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株式会社百十四銀行

8386東証プライム銀行業

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株式会社百十四銀行8386

事業内容

百十四銀行は1924年設立、約150年の歴史を持つ香川県最大の地方銀行。香川県内で預金約5割・貸出約4割の高いシェアを誇り、全国10都府県に店舗網を展開する。

銀行業を中核に、リース・信用保証・クレジットカード・ICTソリューション・人材派遣・不動産管理など8社の連結子会社を擁するグループを形成。法人向けコンサルティング(事業承継・M&A・海外進出支援)から個人向け資産形成支援まで、「総合コンサルティング・グループ」として地域の課題解決に取り組む。

東京証券取引所プライム市場上場。

ビジネスモデル

主収益源は貸出金利息(国内貸出金利回り1.14%)と有価証券利息配当金からなる資金利益(51,010百万円)。これに役務取引等利益(10,204百万円)を加えた連結粗利益57,756百万円が収益基盤。

法人コンサル(事業承継・M&A・ファイナンス)や個人向け投資信託・保険販売(預り資産残高435,825百万円)で手数料収益を積み上げ、株式等売却益(11,634百万円)も収益に貢献する多層的な収益構造を持つ。

企業の強み

創業約150年の歴史と地域密着経営により、香川県内で預金シェア約5割・貸出シェア約4割を確立。総預金残高4,859,521百万円、貸出金残高3,688,724百万円を誇り、個人・法人・公共の幅広い顧客基盤を保有する。競合他社が短期間で模倣困難な地域ブランドと顧客関係が収益の安定基盤となっている。

船舶関連融資は審査・融資手法の特殊性から参入障壁が高く、造船・船主・運航会社の川上から川下まで幅広い顧客と長年の信頼関係を構築。国際業務部門の資金運用収益は16,586百万円。

大阪・東京支店(1950年代開設)を含む全国10都府県の店舗網を活用した広域瀬戸内圏・大都市圏での営業基盤が法人向け貸出金拡大(前期末比+164,491百万円)に寄与している。

前中期経営計画「創ろうイ・イ・ヨ♪」の最終年度(2025年度)において、単体OHR(業務粗利益ベース)が76.1%(2022年度)から62.9%へ大幅改善し、目標65.0%程度を上回って達成。連結自己資本比率も10.41%(目標9.0%程度)、親会社株主に帰属する当期純利益18,857百万円(目標13,500百万円以上)と全経営目標を達成した実績を持つ。

エンヴァリスの着眼点

外部要因として、日本銀行の政策金利段階的引き上げを背景に円貨貸出金利回りが0.94%から1.15%へ上昇(+0.21ポイント)し、貸出金利息は46,061百万円(前期比+5,090百万円、+12.4%)に拡大。これに貸出金平残の増加(+130,615百万円)が重なり、資金利益は51,294百万円(+9,325百万円)を計上。

2026年3月期の親会社株主に帰属する当期純利益は18,857百万円と過去最高を更新した。2027年3月期も資金利益の増加を主因に経常利益33,000百万円(+13.3%)、当期純利益21,000百万円(+11.4%)の増収増益を予想しており、金利環境が追い風として継続する見通し。

2026年3月期の株式等関係損益は11,634百万円(前期比+4,270百万円)と経常利益29,135百万円の約40%に相当する規模に達しており、政策保有株式の売却が利益を下支えしている構図が続く。一方、貸倒引当金繰入額は6,232百万円(前期比+4,187百万円)と大幅増加し、与信関係費用合計は7,187百万円(+3,082百万円、+75.1%)に膨らんだ。

コア業務純益(除く投資信託解約損益)は25,395百万円(+5,876百万円)と本業収益力は向上しているものの、株式売却益の剥落リスクと信用コストの上昇傾向は利益の持続性を評価する上で注視が必要。

2026年3月期の連結ROEは5.29%(前期比+1.13ポイント)と改善が続くが、新中期経営計画(2026〜2028年度)が掲げる最終年度(2029年3月期)の親会社株主帰属当期純利益350億円・ROE8%以上の達成には、2026年3月期実績188億円から約86%の利益積み上げが必要。2027年3月期予想の210億円(+11.4%)は着実な一歩だが、地域人口減少・米国関税政策の影響・競合激化など外部環境の不確実性が残る。

配当性向は35.2%(2026年3月期)から37.7%(2027年3月期予想)へ上昇しており、計画期間中の40%以上達成に向けた株主還元強化の姿勢は評価できる。

成長戦略

新中期計画「だから、挑む。」で総合コンサルティング・グループとしての飛躍的成長を加速

法人向け・個人向け貸出金の積み上げ(2026年3月期末3兆6,977億円)と、低利回り円債・投資信託の削減による有価証券ポートフォリオ改善を並行推進。円貨貸出金利回りは1.15%(前期0.94%)に上昇しており、金利正常化局面での利鞘拡大を継続的に取り込む方針。

2027年3月期の資金利益はさらなる増加を見込む。

事業承継・M&A、経営コンサルティング、ICT、ファイナンス領域など法人コンサル収益(2,435百万円、前期比+17.2%)と、住宅ローン・投資信託・金融商品仲介など個人コンサル収益(4,047百万円、前期比+22.7%)を両輪で拡大。預り資産残高は4,358億円(前期末比+588億円)に到達し、役務取引等利益は7,702百万円を計上。

前中期計画期間中に政策保有株式の簿価削減目標60億円に対して96億円を実現。新中期計画でも持ち合い先との対話を継続し、株式等売却益(11,635百万円)を活用しながら資本効率を高める。

連結ROEは5.29%(2026年3月期)から新中期計画最終年度8%以上を目標とし、配当性向40%以上の株主還元強化と両立させる方針。

2026年3月25日付で金融庁の承認を受け、信用リスク・アセットの算出方法を標準的手法から基礎的内部格付手法へ変更。リスクアセットが25,735億円(前期比▲2,528億円)に圧縮され、連結自己資本比率は10.41%(前期9.33%)に上昇。

新中期計画では連結自己資本比率11.5%〜12.5%を目標とし、健全性と収益性の両立を図る。

最終更新: 2026年7月19日