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株式会社クオルテック

9165東証グロースサービス業

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株式会社クオルテック9165

事業内容

株式会社クオルテックは1993年創業、2023年東証グロース市場上場の独立系検査・評価会社。信頼性評価事業(売上高の約88%)、微細加工事業(同約10%)、その他事業(同約1%)の3セグメントで構成される。

主力の信頼性評価事業では、パワーサイクル試験・故障解析・断面研磨を中心に、自動車電動化(EV・HV・PHV)やエネルギー産業向けパワー半導体の信頼性評価試験を提供。ISO/IEC17025認定を取得し、国際的に認められた技術力を背景に、デンソーをはじめとする自動車・半導体メーカーを主要顧客とする。

本社は大阪府堺市。

ビジネスモデル

顧客から試験・検査・分析・解析・加工・機器販売の役務提供対価として収益を得る。信頼性評価事業は固定比率の高いコスト構造であり、売上高増が営業利益増に直結するレバレッジ型モデル。

設備投資を継続的に実施し試験能力を拡充することで受注対応力を高め、試作段階から量産段階へと顧客との関係を深化させる。微細加工事業は44.7%の高営業利益率を誇り、全社収益性を補完する。

企業の強み

メーカーから独立した中立的立場での信頼性評価試験を提供。ISO/IEC17025認定およびilac-MRA(試験機関の国際相互承認)を取得し、技術力は国際的に認証済み。近年の企業による検査データ不正問題を背景に、独立系第三者機関としての需要が高まっている。

電気自動車普及以前からパワー半導体の信頼性評価試験・故障解析に取り組み、電気回路・ソフトウェア・水冷機構を自社内で開発できる体制を構築。2015年にはパワーサイクル試験機の開発・販売を開始し、顧客の内製化ニーズに対応した試験装置改造案件も受注。試験前後のトータルサポートが強み。

2025年6月期の微細加工事業は売上高414百万円に対し営業利益185百万円、営業利益率44.7%を達成。20年超の事業継続で蓄積した難加工材(ガラス基板・低誘電材等)への加工技術と、フェムト秒グリーンレーザ加工などの特殊工法が参入障壁を形成し、高収益構造を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年6月期第3四半期累計の営業利益431百万円・経常利益448百万円・四半期純利益297百万円はいずれも通期業績予想(営業利益405百万円・経常利益404百万円・当期純利益271百万円)を上回って推移している。会社側は米国関税政策・地政学的リスク・為替変動等の不確実性を理由に通期予想を据え置いており、第4四半期の費用増加(研究開発費・設備投資関連)を織り込んでいる可能性がある。

上振れ余地と下振れリスクの両面を注視する必要がある。

2026年6月期第3四半期累計の売上高3,305百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益431百万円(同24.6%増)と増益率が加速している。一方、販売費及び一般管理費は前年同期の628百万円から729百万円へ101百万円増加しており、研究開発費の積極投入が利益率の大幅改善を抑制している。

売上総利益率は前年同期の31.9%から35.1%へ改善しており、コスト管理の観点では注目に値する。

その他事業は厚労省案件の信頼性試験完了により売上高が前年同期比70.6%減の16百万円まで急減し、営業損失15百万円を計上。次の受注獲得が業績の鍵となる。

また固定負債は前期末比140百万円増加しており、主因はリース債務123百万円の増加。設備投資拡大に伴うリース活用が進んでおり、財務レバレッジの動向と自己資本比率(3Q末73.2%、前期末75.4%)の低下傾向を継続的にモニタリングすべきである。

成長戦略

パワー半導体・次世代技術への投資拡大と顧客基盤の多様化で持続成長を追求

2024年11月開設のパワエレテクノセンターにより設備能力を増強し、パワーサイクル試験・分析解析の受注対応力を向上。2026年6月期第3四半期累計で信頼性評価事業のセグメント資産が前期末比142,918千円増加しており、設備投資が継続的に進展している。

表面処理技術の革新を目指すMAPプロジェクトを推進中。2026年6月期第3四半期累計において補助金収入19百万円を経常利益に計上しており、外部資金を活用した研究開発が進展している。商業化・量産化に向けた取り組みが継続中。

従来の自動車業界中心の顧客構成から半導体業界への拡販を推進。分析・解析における高単価案件の受注増加や、パワーサイクル試験・断面研磨の堅調な受注推移が顧客多様化の進展を示している。特定顧客への依存リスク低減と新規収益源の確保を同時に追求。

レーザ加工における通信関連量産品加工の受注が好調に推移し、2026年6月期第3四半期累計で微細加工事業売上高は前年同期比32.6%増を達成。試作品加工の堅調な受注獲得と合わせ、高収益セグメントのさらなる規模拡大を図る。

最終更新: 2026年7月17日