事業内容
AZ-COM丸和ホールディングスは、1973年創業の物流企業を母体とする純粋持株会社(2022年10月移行)。連結子会社21社を擁し、EC物流・低温食品物流・医薬医療物流の3領域を主軸とするサードパーティ・ロジスティクス(3PL)および輸配送サービスを全国展開する。
主要顧客はアマゾンジャパン合同会社(売上高の33.7%)をはじめとする大手ネット通販事業者、スーパーマーケット、ドラッグストア、製薬・医療機器メーカー等。物流センター運営から幹線輸送・ラストワンマイル配送まで一貫したサプライチェーンを提供し、2026年3月期の連結売上高は230,531百万円に達する。
ビジネスモデル
顧客企業の物流業務を包括受託する3PL型モデルが収益の根幹。物流センターの設計・運営(EC常温3PL・低温食品3PL・医薬医療3PL)と、幹線輸送・ラストワンマイル配送を組み合わせ、センター運営フィーおよび輸配送料金を収益源とする。
AZ-COMネットワークを通じたパートナー企業との連携で車両・人材を補完し、料金改定(適正運賃への価格転嫁)と生産性向上を通じて利益率改善を図る構造。
企業の強み
EC常温3PL事業(売上高74,068百万円、前期比14.9%増)、低温食品3PL事業(26,606百万円、同9.8%増)、医薬医療3PL事業(26,614百万円、同10.2%増)と3領域すべてで二桁成長を達成。大手ネット通販向け旗艦センター「AZ-COM Matsubushi EAST」を含む複数の新規物流センターを同期に開設・稼働させた実績が競争優位の根拠となっている。
パートナー企業との連携ネットワーク「AZ-COMネットワーク」を活用し、人材・稼働車両不足という業界課題に対応。EC常温輸配送事業は前期比14.6%増の61,171百万円を達成し、幹線輸送需要増への増車手配や既存取引先との新たな輸配送サービス拡大を実現。
自社単独では困難な輸配送体制を外部連携で補完する独自の事業インフラを構築している。
日本格付研究所(JCR)から発行体格付「A-」を取得し、2026年3月期に2030年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債22,000百万円を発行。複数金融機関との当座借越契約も整備し、大規模設備投資(当期28,452百万円)を機動的に実行できる財務基盤を有する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期133,000百万円→2026年3月期230,531百万円と4年間で約73%増加し、2026年3月期は前期比10.6%増と成長が加速。営業利益は2024年3月期13,845百万円をピークに2025年3月期10,969百万円へ大幅減少(株式公開買付け関連費用等が影響)した後、2026年3月期は11,864百万円へ回復。
ただし営業利益率は5.1%と低水準。EC常温3PL・低温食品3PL・医薬医療3PLの全サービスラインが2桁成長を達成した一方、新規物流センター立ち上げ費用と減損損失545百万円(㈱M・Kロジ顧客関連資産)が利益を圧迫。
外部要因として燃料コスト上昇リスクが顕在化しつつあるが、料金改定の成約増が一定程度これを吸収した。2027年3月期は売上高250,000百万円(前期比8.4%増)、営業利益13,800百万円(同16.3%増)を予想。
成長戦略
EC・低温・医薬3PL拡大×DX推進×グループ構造改革で2030年売上高5,000億円を目指す
AZ-COM Matsubushi EASTをはじめとする旗艦センターが順調に稼働開始し、中期経営計画2028の初年度は計画以上の業績を達成。大手ネット通販・スーパーマーケット向け新規センター開設を継続し、EC常温・低温食品・医薬医療の各ドメインで取扱物量を拡大する。
グループネットワーク機能を最大化する輸配送プラットフォームの強化により、幹線輸送需要増への対応と既存取引先との新たな輸配送サービス拡大を推進。EC常温輸配送事業は2026年3月期に前期比14.6%増を達成し、増車対応と料金改定が奏功している。
データドリブン経営を加速化するIT・DX投資を前倒しで実行し、3PL事業の省人化・省力化を推進。少子高齢化によるドライバー・倉庫作業員不足への対応として、自動化・デジタル化投資を拡大。2027年3月期においてはグループ組織再編と人員再配置等も前倒しで実施予定。
ファイズホールディングス㈱傘下での㈱誠ノ真の連結化、㈱MOMO Aの持分法適用開始など、グループ拡充を継続。2030年度売上高5,000億円のビジョン実現に向け、既存事業の強化と新規事業展開への内部留保資金の投入を方針として明示している。
最終更新: 2026年7月19日

