事業内容
クワザワホールディングス株式会社は1933年創業、2020年に持株会社体制へ移行した北海道地盤の建設関連総合グループである。連結子会社17社・持分法適用関連会社2社を擁し、建設資材(セメント・生コン・鉄鋼・住宅機器等の仕入販売・製造加工)、建設工事(資材関連工事・専業工事・リフォーム・大規模修繕)、資材運送(セメント・建設資材の運送・倉庫・重機)、不動産賃貸、太陽光発電・保険代理・車両整備等の周辺サービスを展開する。
主要顧客はハウスメーカー・ゼネコン・工務店・建材販売店等であり、北海道の公共投資・民間投資を主な需要基盤とする。2026年3月期の連結売上高は64,802百万円。
ビジネスモデル
建設資材の仕入販売・製造加工(売上高の約54%)を中核に、施工(建設工事、約40%)・物流(資材運送、約5%)を垂直統合することで、顧客への一貫サービスを提供する。グループ内の資材運送・不動産賃貸セグメントが内部需要を下支えし、安定的な収益基盤を形成。
不動産賃貸はセグメント利益率約77%と高収益で、グループ全体の利益を補完する構造となっている。
企業の強み
1933年創業、1973年札幌証券取引所上場、2019年東証一部指定と長年にわたり北海道建設業界で事業を展開。連結子会社17社を通じ、道央・道南を中心に建設資材販売・施工・運送の拠点網を構築しており、競合が短期間で模倣困難な地域密着型の顧客基盤と販売網を有する。
2026年3月期末の現金及び現金同等物は9,314百万円、有利子負債控除後のネットキャッシュ残高は7,490百万円で実質無借金経営を維持。自己資本比率は38.8%と安定しており、M&A投資や設備投資に機動的に対応できる財務基盤を有する。
長期借入金は当期に1,375百万円減少し、財務健全性は継続的に改善している。
建設資材販売から施工・運送・不動産賃貸まで一貫してグループ内で完結できる事業構造を持つ。資材運送セグメントはグループ内建設資材・建設工事セグメントとの連携で安定的な内部需要を確保し、不動産賃貸セグメントは倉庫・事務所をグループ事業に提供することで高利益率(約77%)を維持している。
エンヴァリスの着眼点
業績トレンド
売上高は2022期62,947百万円→2026期64,802百万円と緩やかな拡大基調を維持しているが、2026期は前期比0.9%減と微減に転じた。営業利益は2022期827百万円から2025期1,464百万円まで4期連続改善後、2026期は1,378百万円へ5.8%減少した。
減少要因はPCリプレース・基幹システム分析費用等による販管費増加(651百万円増)。一方、前期に537百万円計上した減損損失が当期2百万円に激減したことで税前利益が大幅改善し、親会社株主帰属純利益は747百万円→1,078百万円(+44.2%)と過去5期で最高水準を達成。
外部環境として民間・公共投資は堅調だが住宅着工減少が建設資材・工事両セグメントの売上成長を抑制している。2027期は売上高68,000百万円(+4.9%)、営業利益1,650百万円(+19.7%)を予想。
成長戦略
既存事業の収益力強化・M&Aによる事業領域拡大・人材投資の三本柱で持続成長を目指す
住宅市場の中長期的な縮小に対応し、公共投資が堅調な土木・鉄鋼分野および既存ストックの改修需要が見込まれるリフォーム・リニューアル市場への販売・施工体制を強化。建設資材・建設工事両セグメントで取り組みを継続しており、2026期の建設資材セグメント売上高は前期比1.9%増を達成した。
2026年3月期より大野アサノコンクリート株式会社を持分法適用範囲に追加。持分法による投資利益は162百万円(前期51百万円)と大幅増加し、グループの収益基盤拡充に貢献。コンクリート製品分野での連携強化により基礎資材の安定調達・供給体制を整備する。
労働環境の変化に対応するため営業体制の再編と人材確保・育成施策を継続実施。2026期は販管費増加(PCリプレース・基幹システム分析費用等)を伴う先行投資局面にあり、2027期の営業利益予想1,650百万円(前期比+19.7%)達成に向けた基盤整備として位置づけられる。
2026年3月期の1株当たり配当金を当初予定18円から26円へ引き上げ(配当総額384百万円、配当性向36.0%)。2027年3月期は30円への増配を予定(配当性向38.6%)。自己株式取得も継続(2026期110百万円)しており、利益成長に連動した株主還元の拡充方針を明確化している。
最終更新: 2026年7月19日

