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アコム株式会社

8572東証スタンダードその他の金融業

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事業内容

アコム株式会社は、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の連結子会社として、国内外でコンシューマーファイナンス事業を展開する。主要事業は、国内無担保ローン・クレジットカード事業(営業収益181,889百万円)、金融機関向け信用保証事業(同81,039百万円)、タイ・フィリピン・マレーシアの3カ国における海外金融事業(同67,493百万円)、および債権管理回収事業の4セグメントで構成される。

主要顧客は個人消費者であり、国内ローン事業の利用者数は2,012,692件、クレジットカード事業の有効会員数は1,021,645名に達する。1978年創業以来、業界初の24時間ATMや自動契約機「むじんくん」を導入するなど、消費者金融の利便性向上を牽引してきた実績を持つ。

ビジネスモデル

国内ローン事業では平均約定金利15.47%(単体)の無担保ローン残高990,420百万円から利息収益を得る。信用保証事業では金融機関向けに保証残高1,469,006百万円を積み上げ保証料収益を獲得する。

海外金融事業ではタイ・フィリピン・マレーシアの現地子会社が無担保ローンを展開し、円安効果も加わり収益を積み上げる。いずれも残高拡大が収益増に直結する残高連動型モデルであり、資金調達は金融機関借入・社債発行(合計732,534百万円、平均調達金利1.20%)で賄う。

企業の強み

2008年よりMUFGの連結子会社として、MUFGグループの戦略の下でコンシューマーファイナンス事業を展開。MUFGとの基本協定書に基づく安定した資本関係を背景に、信用保証事業では金融機関との提携残高1,469,006百万円を積み上げており、グループの信用力が新規提携先開拓や資金調達コスト低減に寄与している。

国内ローン事業の利用者数は2,012,692件、クレジットカード有効会員数は1,021,645名に達する。1993年に業界初の自動契約機「むじんくん」を導入して以来、蓄積した与信ノウハウを活かし、与信精度向上・与信研修・応対品質研修等を継続実施。

利息返還損失引当金繰入額は40,033百万円から6,573百万円へ着実に減少し、債権内容の健全性を維持している。

タイのEASY BUYは「Umay+」ブランドで同国トップブランドの地位を確立。フィリピンのACOM CONSUMER FINANCE CORPORATIONおよびマレーシアのACOM (M) SDN. BHD.(2023年9月事業開始)を加えた3カ国体制で海外金融事業残高280,079百万円(連結)を保有。

海外セグメント営業利益は22,865百万円と国内信用保証事業に匹敵する収益柱に成長している。

エンヴァリスの着眼点

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は79,635百万円(前期比147.9%増)と急拡大したが、その主因は利息返還損失引当金繰入額の大幅縮小(40,033百万円→6,573百万円)と繰延税金資産の回収可能性に係る企業分類変更による法人税等調整額の利益方向への増加である。2027年3月期の会社予想は営業利益98,000百万円(前期比2.4%減)、当期純利益63,800百万円(前期比19.9%減)と減益見通しであり、引当金正常化という一時的な押し上げ要因が剥落した後の実力値を見極める必要がある。

2026年3月期の貸倒引当金繰入額は95,779百万円(前期比3.1%増)、金融費用合計は7,323百万円(前期比27.4%増)と増加傾向にある。信用保証事業では信用保証残高の増加・新規貸付数増加に伴う貸倒関連費用増加により、セグメント利益が前期比5.9%減の22,269百万円に留まった。

外部環境として国内金利上昇局面が続く場合、調達コストの上昇が収益を圧迫するリスクがある。2027年3月期の第2四半期累計の営業利益予想が前年同期比4.4%減と設定されており、上期の費用動向が通期業績の鍵を握る。

海外金融事業の2026年3月期セグメント利益は22,865百万円(前期比18.1%増)と好調だったが、タイEASY BUYでは家計債務増加に伴う各種規制により現地通貨ベースの営業貸付金は減少しており、円安の為替影響が業績を下支えした構図である。外部要因として円安が継続する間は収益押し上げ効果が期待できる一方、現地規制強化・為替反転・フィリピンの「国家エネルギー非常事態」等の地政学リスクが顕在化した場合の下振れリスクも内包している。

マレーシア子会社は2023年9月開始の事業基盤拡充段階にあり、収益貢献は限定的。

成長戦略

国内3事業の残高拡大とアジア新規進出による成長サイクルの加速

テレビCM刷新・ブランド訴求強化・審査スピード向上・UI/UX改善により新規顧客獲得を推進。2027年3月期の国内ローン・クレジットカード事業残高目標は1,237,800百万円。

2026年3月期末の営業貸付金998,234百万円・割賦売掛金154,277百万円は前期末比それぞれ6.6%・11.8%増と順調に拡大中。

既存提携先との連携強化・共同広告活用・技術指導出向・事業会社を含む新規提携先開拓により信用保証残高を拡大。2026年3月期末残高1,469,006百万円(前期末比7.7%増)。2027年3月期目標残高は1,583,100百万円。

タイEASY BUYのUmay+ブランド強化・デジタル化推進、フィリピン子会社の債権品質向上、マレーシア子会社の事業基盤拡充を推進。2027年3月期目標はタイ540億バーツ・フィリピン18億ペソ・マレーシア1億リンギ。その他アジア諸国への新規進出調査も継続中。

子会社GeNiE株式会社が2024年10月にエンベデッド・ファイナンスのサービス提供を開始。3期目に入り事業基盤の拡充を継続中。既存チャネル以外の新たな顧客獲得経路として中長期的な収益貢献を目指す。

最終更新: 2026年7月19日