事業内容
丸三証券は1910年創業の独立系証券会社で、いずれの系列にも属さない「自主独立」の精神を経営基盤とする。主たる事業は有価証券の売買・取次ぎ・引受け・売出し・募集取扱いを中心とする金融商品取引業であり、個人投資家を主要顧客層として株式・債券・投資信託・ファンドラップ等の幅広い金融商品を提供する。
東京証券取引所プライム市場上場。2025年4月に子会社の丸三ファイナンス株式会社を吸収合併し、単体での経営資源一体化を図った。
2026年3月期の営業収益は21,725百万円、純資産は51,444百万円。
ビジネスモデル
収益の主軸は株式委託手数料(7,298百万円)と投資信託の信託報酬(8,425百万円)であり、これに募集手数料・引受手数料が加わる。信託報酬は残高連動型の安定収益であり、2026年3月期の販管費カバー率は51.7%に達した。
2025年7月開始の「丸三ファンドラップサービス」により残高連動報酬型収益の拡大を図り、売買手数料依存からの脱却を推進している。
企業の強み
2026年3月期末の株式投資信託残高は1兆2,104億円(前期比19.6%増)に達し、信託報酬は8,425百万円(前期比10.6%増)を計上。信託報酬による販管費カバー率は51.7%となり、市場変動に左右されにくい安定収益基盤を構築している。
中期経営計画の株式投信純増額は達成率121.9%と計画を超過した。
いずれの系列にも属さない独立系証券として独自の相場観・銘柄観を提供。2026年3月期には新規上場企業19社の株式引受けを実施し、引受業務を拡大した。中期経営計画における日本株純増額(24ヵ月間)は523億円で達成率130.8%と計画を大幅に上回り、銘柄選別・提案力の高さを実績で示している。
2026年3月期末の純資産合計は51,444百万円、現金・預金残高は35,588百万円を確保。経常的な資金調達を自己資金中心で賄う財務方針を維持しており、金融商品取引業者として必要な流動性を十分に保持している。当期純利益5,010百万円を計上しつつ配当金4,104百万円を支払う株主還元も実施した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の営業収益は2023年3月期(14,931百万円)を底に回復し、2026年3月期は21,725百万円(前期比15.3%増)と過去5期最高を更新。営業利益も5,375百万円(同51.0%増)と大幅改善し、営業利益率は24.7%(前期18.9%)に上昇した。
外部要因として日経平均が期中に50,000円を突破した株式市場の上昇が委託手数料(7,442百万円、同36.3%増)を押し上げた。一方、信託報酬(8,440百万円、同10.8%増)は市況によらず安定成長しており、収益構造の質的改善も進んでいる。
当期純利益は5,010百万円(同10.8%増)にとどまったのは、前期に関係会社特別配当金604百万円・投資有価証券売却益1,297百万円等の特別利益が大きかったためで、経常ベースでは44.0%増と実力値の改善を示している。
成長戦略
残高連動型収益構造の確立とROE資本コスト超過達成を軸とした中期経営計画を推進
良質なファンドの長期保有促進により残高を着実に積み上げ、信託報酬による販管費カバー率を一層高めることで不安定な市場環境下でも安定した業績を目指す。2026年3月期末の株式投信残高は1兆2,104億円(前期比19.6%増)、カバー率は51.7%に達した。
有望銘柄の目利き力と分かりやすい提案力を強化し、当社推奨個別銘柄の残高増加を図る。2026年3月期末時点で24ヵ月間の純増額は523億円(達成率130.8%)と計画を大幅超過。
2025年7月開始のゴールベース資産管理型ファンドラップにより、従来の売買手数料依存から残高連動報酬をベースとした収益構造への転換を推進。新たな顧客層への資産導入ルートとして機能し始めており、中長期的な収益安定化に寄与することが期待される。
新規上場を目指す企業へのマーケティング・情報提供・関係構築に注力し、引受業務を拡大。2026年3月期は新規上場企業19社の株式引受けを実施。独立系証券会社としての独自性・強みを訴求することで引受主幹事案件の獲得拡大を目指す。
上記施策の実践を通じて、中期的に資本コストを上回るROEを達成することを目標とする。2026年3月期のROEは10.1%(前期9.2%)と改善傾向にあり、自己資本規制比率576.9%と財務健全性も維持している。
最終更新: 2026年7月19日

