事業内容
株式会社キングは1946年創業の老舗ファッション企業で、当社および連結子会社3社で構成される。主力のアパレル事業ではキャリア・ミセス向けベターアップゾーンに特化したレディスアパレル・ファッショングッズの企画・仕入・卸売を行い、全国の専門店・ショッピングモール・百貨店等多様なチャネルで展開する。
テキスタイル事業では子会社㈱ポーンが企画提案型コンバーターとして生地の企画・仕入・販売を担い、エステート事業では東京・京都・大阪の自社所有不動産を活用した賃貸事業を営む。2026年3月期の連結売上高は7,835百万円。
ビジネスモデル
アパレル事業は高品質・高感度商品の企画・仕入・卸売により売上高6,050百万円を稼ぐが、利益率は低い。一方、エステート事業は仕入コストゼロの自社所有不動産賃貸により売上高1,015百万円・営業利益808百万円・営業利益率79.6%という高収益を実現し、グループ全体の利益を下支えする。
運転資金・設備投資は基本的に内部資金で賄い、財務健全性を維持しながら事業投資を行う構造。
企業の強み
東京・京都・大阪の3拠点に自社所有不動産を保有し、2026年3月期のエステート事業は売上高1,015百万円・営業利益808百万円・営業利益率79.6%を達成。仕入コストがゼロの構造により、アパレル事業の収益変動をグループ全体で吸収する安定収益源として機能している。
1968年のレディスアパレル進出以来、キャリア・ミセス向けベターアップゾーンに特化し、高品質・高感度商品の開発力と販売チャネルの人的ネットワークを蓄積。有報では企業価値の源泉として「ブランド力」「商品開発力」「縫製技術による生産・供給体制」「販売チャネルとの密接な人的関係」を明示している。
2026年3月期末の純資産合計は23,122百万円、現金及び現金同等物の残高は9,827百万円。有利子負債に依存せず内部資金で運転資金・設備投資を賄う財務方針を堅持しており、資産合計26,746百万円に対し負債合計は3,623百万円と財務レバレッジは極めて低い。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
2026年3月期の売上高は7,835百万円(前期比4.0%減)、営業利益790百万円(同8.6%減)、当期純利益625百万円(同14.8%減)と全指標で減益。売上高は2024年3月期8,548百万円をピークに2期で713百万円減少した。
外部環境として物価上昇継続による個人消費の低迷、気温変動による季節商材の販売不振がアパレル事業に直撃。一方、エステート事業は売上高1,015百万円(前期比3.3%増)・営業利益808百万円(同5.5%増)と堅調。
営業外収益では受取配当金が65百万円から113百万円へ増加し、経常利益の下支えに寄与した。2027年3月期会社予想は売上高8,000百万円・営業利益900百万円と回復を見込む。
成長戦略
アパレル事業のリブランディングと新ブランド展開、エステート事業の資産活用深化
ブランド価値の再構築に向けたリブランディングと商品力強化、オペレーションの適正化による利益体質の強化に取り組む。2026年3月期はアパレル事業が営業損失41百万円と赤字転落しており、収益体質改善が最優先課題となっている。
新たなレディスブランド「pierre cardin(ピエール・カルダン)」の展開を2026年3月期より開始。新規顧客獲得と売上拡大を目指すが、2026年3月期のアパレル事業全体は前期比5.0%減収であり、収益貢献の確認には引き続き注視が必要。
SNS・Webサイト・LINE等を活用した顧客コミュニケーション強化と店頭運営力の向上を推進。2027年3月期に向けてSNS・ECを活用したデジタルマーケティング施策による新規顧客開拓を継続する方針。
在庫コントロールの徹底とプロパー販売強化による収益性改善を継続。2026年3月期は棚卸資産が1,227百万円から1,099百万円へ減少しており、在庫圧縮の効果が一定程度確認される。
東京・京都・大阪の保有不動産の稼働率維持・向上に加え、新規物件の取得・開発を検討。2026年3月期は建物及び構築物が2,238百万円から2,408百万円へ増加しており、資産の維持・更新投資が進んでいる。計画的なメンテナンスと環境負荷低減も推進する方針。
最終更新: 2026年7月19日

