事業内容
ユニ・チャームは1961年創業の衛生用品大手で、ウェルネスケア(大人用排泄ケア)・フェミニンケア・ベビーケアを束ねるパーソナルケアと、ペットフード・トイレタリーのペットケアを2本柱とする。当社・子会社50社・関連会社8社で構成され、アジア・中東・北米・オセアニアなど広範な地域に生産・販売拠点を持つ。
主要顧客は乳幼児・女性・高齢者・ペット飼育者と、ライフステージ全般をカバーする生活必需品を提供する。2025年度の連結売上高は945,268百万円で、海外売上が大きな比重を占める。
ビジネスモデル
香川県観音寺市のテクニカルセンターを中心に不織布・高分子吸収体技術を研究開発し、各国現地ニーズに即した商品を製造・販売する。国内では高付加価値商品による価値転嫁、海外では新興国の普及拡大と市場シェア獲得を通じて売上を積み上げる。
研究開発費は13,611百万円(売上高比1.4%)を投じ、マーケティング・開発・生産の三位一体体制でカテゴリーNo.1製品の育成を図る。
企業の強み
国内フェミニンケア・ベビーケア(ムーニー・マミーポコ)において市場シェアNo.1を継続。少子化・対象人口減少という逆風下でも2ブランド戦略と高付加価値商品展開により収益性改善を実現しており、ブランド力の高さが実績として示されている。
タイ・インドネシア・インド・中国・中東・北米など50カ国超に子会社・関連会社を展開。インドでは2025年2月に第3工場が再稼働し供給体制を強化、市場シェアは過去最高水準を記録。中東(サウジアラビア)でも積極的マーケティング投資により高い売上高成長と市場シェア拡大を実現した。
ペットケアセグメントのコア営業利益率は15.4%と全社平均(11.5%)を大きく上回る。北米では日本技術搭載の猫用ウェットフードが好調を維持し、eコマース向け商品拡充も進め高い売上高成長を実現。中国ではJIA PETS社との資本業務提携を通じた現地展開も進行中。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2025年12月期の945,268百万円から回復基調に転じ、2026年12月期第1四半期は234,185百万円(前年同四半期比2.9%増)。コア営業利益は31,479百万円(同8.5%増)と改善し、コア営業利益率は13.4%(前年同四半期12.8%)に向上。
ただし親会社帰属四半期利益は19,758百万円(同20.7%減)と大幅減益で、前年同四半期に計上されたインド工場火災保険金収入5,274百万円の剥落が主因。外部要因として、米国金融政策を背景とした為替変動、中東情勢緊迫化によるエネルギー価格高騰・物流混乱、アジア新興国での景況感悪化に伴うダウントレード傾向が継続している。
通期予想は売上高1,010,000百万円・コア営業利益136,000百万円で修正なし。
成長戦略
第13次中計「3つのR」で2030年売上高1,500,000百万円・ROE17%を目指す
インド・東南アジア・中東での販売エリア拡大・啓発活動継続によりベビーケア・フェミニンケアの普及を推進。インドでは市場シェア過去最高水準、サウジアラビアでもベビーケアシェア過去最高を記録し、成長基調を維持している。
新興ECプラットフォームへの戦略的先行投資と競争激化への対応を進め、2026年12月期第1四半期は収益性が改善し底打ちから回復に向けた兆しが見え始めている。フェミニンケアでは品質風評への迅速な対応でブランド価値を維持。
北米では日本技術搭載猫用ウェットフードが好調継続、eコマース向け商品拡充で高い売上高成長を実現。中国ではJIA PETS社との提携を通じた重点都市シェアNo.1を目指す。東南アジアでもフード・トイレタリー双方に経営資源を積極投下。
使用済み紙おむつから再生パルプを活用した商品(ライフリー等)の展開と自治体連携リサイクルモデルの構築を推進。BABY JOB社との「手ぶら登園」連携施設向け施設専用品導入も進め、商品機能と環境配慮を両立させた差別化を図る。
AIチャットボット「チャームさん」、生理・体調管理アプリ「ソフィBe」、ペット向け「DOQAT」「ごはんマッチング」等のデジタルサービスを継続展開。TikTok Shop・ライブコマース活用によるeコマース強化も推進中。
最終更新: 2026年7月17日

