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株式会社井筒屋

8260東証スタンダード小売業

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株式会社井筒屋8260

事業内容

株式会社井筒屋は1935年創業、北九州市を本拠地とする百貨店グループ。連結子会社4社・関連会社1社で構成され、主力の百貨店業(井筒屋本店・山口井筒屋)を中心に、友の会事業(前払式商品販売取次)、情報サービス事業(㈱ニシコン)を展開する。

かつては博多・久留米・黒崎・コレット等に多店舗を展開していたが、構造改革を経て現在は北九州本店と山口店の2拠点に集約。地域の富裕層・シニア層を主要顧客とし、高額品・ラグジュアリーブランドを軸とした「百貨店らしさ」の追求を基本方針とする。

2022年にスタンダード市場へ移行。

ビジネスモデル

百貨店業では消化仕入(代理人取引)を主体とし、代理人取引を総額換算した売上高は53,839百万円に相当する。純額表示の売上高21,283百万円に対し、仕入原価11,005百万円を差し引いた粗利で販管費を賄う構造。

友の会事業では前払式積立による顧客囲い込みを行い、使用時の手数料を収益源とする。関連会社ニシコンは持分法適用で連結経常利益に寄与する。

企業の強み

北九州・山口エリアにおいて競合百貨店が存在しない「地域唯一の百貨店」としての地位を確立。黒崎店・コレット閉店等の構造改革を経て2拠点に集約し、本店・山口店を旗艦店と位置付けた選択と集中を実施。地域商圏における代替不可能な存在感が顧客基盤の安定に寄与している。

グランドセイコーブティック・グラスヒュッテ・オリジナル・モンブランのリニューアル等、高額品カテゴリーへの積極投資を実施。百貨店業セグメント営業利益は666百万円を確保し、高額品牽引による売上持ち直しが確認されている。インバウンド恩恵の少ない地方立地ながら富裕層需要を取り込む商品戦略を継続。

2024年4月に「井筒屋アプリ」を導入し、登録会員数が計画を大幅に上回るペースで進捗。ポイントランク制度刷新(年間購買金額連動)やポイント1円利用対応のシステム改修も実施し、顧客利便性と再来店促進の基盤を整備。友の会カード自動チャージシステムとの連携で顧客囲い込みを強化している。

エンヴァリスの着眼点

2027年2月期Q1の経常利益は2百万円(前年同期96百万円)と急減した。営業利益96百万円に対し、持分法による投資損失30百万円(前年同期4百万円)・支払利息68百万円・商品券回収損失引当金繰入額39百万円等の営業外費用合計170百万円が重くのしかかった。

持分法投資損失の拡大(前年同期比26百万円増)が経常利益の不安定要因として顕在化しており、㈱ニシコンの業績動向が引き続き注視点となる。

通期業績予想は売上高21,000百万円(前期比△1.3%)、営業利益800百万円(同+30.0%)、経常利益500百万円(同+5.7%)、当期純利益500百万円(同+1.7%)で変更なし。ただしQ1の営業利益96百万円は通期予想800百万円に対し進捗率12.0%にとどまり、下期偏重の収益構造が前提となっている。

山口店へのロピア誘致(7月22日オープン予定)等の集客施策が下期業績の鍵を握る。

売上高は2022期53,144百万円から2026期21,283百万円へと長期的な減収トレンドが続いており、2027年2月期Q1も前年同期比△2.3%と改善していない。外部環境として、インバウンド需要の恩恵が都市部に集中し地方百貨店には波及しにくい構造が続いている。

一方、配当予想は前期6円から7円へ増配予定であり、株主還元姿勢は維持されている。

成長戦略

中期3ヵ年計画で資産価値向上・新規事業創出・デジタル推進を推進

2026年4月より開始。アプリ会員基盤を活用し、井筒屋非取扱商品・サービスを提供する事業者の広告を掲載し掲載料・成約手数料を得る新収益モデル。物販依存からの収益多様化を図る。

「食のテーマパーク ロピア」を山口県初出店として2026年7月22日オープン予定。地階食品売場を3月より閉鎖し改装中。遠近を問わず幅広い集客を見込み、本店との送客連携も強化する。

2026年5月に業務提携契約を締結。新規事業の創出や地域商社事業の推進を目的とし、企業価値向上や成長戦略の推進に取り組む。具体的な事業内容は今後展開予定。

「女性のミカタフェア」を初開催し、美容・健康・医療・金融等をテーマとした体験型イベントで次世代顧客層を獲得。ワークショップ・セミナーが満席となるなど集客効果を確認。継続的な顧客基盤拡大を図る。

最終更新: 2026年7月17日