事業内容
株式会社センチュリー21・ジャパンは、米国センチュリー21・リアルエステートLLCとの永久サブフランチャイズ契約に基づき、日本国内で唯一「センチュリー21」ブランドの不動産仲介フランチャイズを展開するフランチャイザーである。1983年の事業開始以来、2026年3月期末時点で全国5地域(首都圏・関西圏・中部圏・九州圏・北海道)に934店舗のネットワークを構築。
加盟店に対してブランド使用権の許諾、教育・研修、ITシステム提供、共同広告、金融・保険サービス斡旋など多面的な支援を行い、不動産仲介業者の経営基盤強化を支援する。主要顧客は独立系・異業種参入の不動産仲介事業者であり、加盟店の総取扱高は906,967百万円(千円単位原数値)に達する。
ビジネスモデル
収益の中核はサービスフィー収入(2026年3月期3,583百万円、全体の83%)で、加盟店が受領する不動産仲介手数料等の6%を毎月自動引き落としで徴収する。加盟時の加盟金(首都圏300万円等)・5年更新時の更新料も収益源となる。
2026年3月期からはITシステム資産移管に伴うシステム利用料(516百万円)が新たな収益柱として定着。国際本部への支払いは総収入の10%(加盟店数201〜1,000店の間)であり、差益が当社の収益となる。
企業の強み
1988年に国際本部との契約期間を「永久」に延長しており、日本国内でセンチュリー21ブランドを展開できる唯一の事業者としての独占的地位を保有する。競合他社が同ブランドで参入することは契約上不可能であり、40年超の運営実績と934店舗のネットワークは短期間での模倣が困難な参入障壁を形成している。
2026年3月期は加盟店数が前期比26店純減(934店)となったにもかかわらず、サービスフィー収入は前期比2.0%増の3,583百万円を確保した。既存加盟店1店舗当たりの取扱高増加が収益を下支えしており、全加盟店総取扱高は906,967百万円(千円単位原数値)に拡大。
店舗数に依存しない収益構造の強靭性を示している。
センチュリー21フランチャイズ広告基金組合からのITシステム資産移管により、2026年3月期のITサービス収入は516百万円(前期比59.2%増)と大幅拡大した。サービスフィー依存から脱却した収益多様化が進んでおり、システム利用料は加盟店数の増減に左右されにくい安定的な収益源として定着しつつある。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
営業収益は2022年3月期3,727百万円から2026年3月期4,300百万円へ5期連続増収(CAGR約3.6%)。営業利益は2025年3月期1,072百万円をピークに2026年3月期は1,064百万円(前期比0.7%減)と微減に転じた。
ITサービス原価の急拡大(前期比86.5%増)と販売費及び一般管理費の増加(前期比4.7%増)が圧迫要因。経常利益1,214百万円・当期純利益852百万円はいずれも過去最高を更新したが、受取補償金・和解金計73百万円の一過性収益と賃上げ促進税制効果が寄与している。
市場環境として、首都圏中古マンション成約㎡単価が2026年3月にバブル期水準を上回るなど外部環境は良好であり、加盟店の取扱高増加がサービスフィー収入の底堅さを支えた。
成長戦略
加盟メリット強化・IT深化・国際取引活用による加盟店ネットワークの質的・量的拡充
2025年12月に新規加盟募集ホームページを4年ぶりに全面リニューアル。業種業態別・異業種参入・独立開業等ターゲット別訴求により初月から想定を上回る反響を獲得。次期は55店の新規加盟獲得を目標とするが、2026年3月期実績は33店にとどまり達成には加速が必要。
AI活用の契約書自動生成機能強化、採用支援システムへの広告増額によるSNS採用強化、事業承継・M&Aサポート開始(2025年7月に第1号案件成立)など加盟メリットを多面的に拡充。加盟店の退会抑止と生産性向上を通じてサービスフィー収入の安定成長を図る。
2025年7月に国際業務室を新設し、外国人向け不動産取引マニュアル・英語版・中国語版の重要事項説明書等を整備・提供開始。国際取引活性化セミナーを開催し、加盟店有志会「GREATS21」のサポートも推進。海外富裕層による国内不動産投資増大を背景に加盟店の国際取引実現を支援する体制を構築中。
センチュリー21フランチャイズ広告基金組合からのITシステム資産移管を起点に、システム利用料収入が定着・拡大。次期はサービスフィー収入3,730百万円(前期比4.1%増)を主軸としつつ、加盟店管理システムの初期償却終了に伴うコスト減少も織り込み、販売費及び一般管理費2,114百万円(同0.2%増)に抑制する計画。
最終更新: 2026年7月19日

