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株式会社ヒガシホールディングス

9029東証スタンダード陸運業

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株式会社ヒガシホールディングス9029

事業内容

株式会社ヒガシホールディングスは、1944年創業の総合物流グループの持株会社(2025年4月移行)。運送事業・倉庫事業を中核に、オフィス移転・ビル館内デリバリー・精密機器輸送・静脈物流・IT関連・商品販売・ウエルフェア(福祉用具貸与)・駐車場・人材派遣など幅広い事業を展開する。

主要顧客はアマゾンジャパン合同会社(売上高の22.1%)をはじめとする大手EC事業者、製鋼所・家電メーカー・大手インフラ会社等。首都圏・近畿・中部を中心に全国規模の物流拠点ネットワークを保有し、2026年3月期の連結売上高は57,973百万円に達する。

ビジネスモデル

大手EC向け大型3PLセンター(川西・流山等)を軸に、保管・流通加工・輸送を一貫受託するフルフィルメント型モデルが収益の中核。物流拠点・車両・人材等の共有インフラを活用し、商品販売(梱包資材・ICT機器)・ウエルフェア・IT関連等の周辺事業にクロスセルすることで収益多様化を図る。

M&Aによるグループ拡充も継続的に実施している。

企業の強み

川西ロジスティクスセンター(2024年8月開設、延床面積21,866坪)、流山ロジスティクスセンター(倉庫面積29,533坪、2026年5月増床稼働)など大型3PLセンターを相次いで開設。アマゾンジャパン合同会社向け売上高は12,812百万円(売上高比22.1%)に達し、大手EC物流の主要受託先としての地位を確立している。

2025年4月に持株会社体制へ移行し、グループガバナンス強化と戦略投資に特化した経営体制を構築。ネオコンピタンス(2024年6月子会社化)、ピアレス(2025年6月子会社化)など継続的なM&Aを実施し、ICT・デジタルソリューション領域へ事業領域を拡充している。

運送・倉庫・商品販売・ウエルフェア・その他(駐車場・人材派遣・デジタルソリューション等)の5セグメントを保有。2026年3月期は全セグメントが増収増益を達成。特定事業への過度な依存を抑制しつつ、物流インフラを共有基盤とした効率的な多角化を実現している。

エンヴァリスの着眼点

外部要因として、EC市場の継続的拡大が倉庫・運送両セグメントの成長を後押ししている。一方、アマゾンジャパン合同会社をはじめとする大手EC事業者への売上依存度が高く、取引条件の変更や取引縮小が業績に直接影響するリスクは依然として残る。

2026年3月期の倉庫事業セグメント利益が前期比66.1%増と急拡大した反面、特定顧客への集中度が高まっている点は継続的なモニタリングが必要である。

2025年3月期に有形固定資産取得3,565百万円の大型投資を実施した反動で、2026年3月期の投資額は608百万円へ大幅縮小。営業キャッシュフローは4,989百万円(前期比110.7%増)に急拡大し、現金及び現金同等物の期末残高は9,140百万円と前期末比約2倍に積み上がった。

財務活動CFが172百万円の小幅収入にとどまり、借入依存度が低下している点は財務健全性の改善を示す。今後の流山ロジスティクスセンター増床に伴う投資動向が次の注目点となる。

中期経営計画2028の最終年度目標(売上高610億円・経常利益44億円)を計画初年度に達成したことで上方修正を実施した点は経営の実行力を示す。ただし、2027年3月期の業績予想は売上高59,000百万円(前期比1.8%増)・営業利益4,100百万円(同1.4%増)と保守的な設定であり、ICT機器販売の収束や大口案件の反動減を織り込んでいる。

流山ロジスティクスセンター増床の本格寄与が上振れ要因となり得るか、上期(第2四半期累計)の進捗が重要な判断材料となる。

成長戦略

大手EC向け3PL拡大・M&A・中期経営計画2028上方修正で持続成長を追求

川西ロジスティクスセンター(2024年8月開設)の本格稼働に続き、流山ロジスティクスセンター(倉庫面積29,533坪)の増床部分を2026年5月に稼働開始予定。大手EC向け取扱量の増加と輸送業務の拡大を通じて倉庫・運送両セグメントの収益拡大を図る。

株式会社ピアレス(2025年6月取得)の連結により、ICT機器導入サービスにおける設計・導入・運用保守までの一貫サービス提供体制を構築。グループの拠点・顧客基盤を活用したピアレスの取引拡大と、2027年3月期以降の通年寄与による収益貢献を見込む。

計画初年度(2026年3月期)に当初最終年度目標(売上高550億円・経常利益35億円)を上回ったため、最終年度目標を売上高610億円・経常利益44億円・1株当たり配当金66円に上方修正。NEXT GIGAスクール構想対応や適正価格への継続的見直しも収益改善に寄与する見込み。

2026年3月期の年間配当金は60円(前期42円)に増配し、配当性向30.1%を維持。2027年3月期は62円への増配を予定しており、利益成長に連動した安定的な株主還元方針を継続する。

最終更新: 2026年7月19日