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株式会社 平和堂

8276東証プライム小売業

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株式会社 平和堂8276

事業内容

株式会社平和堂は1953年に滋賀県彦根市で創業し、現在は子会社20社を含むグループで総合スーパー(アル・プラザ)・スーパーマーケット(フレンドマート)を中心に滋賀・京阪神・北陸・東海地区で展開するリージョナルチェーンです。小売事業が売上高の約95%を占め、食料品・衣料品・日用雑貨品等を幅広く取り扱います。

グループには惣菜・生鮮加工の㈱ベストーネ、ビル管理の㈱ナショナルメンテナンス、外食事業(ケンタッキーフライドチキン等)を展開する子会社も擁し、小売を核とした垂直統合型の事業構造を持ちます。中国湖南省にも小売拠点を有します。

ビジネスモデル

主力の小売事業では、アル・プラザ(総合スーパー)とフレンドマート(スーパーマーケット)の2フォーマットで商圏特性に応じた店舗展開を行い、食料品・衣料品・日用雑貨品の販売から収益を得ます。㈱ベストーネが惣菜・米飯・生鮮加工を内製化することで粗利率改善と差別化を図り、㈱ナショナルメンテナンスが店舗清掃・施設保全を担うことでコスト効率を高めます。

HOPアプリ(会員数127万人)を活用したセグメンテーションマーケティングで顧客囲い込みを強化しています。

企業の強み

1953年の創業以来、滋賀県を中心に京阪神・北陸・東海地区へ段階的に出店を拡大し、2023年2月期時点で100店舗超の店舗網を構築。地域密着型の商圏戦略により、エリア特性に合わせた品揃えと売場展開を実施し、競合との差別化を図っています。

デジタル会員基盤としてHOPアプリ会員数が127万人に到達。セグメンテーションマーケティングを活用し、子育て世代向けKVI価格訴求や大容量パック強化により30〜40代顧客の売上増加を実現。既存店売上高前年同期比102.7%の伸長に貢献しています。

2023年5月稼働の新デリカセンターを含む㈱ベストーネのプロセスセンター・デリカセンターを活用し、生鮮部門の生産性を改善。生鮮売上高既存店前年同期比103.3%を達成しつつ、総労働時間を前年同期比99.4%に抑制するなど、収益性と効率性を両立しています。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期第1四半期は営業収益が前年同期比3.4%増の112,199百万円と増収を確保した一方、営業利益は前年同期比12.7%減の2,571百万円、経常利益は同16.8%減の2,774百万円、親会社株主帰属四半期純利益は同45.3%減の1,186百万円と利益面での悪化が顕著。粗利益率の低下(売上総利益は前年同期比2.5%増にとどまる一方、販管費は同4.3%増)が主因であり、人件費・物流コスト・店舗運営費の高騰という外部要因が収益を圧迫している。

通期業績予想(営業収益478,000百万円・営業利益14,300百万円・当期純利益9,800百万円)に対する第1四半期の進捗率は、営業収益23.5%(概ね想定内)に対し、営業利益18.0%・純利益12.1%と利益進捗が大幅に遅れている。前年同期の純利益進捗率(2,169百万円÷9,409百万円≒23.1%)と比較しても今期の落ち込みは大きく、下期での挽回が必要な状況。

業績予想の修正なしとしているが、コスト環境の改善が見られなければ下方修正リスクが残る。

平和堂(中国)有限公司は中国経済の減速・商圏内競合激化・大型改装による売場縮小の影響で元ベース減収。円ベースでは為替影響(外部要因)により増収・増益となっているが、現地事業の実態は厳しい。

㈱ダイレクト・ショップは雑誌・書籍市場の構造的縮小とフィットネス業界の競合激化が続く中、損失額縮小にとどまり黒字転換には至っていない。これら非中核事業の収益ドラッグが連結利益を押し下げる構図は変わっていない。

成長戦略

SMフォーマット中心の出店・統廃合とデジタル・内製化による収益力強化

重点エリアへの複数フォーマット(SM・小型店舗・ネットスーパー)での出店拡大を推進。前年開店5店舗の成長と既存店伸長により2027年2月期第1四半期の平和堂単体営業収益は前年同期比5.2%増と伸長。新規チャネル拡大によるHOP経済圏の面的拡大を継続中。

日常使い商品の価格強化、生鮮品・プライベートブランド商品での差別化、HOPアプリを活用したコミュニケーション強化を推進。客単価は上昇傾向にあるものの、消費者の節約志向による客数への影響が懸念材料として残存。

業務プロセス見直しによる賃金向上と人件費コントロールの両立、物流改革・仕様見直しによるコスト最適化を推進。ただし2027年2月期第1四半期の販管費は前年同期比4.3%増(37,833百万円)と増加が続いており、コスト削減効果の顕在化は道半ば。

㈱ヤナゲン(2025年5月)・㈱エール(2025年8月)の平和堂本体への吸収合併が完了し、平和堂単体の営業収益拡大に寄与。合併による規模拡大効果は売上面では確認されているが、粗利率低下が生じており、統合シナジーの利益面への反映は今後の課題。

最終更新: 2026年7月17日