事業内容
株式会社松屋は1869年創業、東京証券取引所プライム市場上場の老舗百貨店グループ。主力の百貨店業(松屋銀座・松屋浅草)を中心に、飲食・婚礼事業(㈱アターブル松屋)、ビル総合サービス・広告業(㈱シービーケー)、不動産賃貸・用度品納入等の周辺事業を展開する。
主要顧客は富裕層・インバウンド訪日外国人を含む高感度消費者層。2026年2月期の連結売上高は45,706百万円、百貨店業がセグメント売上高の約83%を占める。
銀座という世界有数の商業エリアに立地し、ラグジュアリーブランド・化粧品・宝飾時計等の高付加価値商品を軸に差別化を図る。
ビジネスモデル
百貨店業では、銀座・浅草の都市型店舗においてラグジュアリーブランドや化粧品等の高付加価値商品を販売し、富裕層向け個人外商・CRM強化による顧客深耕と訪日外国人向け免税販売を収益の両輪とする。㈱MATSUYA GINZA.comを通じたオムニチャネルプラットフォーム「matsuyaginza.com」により、リアルとデジタルを融合した新たな購買体験を提供。
グループ内では㈱シービーケーが施設管理・広告を内製し、㈱銀座インズ等が不動産賃貸収入を安定的に寄与する構造を持つ。
企業の強み
世界有数の商業エリア「銀座」に本店を構え、ルイ・ヴィトン松屋銀座店を国内最大級規模に拡張するなど、ラグジュアリーブランド・宝飾時計・化粧品の展開を強化。2025年2月期の百貨店業営業利益は4,189百万円(前期比+45.2%)と高い収益性を実現した。
2024年7月の銀座店免税売上高が過去最高を更新。2024年度の訪日外国人観光客数は史上最多を記録し、幅広い国々からの買上が館全体を牽引。国内百貨店初の免税購入機能を備えたオムニチャネルプラットフォーム「matsuyaginza.com」を2024年11月より稼働させ、利便性向上を図っている。
1869年創業、1925年に銀座本店を確立した155年超の歴史を持つ老舗百貨店。東京証券取引所プライム市場上場。不動産賃貸(㈱銀座インズ・㈱銀座五丁目管財)や施設管理(㈱シービーケー)等の内製型グループ会社が安定収益を補完し、2026年2月期の連結総資産は76,107百万円に達する。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
過去5期の売上高は2022期65,039百万円(会計基準変更前)から2023期34,400百万円へ収益認識基準適用後に大幅縮小、その後2025期48,120百万円まで回復したが2026期は45,706百万円に減収。営業利益も2025期4,485百万円をピークに2026期2,636百万円へ後退。
2027年2月期第1四半期は売上高12,095百万円(前年同四半期比+5.9%)、営業利益661百万円(同+35.9%)と回復基調。外部要因として円安継続とインバウンド需要の旺盛な買上動向が百貨店業を支援。
通期予想は営業利益1,800百万円(前期比△31.7%)と保守的な水準を据え置いており、1Q進捗率の高さとの乖離が注目点。
成長戦略
「Global Destination」構想のもと銀座集中投資・地域共創・グローバルプレゼンス強化で2030年度営業利益8,000〜8,500百万円を目指す
ルイ・ヴィトン松屋銀座店の国内最大級規模への拡張等、ラグジュアリーブランドの集積を深化。年間を通じた企画・イベント(「GINZA 食の縁日」等)により銀座において圧倒的な存在感を確立し、国内外の富裕層顧客を引き付けるプレミアムリテーラーへの転換を推進。
個人外商部の組織強化・増員とmatsuyaginza.comを活用したオムニチャネル戦略によりID顧客を拡大。東南アジア富裕層の送客を目指した金融機関との提携等、幅広い国々からの訪日外国人需要の取り込みも強化。2027年2月期第1四半期の百貨店業営業利益+82.9%増に貢献。
20府県・46プロジェクトに及ぶ地域共創事業として全国産地・産業・産品のリブランディングを推進。2027年2月期第1四半期には「東京クリエイティブサロン2026」にて広島県福山市のデニムと群馬県桐生市の刺繍をクローズアップした取り組みを実施し、銀座から国内外に発信。
飲食業(㈱アターブル松屋)は婚礼宴会事業縮小の影響を受け2027年2月期第1四半期に営業損失11百万円を計上。ビルサービス及び広告業(㈱シービーケー)もクリエイティブ・建装部門の受注減で営業利益6百万円(前年比△88.6%)に急落。グループ全体の収益安定化に向けた非百貨店事業の立て直しが課題。
最終更新: 2026年7月17日

