性は引き続き評価上の割引要因となる。

2026年1Q好調を受け、営業利益予想を750百万円から800百万円へ、経常利益を740百万円から770百万円へ、純利益を650百万円から670百万円へそれぞれ上方修正した。同時に自己株式取得枠の設定を決定し、年間配当12円(中間6円・期末6円)の予想を維持。

2025年12月期の無配から初配当へ転換した点も含め、株主還元姿勢の強化が確認できる。ただし自己株式取得の規模・時期は未公表であり、実効性の確認が必要である。

成長戦略

出店加速・M&A・宿泊拡大・OEM強化による多角的インバウンド収益拡大

訪日外客の集積する観光地・商業施設へのドミナント出店を継続。2026年1Qに〔かんざし屋wargo〕を1店舗出店し期末36店舗体制へ。複数ブランドの同時展開で来店客の購買機会を最大化し、売上・利益の拡大を図る。

2026年1月にエス・ティー・エヌ伊豆株式会社を完全子会社化(のれん暫定235百万円)。道の駅マリンタウン内等の店舗が既に1Q収益に寄与。和心のノウハウ導入による対象会社の収益力向上と、今後の追加M&Aによる事業領域拡大を推進する。

マイグレ社による静岡県中心の空き家リノベーション不動産賃貸・宿泊施設運営に加え、都内(原宿・南青山)宿泊施設でインバウンド需要を取り込む。2026年1Qのその他事業セグメント利益は前年同期比118.4%増の10百万円と急拡大。今後の主要観光地への施設展開拡大を目指す。

アニメ・ゲーム市場向けOEMサービスおよびネット通販を展開し、実店舗依存リスクを分散しつつ収益源を多様化する。インバウンドMD事業の商品企画・製造ノウハウを活用した法人向け受注拡大を図る。

2026年12月期より年間配当12円(中間6円・期末6円)を予定し、2025年12月期の無配から初配当へ転換。加えて2026年5月14日に自己株式取得枠の設定を決定し、資本効率向上と機動的な資本政策を推進する。

最終更新: 2026年7月17日