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株式会社サカイ引越センター

9039東証プライム陸運業

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株式会社サカイ引越センター9039

事業内容

株式会社サカイ引越センターは1979年創業の引越専門運送会社。当社及び子会社19社・関連会社1社で構成されるグループとして、全都道府県に拠点を展開し、個人・法人・行政を対象に引越サービスを提供する。

引越事業を中核に、電気工事(株式会社エレコン等)、ハウスクリーニング(株式会社SDホールディングス等)、不用品買取・販売のリユース(株式会社ジェイランド等)、不動産賃貸事業を展開。2026年3月期の連結売上高は124,741百万円、引越作業件数は825,134件に達する。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

引越事業で獲得した顧客接点を活用し、電気工事・ハウスクリーニング・リユース等の付随サービスをグループ各社が提供することで、一顧客当たりの収益を最大化する。売上高の約84%を引越事業が占め、引越単価の上昇(前期比+1.1%)と作業件数の増加(前期比+0.8%)が全体業績を牽引。

運転資金は内部留保で賄い、設備投資はフリーキャッシュ・フローの範囲内で実施する財務規律を維持している。

企業の強み

1979年の創業以来、段階的に拠点を拡大し、全都道府県への展開を完了。2026年3月期の引越作業件数825,134件・受注件数826,158件という規模は、全国ネットワークを持つ引越専業大手としての集客力と処理能力を裏付ける。

拠点展開を成長の鍵と位置付け、関東地区を中心に継続的な支社開設・用地取得を実施している。

引越顧客との接点を活用し、電気工事(売上高4,980百万円)・クリーンサービス(5,766百万円)・リユース(7,803百万円)の付随事業を展開。リユース事業は前期比114.2%と高成長を示しており、引越件数増加が付随事業全体の底上げに直結する構造が確立されている。

子会社統合(ジェイランドによるキッズドリーム吸収合併)による経営効率化も進行中。

目標経営指標としてROE8%超を掲げ、2026年3月期は8.9%を達成(目標水準を維持)。純資産は99,349百万円、長期借入金は減少傾向にあり、運転資金を内部留保で賄う財務方針を堅持。

営業キャッシュ・フローは9,298百万円を確保し、配当金4,551百万円・自己株式取得1,156百万円を実施しながら財務健全性を維持している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期は売上高が3.1%増収の一方、営業利益は2.7%減の12,572百万円と減益に転じた。従業員の定着率向上・採用強化に伴う人件費増加に加え、個人株主増加による株主優待費用の膨張が利益を圧迫。売上原価率は前期61.6%から62.3%へ上昇しており、コスト管理が課題として浮上している。

リユース事業の売上高は7,803百万円(前期比+14.2%)と高成長を示したが、セグメント利益は232百万円(前期比+150.1%)と絶対額は小さい。電気工事・クリーンサービスも利益率が低下しており、付随事業全体の収益貢献はグループ利益の約5%程度にとどまる。

引越事業への高依存構造の解消には時間を要する見通し。

2027年3月期の会社予想は売上高130,013百万円(+4.2%)、営業利益13,048百万円(+3.8%)と増収増益回帰を見込む。一方、2026年3月期の配当は年間98円(配当性向45.9%)、2027年3月期予想は117円(配当性向54.8%)と大幅増配を計画。

純利益成長が伴わない中での配当性向上昇は、利益剰余金の取り崩しを伴う株主還元強化として評価できる反面、持続可能性の観点から注視が必要。

成長戦略

引越基軸の顧客接点維持と付随三本柱強化・BtoB/BtoG参入による多角的成長

引越単価を前期比+1.1%引き上げ、作業件数も825,134件(前期比+0.8%増)を達成。次期も売上高130,013百万円(+4.2%増)を目標に、価格転嫁と件数積み上げの両輪で成長を継続する方針。

電気工事(売上高4,980百万円、+7.3%)、クリーンサービス(5,766百万円、+5.4%)、リユース(7,803百万円、+14.2%)がいずれも増収。引越事業の好調を起点に付随需要を取り込む戦略は進捗しているが、各セグメントの利益率は低下傾向にあり収益性改善が課題。

継続的な待遇改善・環境整備に注力し、従業員の定着率向上と採用力強化を推進。引越業界の労働力確保が業界全体の課題となる中、人材基盤の強化は拠点展開・件数拡大の前提条件。ただし当期は関連費用増加が営業減益の一因となった。

法人・官公庁向け引越需要の取り込みを通じた収益基盤の多様化を推進。個人需要(移動者数微減)の構造的な頭打ちリスクに対するヘッジとして位置づけられており、引越付随事業へのシナジー創出も期待される。

2026年3月期末の無形固定資産(ソフトウェア)が前期比400百万円増加し1,089百万円に拡大。リモート見積・見積自動化等の生産性向上施策への投資を継続しており、受注処理能力の向上と人件費効率化を目指す。

最終更新: 2026年7月19日