事業内容
トマト銀行グループは、1931年創業の岡山県地盤の地域金融機関。持株会社なしの銀行単体を中核に、連結子会社3社(トマトリース、トマトカード、トマトビジネス)を擁する。
銀行本体は本店ほか60店舗を通じ、預金・貸出・為替・有価証券投資・保険・投資信託販売等の総合金融サービスを提供。主要顧客は岡山県内の個人(住宅ローン・消費者ローン)および中小事業者。
貸出金残高1,075,888百万円、預金残高1,273,226百万円を有し、東京証券取引所スタンダード市場に上場する地域銀行である。
ビジネスモデル
資金調達の大宗は個人・法人預金(1,273,226百万円)であり、これを貸出金(1,075,888百万円)・有価証券(158,745百万円)等に運用して資金利鞘を得る。2026年3月期の資金運用収益は16,051百万円、資金調達費用は2,933百万円で資金運用収支は13,117百万円。
これに役務取引等収支1,652百万円、その他業務収支655百万円を加えた業務粗利益は15,425百万円。リース子会社・カード子会社がグループ収益を補完する構造。
企業の強み
2026年3月末時点で岡山県内向け貸出(単体)は942,752百万円と貸出金全体の大半を占め、60店舗ネットワークを通じた個人・中小事業者との長期取引関係を構築。住宅ローン343,126百万円・消費者ローン78,661百万円等の個人ローン残高421,787百万円(単体)を積み上げており、地域密着型の顧客基盤は短期間での模倣が困難。
投資信託・個人年金保険・公共債等の預り資産残高は1,472,512百万円(前期比41,785百万円増)に達する。投資信託・個人年金保険の販売増加が継続しており、金利環境に左右されにくい役務収益(役務取引等収支1,652百万円)の安定的な積み上げに寄与している。
2026年3月末の連結自己資本比率(国内基準)は9.18%と、規制上の最低水準4%を大幅に上回り、中期経営計画目標の8%以上も達成。自己資本額は57,780百万円。リスクアセットコントロールを徹底した結果であり、信用コスト増加局面においても財務的な安定性を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
経常収益(連結)は2022期22,817百万円→2026期26,577百万円と5期連続増収(2026期前期比3.5%増)。当期純利益は2024期1,530百万円に落ち込んだ後、2025期1,817百万円・2026期1,970百万円と2期連続増益で回復基調が鮮明。
外部要因として日銀の利上げが貸出金利息(連結13,829百万円、前期比1,904百万円増)・預け金利息(490百万円、同251百万円増)を押し上げた一方、預金利息(2,836百万円、同1,963百万円増)の急増が資金利益を圧迫。包括利益は前期マイナス219百万円から2,270百万円へ大幅改善し、その他有価証券評価差額金の回復が寄与した。
2027年3月期は経常収益29,500百万円(前期比10.9%増)・当期純利益2,000百万円(同1.5%増)を予想。
成長戦略
本業支援・最適提案を軸に貸出・預り資産・リースの三位一体で持続的成長を目指す。
事業者向け(製造業・建設業・不動産業等)および個人ローン(住宅ローン・消費者ローン)の両輪で残高を積み上げる。2026年3月期単体貸出金残高は1,080,589百万円(前期比17,925百万円増)と着実に拡大しており、2027年3月期も増加基調を維持する方針。
投資信託残高68,558百万円(前期比12,365百万円増)・個人年金保険残高96,804百万円(同4,298百万円増)と預り資産残高は1,472,512百万円(前期比41,785百万円増)に拡大。役務収益の安定化と手数料収入の多様化を通じて金利変動リスクへの耐性を高める。
リース業セグメントの経常収益は5,964百万円(前期比154百万円減)と小幅減収も、セグメント利益311百万円を維持。リース債権残高(連結11,111百万円、前期比486百万円増)の拡大とセグメント間内部経常収益(202百万円)の深化により、銀行業との相乗効果を追求する。
連結自己資本比率9.18%(前期比0.16%上昇)・連結ROE3.47%(同0.25%上昇)と改善傾向。役員株式報酬制度の活用(自己株式処分28百万円)や利益剰余金の積み上げ(連結20,624百万円)を通じて株主資本を充実させつつ、配当性向31.9%(普通株式年間50円)を維持する。
最終更新: 2026年7月19日

