法的規制による影響
当社グループは鉄道事業法・道路運送法・大規模小売店舗立地法・独占禁止法・個人情報保護法等の広範な法規制下で事業を営んでいる。現行規制に重大な変更が生じた場合や法令違反により企業活動が制限された場合、財政状態および経営成績に影響が及ぶ可能性がある。各事業において許可・認可の維持が事業遂行の前提となっているため、規制リスクは事業継続の根幹に関わる。
自然災害・感染症等の影響
主要事業エリアである兵庫県南部は1995年の阪神・淡路大震災の被災地であり、大規模地震・津波・台風・洪水・感染症・テロ等のリスクにさらされている。事業継続計画(BCP)を策定しているものの、想定を上回る災害が発生した場合には財政状態および経営成績に重大な影響が生じる可能性がある。また、脱炭素社会への移行費用増や気候変動による異常気象の激甚化も追加的なリスク要因として認識されており、TCFD提言に基づく情報開示を進めている。
競合激化・人口減少の影響
運輸部門では他の鉄道・バス・自動車等の交通手段との競合に加え、沿線就業人口の減少や少子高齢化の進展による需要縮小が継続的な課題となっている。景気動向の悪化や競争のさらなる激化により輸送需要が減少した場合、財政状態および経営成績に影響が及ぶ可能性がある。少子高齢化は構造的・長期的なトレンドであり、中長期的な収益基盤の縮小リスクとして認識されている。
兵庫県南部の景気集中リスク
当社グループは兵庫県南部地域の鉄道路線を核として経営資源を集中させており、同地域の人口・地価・景気動向の影響を強く受ける構造となっている。全国的な景気悪化はもとより、同地域に局地的な景気悪化が生じた場合にも財政状態および経営成績が影響を受ける可能性がある。地域集中型のビジネスモデルは地理的分散によるリスクヘッジが困難であり、地域経済の動向への依存度が高い。
運輸部門における重大事故
鉄道・バス事業において安全で質の高いサービス提供を最重要課題と位置づけ、全踏切への支障報知装置設置完了、防災対策工事、変電所・ATS(自動列車停止装置)の更新・高機能化等の安全対策を実施している。しかしながら、これらの対策で防ぎきれない大事故が発生した場合には、財政状態および経営成績に重大な影響が及ぶ可能性がある。事故発生時には損害賠償・運行停止・信頼失墜等の複合的な影響が想定される。
流通部門の競合・景気影響
流通部門の中心である百貨店業において、景気低迷や天候不順による消費低迷が収益を圧迫するリスクがある。同一・近隣商圏への競合店新規進出による競争激化も財政状態および経営成績に影響を与える可能性がある。百貨店業界全体の構造的な市場縮小傾向も背景リスクとして存在する。
不動産部門の地価変動リスク
不動産分譲業では景気低迷時の販売数減少や地価下落に伴う評価損の発生リスクがある。不動産賃貸業ではテナントの退出・倒産・賃料減額要求が発生する可能性があり、いずれも財政状態および経営成績に影響を及ぼし得る。不動産市況は景気動向と連動するため、兵庫県南部地域の景気集中リスクとも相互に影響し合う構造となっている。
動力費・燃料費の変動リスク
原油価格の変動や原子力発電所の運転停止による火力発電比率の上昇が、鉄道の電気料金およびバス・タクシーの燃料価格の変動につながり、収支に影響を与えている。国際情勢の変化が燃料コストに直結するため、地政学的リスクへの感応度が高い。今後の電気料金・燃料費の動向次第では財政状態および経営成績が影響を受ける可能性がある。
有利子負債への高依存
鉄道設備の維持・更新、不動産投資、百貨店店舗改装等の資金を主として金融機関借入で調達しており、有利子負債依存度は2024年3月期34.4%、2025年3月期35.2%、2026年3月期32.6%と高水準で推移している。有利子負債残高は2026年3月期時点で42,525百万円(うち長期借入金30,730百万円、短期借入金5,793百万円、1年内償還予定社債6,000百万円)に達している。金利水準が大幅に上昇した場合には財務費用の増加により財政状態および経営成績に影響が及ぶ可能性があり、資金調達の多様化やキャッシュ・フロー改善に取り組んでいる。
情報セキュリティリスク
売上管理やグループ内外との連絡等、多くの業務で情報システムを活用しており、「個人情報保護ポリシー」および「情報セキュリティポリシー」に基づく規程整備や漏洩対策を実施している。しかしながら、自然災害・機器故障・不正アクセス等によって情報システムが停止したり、個人情報・機密情報が漏洩した場合には、財政状態および経営成績に影響が及ぶ可能性がある。サイバー攻撃の高度化・多様化を踏まえると、既存対策の実効性を継続的に検証する必要がある。
重要度・発生可能性は企業の開示情報に基づいて表示されています
最終更新: 2026年7月19日

