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株式会社高知銀行

8416東証スタンダード銀行業

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株式会社高知銀行8416

事業内容

株式会社高知銀行は1930年創業、1989年に普通銀行へ転換した高知県唯一の地方銀行。本店ほか支店網を通じ、預金・貸出・為替業務を中核に、連結子会社オーシャンリース(リース・割賦)、高知カード(クレジットカード・信用保証)、高銀ビジネス(店舗警備・現金整理)、こうぎん地域協働投資事業有限責任組合(投資)、非連結の地域商社こうちを擁する。

主要顧客は高知県内の中小企業・個人・地方公共団体であり、貸出金残高732,635百万円、預金残高977,726百万円(2026年3月末)を有する。東京証券取引所スタンダード市場上場。

ビジネスモデル

資金調達の大宗は個人・法人預金(期末残高977,726百万円)であり、調達した資金を貸出金(732,635百万円)および有価証券(297,267百万円)で運用する。資金運用利回り1.38%・調達利回り0.24%の利鞘が主要収益源。

これに役務取引等収益(2,703百万円)、リース業(経常収益6,327百万円)、クレジットカード業(389百万円)が加わる複合収益構造を持つ。

企業の強み

高知県内に本店・支店網を展開し、貸出金残高732,635百万円・預金残高977,726百万円を維持。個人預り資産残高は125,817百万円(前期比11,766百万円増)、住宅ローン残高98,923百万円(前期比3,541百万円増)と個人顧客との深い取引関係を有する。

地域唯一の地方銀行として長年蓄積した顧客基盤は競合が短期間で模倣困難な固有資産である。

銀行業(経常収益21,811百万円)を中核に、リース業(6,248百万円)・クレジットカード業(386百万円)が補完する多層構造を持つ。リース業のセグメント利益は前期比98百万円増の246百万円と収益性が改善。

グループ各社が信用保証・割賦・カード等で銀行顧客とのクロスセルを実現しており、単一事業依存リスクを分散している。

2026年3月末の連結自己資本比率(国内基準)は9.06%(前期末比0.06ポイント上昇)、自己資本額576億円。リスク・アセット6,362億円に対し総所要自己資本額254億円と十分な余裕を確保。

公的資金を前倒し償還済みであり、財務の自律性が高い。国内基準行として規制上の最低水準(4%)を大幅に上回る水準を維持している。

エンヴァリスの着眼点

外部要因として、日銀の金融政策正常化に伴う市場金利上昇が貸出金利息(10,942百万円、前期比1,079百万円増)・有価証券利息配当金(4,327百万円、前期比618百万円増)を押し上げた一方、預金利息(2,203百万円、前期比1,553百万円増)・借用金利息(286百万円、前期比225百万円増)等の資金調達費用が合計2,654百万円(前期比1,918百万円増)と急拡大。総資金利鞘は単体0.10%にとどまり、収益改善の恩恵は限定的。

2027年3月期予想では経常利益3,150百万円(前期比128.2%増)と大幅改善を見込むが、調達コスト上昇の継続が上振れリスクとなる。

その他有価証券評価差額金は単体で△13,729百万円(前期△8,523百万円)、連結で△13,644百万円(前期△8,459百万円)と悪化が著しく、包括利益は連結△4,342百万円と2期連続のマイナス。債券ポートフォリオの評価損(単体△22,776百万円)が主因であり、金利上昇局面での保有債券の時価下落が純資産を侵食している。

自己資本比率(連結簡便法)は3.9%(前期4.3%)に低下しており、有価証券ポートフォリオの管理が引き続き重要な課題となる。

2026年3月期の親会社株主帰属当期純利益は596百万円(前期比30.6%減)と2期連続の大幅減益。株式等売却益3,252百万円(単体)という臨時収益を計上しながらも、貸倒引当金繰入額911百万円(連結)・国債等債券売却損2,047百万円(単体)等の費用増が利益を圧迫した。

一方、2027年3月期は連結経常利益3,150百万円・親会社株主帰属当期純利益2,040百万円と大幅回復を予想しており、金利環境の改善と与信費用の正常化が実現するかが焦点となる。配当性向は52.9%(前期34.0%)と上昇しており、株主還元の持続可能性にも注目が必要。

成長戦略

経営効率化・資産健全化・収益力強化を軸に、コンサル・DX・人的資本改革を推進

金利上昇局面を活用した貸出金利回り改善(単体1.48%、前期1.34%)と有価証券利回り改善(単体1.33%、前期1.18%)を推進。住宅ローン残高(98,923百万円)・個人ローン残高(120,748百万円)の拡大を継続しつつ、総資金利鞘の改善(単体0.10%)を図る。

個人預り資産残高125,817百万円(前期比11,766百万円増)の拡大を継続し、投資信託(43,177百万円)・生命保険(79,651百万円)の販売を強化。役務取引等収益(連結2,703百万円)の積み上げにより、金利感応度の低い安定収益基盤を構築する。

営業経費は連結11,778百万円(前期比92百万円減)と削減傾向を維持。単体人件費5,856百万円・物件費4,767百万円の抑制を継続しつつ、ソフトウエア投資(単体716百万円)によるDX推進で業務効率化を図る。コア業務純益(単体2,399百万円)の改善が進んでいる。

2026年6月26日の定時株主総会において監査等委員会設置会社への移行を予定。社外取締役4名を監査等委員として選任し、取締役会の監督機能を強化。執行役員4名の新任も予定しており、経営体制の刷新を図る。

最終更新: 2026年7月19日