事業内容
ムーンバット株式会社は1885年創業の老舗アクセントファッション商品メーカー・商社。洋傘・洋品(スカーフ・マフラー等)・帽子・毛皮・宝飾品を企画・輸入・製造・販売する身の回り品事業(売上高の約96%)と、セブンシステム㈱を中核とする情報サービス事業の2セグメントで構成される。
国内百貨店を主要販路としつつ、専門店・Eコマース・百貨店外商ルートへの多角化を推進中。ポロ ラルフローレン・ランバン・ダックス等の著名ライセンスブランドを活用しながら、自社ブランドの育成も並行して進める。
子会社6社・在外子会社1社を含むグループ体制で、企画から輸入・製造・販売まで一貫した事業基盤を持つ。
ビジネスモデル
国内外のメーカーに商品を発注し、香港子会社A.F.C. ASIA LIMITEDを通じた輸入ルートを活用して仕入・販売する。ポロ ラルフローレン・ランバン・ダックス等のライセンスブランドに対しては売上高に対し一定率のロイヤリティを支払う契約構造。
百貨店・専門店・Eコマース・直営店等の複数チャネルで販売し、プロパー販売(値引き抑制)の促進により売上総利益率の改善を図る。情報サービス事業はグループ内外へのITソリューション提供で補完的収益を確保する。
企業の強み
有報によれば、百貨店における当社グループ取扱商材の店頭販売状況は業界トップシェアをキープしていると明記されている。1885年創業・140年超の歴史に裏付けられた取引網と商品企画力を持ち、百貨店外商ルートや専門店等への販路拡大においても既存の信頼関係が基盤となっている。
洋傘・洋品・帽子・毛皮・宝飾品と季節性の異なる商材を複数保有し、春夏物(パラソル・帽子)と秋冬物(洋品・毛皮)の組み合わせで季節リスクを分散する。販路も百貨店・専門店・Eコマース・直営店・百貨店外商ルートと多様化しており、特定チャネル依存度の低減が進んでいる。
香港子会社A.F.C. ASIA LIMITEDを通じた輸入ルートを自社で保有し、国内外メーカーへの直接発注・輸入を実施。上海慕恩巴特商貿有限公司による中国国内販売体制も構築中であり、サプライチェーンの内製化により仕入コストのコントロール力を持つ。
2026年3月期は円高進行も相まって海外仕入コストの低減を実現した。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022年3月期7,456百万円→2025年3月期11,946百万円と4期連続増収を達成したが、2026年3月期は11,934百万円と前期比0.1%減とほぼ横ばいで増収トレンドが停止した。秋冬物がインバウンド需要減少と中高級品市場低迷の影響を受けたことが主因。
営業利益は612百万円(前期702百万円、前期比12.8%減)と3期連続増益が途切れた。一方、為替が通期で前期対比円高に推移したことで仕入コストが低減し売上総利益率は改善、経常利益は675百万円(前期665百万円、前期比1.5%増)と増益を確保した。
親会社株主帰属当期純利益は570百万円(前期583百万円、前期比2.2%減)で、前期に計上した物流センター統合関連の特別利益(資産除去債務戻入益50百万円)の剥落が影響した。
成長戦略
専門店・Eコマース・新規販路の拡大と自社ブランド育成で中期目標売上高12,500百万円を目指す
専門店チャネルへの商品開発とマーケティングアプローチを強化。2026年3月期は春夏物(洋傘・パラソル)で専門店向け販売が好調に推移し、猛暑継続という外部環境も追い風となった。秋冬物の専門店向け販売強化が次の課題。
直営店・小売事業を中心とした小売チャネルの強化を推進。中期計画において事業ポートフォリオの見直しと再構築を掲げており、百貨店依存からの脱却と直営店網の拡充を目指す。具体的な出店計画の開示は限定的。
Eコマースチャネルへの商品開発・マーケティング強化を継続。2026年3月期は洋傘部門でEコマース向け販売が好調に寄与した。情報サービス事業(セブンシステム㈱)のDX支援とも連携し、デジタル販売基盤の高度化を図る。
2024年12月に終了したライセンスブランドの代替として、自社ブランドの育成・確立と新規商材の取扱開拓を推進。毛皮・宝飾部門ではエコファー・リフォーム等サステナブル提案や百貨店外商ルート活用で売上が前期を上回った。インポートブランドの新規導入も並行して実施。
最終更新: 2026年7月19日

